2005年 01月 02日
◆同時代の歌手といえば荒井(松任谷)由美や亡くなった河島英吾が挙げられるが、代表格といえば中島みゆきである。最初の頃の感想は歌の暗いイメージとラジオDJでのはしゃぎようとのあまりの開差にとまどいがあって、ユーミンのほうがはるかに鮮烈な印象があった。それが長い間聴きつづけているうちにいつのまにか逆転していた。結論からいうと、中島みゆきの持つ音楽埋蔵資源の大きさに驚嘆しきりである(ユーミンファンの方にはごめんなさい)。デビューした1975年に生まれた人がもう30歳になる、「夜会」はばあさんになっても続けそうだし、もうおそれいりましたの気持ちである。 阪神大震災当時の「誕生」、映画学校Ⅲの主題歌でもある「瞬きもせず」など自分の心をずしりと直撃した歌である。これ以外にも好きな歌はたくさんあるが、この場ではとてもきりがない。それで好きなアルバムをひとつと云われたら、夜会のテーマ曲を集めた「10WINGS」と答えたい。「泣かないでアマテラス」や「ふたりは」などを聴くと、中島みゆきが音楽を担当する和製ミュージカルの登場を期待せぬでもない。今後、日本のアンドリュー・ロイド・ウェバーになりうる人だと思うのだがどうでしょうか。 さて、マイ・ラスト・ソングは1985年発表のアルバム「missM.」(きっと「みゆき嬢」なんでしょうな)から「肩に降る雨」。よく失恋ソングの女王と評されるが、これは失恋超越ソングというか、泣きあかして悲嘆にくれたその先にある再生を歌い上げた生命讃歌でもあると思う。失意のとき、落ち込んだときにじっくり聴きこみたい歌だ。 ♪肩に降る雨の冷たさも気づかぬまま歩き続けてた 肩に降る雨の冷たさにまだ生きてた自分を見つけた
by chaotzu
| 2005-01-02 18:13
| 音楽
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