2005年 01月 09日

【DVD】「リバー・ランズ・スルー・イット」 家族劇がいちばんドラマチック

◆1992年アメリカ映画。
 若い頃、家族がテーマの映画は敬遠していた。サスペンスもロマンもない退屈なしろものという思い込みがあった。ところが年を経るにつれ、家族ドラマが面白くなってきたというか心に沁みるのである。現実の家族はもう手を離れてしまったというのに、皮肉なものだ。
 本作はロバート・レッドフォードの監督3作目。アメリカ北西部、カナダに近いモンタナ州田舎の長老派教会の牧師4人家族の物語である。とにかく自然が美しい。ロッキー山脈に広大な青空、そして鱒が釣れる川、もう最低限食えるだけの仕事があればいいや、余暇をフライ・フィッシングで過せたらサイコーだなと思わせる風景である。キャスティングの釣り糸の流れるような映像は釣り好きのひとにはたまらないだろう。b0036803_2232411.jpg
 物語はいちおう賢兄愚弟ものに分類されるが、ブラッド・ピットが実に愛される弟役を演じており、兄貴役のクレイグ・シェーファー(好演)は割を食っている。少年時代の冒険や恋愛などのエピソードを積み重ねて、ラスト弟の死という悲劇に至るが、実に淡々と語られる。まさに「川がそこを流れるように」である。泣かせどころもとことん抑制しており、それだけ胸にしみいるのである。レッドフォード監督うまいわ。そして父親の最後の説教が実に泣かせる。
「愛するものが苦しんでいるのを見て神に問う。愛する者を助けたいのです、何をすれば?本当に助けとなることは難しい、自分の何を差し出すべきか。あるいは差し出しても相手が拒否してしまう。できるのは愛すること、人は理屈を離れ 心から人を愛することができる」
 家族をテーマにした映画であと思いつくの、「ゴッドファーザー(堂々たる家族ドラマ)」「鉄道員」「わが谷は緑なりき」「ギルバート・グレイブ」「阿修羅のごとく」「晩春」、まだまだたくさんありそうだ。
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by chaotzu | 2005-01-09 22:09 | 外国映画


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