マイ・ラスト・ソング

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2005年 01月 10日

タンジェリン・ドリーム 「タイガー」

◆そろそろ昔からのプログレ者であることを告白しなければならない。といっても、プログレッシヴって、いったい何よ?と訊かれたら困るけど。翻訳的には前衛的ということなのだろうが、ジャンル分けの実情は曖昧である。イエス、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、エマーソン・レイク&パーマーなんかがプログレッシヴ・ロックの代表格といわれているが、ジェネシスムーディ・ブルースなんかも入ることがある。中古CDショップの分類なんかみるともう混沌状態(笑)。ヴァンゲリスが入っていることがある。イエスのジョン・アンダーソンつながりなんだろうけど、それにしてもね。さらに“最も商業的に成功したロックバンド”と云われるピンク・フロイドがなぜプログレなんだというごもっともな主張もあるぐらいで、要するにきりがない。まあことばの意味で真のプログレ・バンドとなればビートルズになるだろう。一般に膾炙されるプログレ・ロックとはブリティッシュ・ロックの一派あるいはシンフォニック・ロックと言い換えてもいいかもしれない。日本でも元アリスの堀内孝雄は演歌歌手扱いになっているし、似たような事情はある。
 プログレ入門のきっかけは、ミケランジェロ・アントニオーニの映画「砂丘」をみたこと。もう旧いはなしで、少年の背伸び鑑賞ゆえ映画はさっぱり理解不能であったが、音楽担当がピンク・フロイドだった。それで興味をもって「原子心母」をついジャケ買いしてしまった。そうそう前年にはかの「クリムゾン・キングの宮殿」もあった。それから熱心なELPファンの友人もいたりして、まあなんだかんだで深入りしてしまった次第である。b0036803_2153787.jpg
◆さて、マイ・ラスト・ソングには迷うところ。Pフロイドの「あなたがここにいてほしい」やクリムゾンの「エピタフ(墓碑銘)」もいいが、タイトルがいかにも直截すぎる。ではジョン&ヴァンゲリスの「イタリアン・ソング」なんかどうだろうとかいろいろ考える。実はこういうときがいちばん愉しいときである。結局のところは、ドイツ・プログレの雄、今なお現役タンジェリン・ドリームの「タイガー」。このグループとしては珍しいボーカル(女性ゲスト)付きで、サビのフレーズが印象にのこる曲である。なぜ選んだかというと、作詩のウィリアム・ブレイクのファンだからである。ブレイクは18-19世紀のイギリスの幻想画家兼詩人で、20世紀になってから“ブレイク”したという不運な異才。アルフレッド・ベスターの古典SF「虎よ、虎よ!」はこの詩にインスパイアされたものである。また、トマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」はブレイクの画がモチーフになっている。

 ♪虎よ、虎よ、輝き燃える 夜の森のなかで
   いかなる神の手、あるいは眼が
   汝の怖ろしい均整をつくり得たのか

◆【DVD】「アメリ」2001年フランス映画b0036803_21101019.jpg
 前に酷評した「エイリアン4」のジャン・ピエール・ジュネ監督作品であるが、まるで打って変わったファンタジー。まあフランス人はいろいろ思いつくものだが、ルーツは「地下鉄のザジ」に通じるところがある。ヒロインのアメリは変わり者女の子ふうに撮られているが、実際は江角マキ子の20代バージョンというかなかなか可愛いよ。思っていたよりは面白かった。
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by chaotzu | 2005-01-10 21:22 | 音楽


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