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マイ・ラスト・ソング

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2005年 01月 21日

【懐かし漫画】「ガラスの仮面」42巻

◆以前の日記で書いた“SPショップ”、いよいよ浄水器の売り込みに本腰を入れだしたようだ。「もう水道の水は飲めません、35名さま限定でマグネット○×の浄水器が29万円」だって。説明を拝聴している年寄り連中は投網にかけられたようなものだろう。今まで味噌や醤油に蜂蜜、天然酵母パンをせっせと撒いている。それにしても自治会は動かない。「営業妨害」はマズイにしても、打つ手はあるだろうに。
◆さんざん迷ったすえに、とうとう買ってしまった。恥ずかしながら美内すずえの「ガラスの仮面」第42巻である。およそ6年ぶりの新作だそうです。もうこうなったら、納税感覚に近いものがある。なにせ1976年の連載開始からもう30年近い。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」通称“こち亀”と同年デビューであり、こちらは“ガラかめ”というらしい。それにしてもその時生まれた子供はもう30歳近い。主人公の北島マヤは最初、ラーメン屋の出前で岡持ちをさげていた。初登場は今どき見られない化石ファッションだったわけで、作者も出来るものなら書き直したいだろうな。
【懐かし漫画】「ガラスの仮面」42巻_b0036803_20551238.jpg◆はなしとしては、劇中劇である「狼少女」や「二人王女」のときがいちばん面白かった。居酒屋なんかで「あの漫画なかなか面白いぞ」なんておじさん連中に口コミで伝わって、それで娘に「花とゆめ」を買いにいかせる父親がけっこうたくさんいたりしたのである。間違いなく歴代の少女マンガのなかではいちばん幅広く読まれた作品だろう。しかし、途中から幻の名作とされる「紅天女」への期待感があまりに肥大してしまった感がある。この辺り、次から次に際限なく“史上最強キャラ”が出てくるので、作者も読者も疲れてしまったという鳥山明の「ドラゴン・ボール」とどこか似ていないこともない。適当なところ、例えば「紅天女」の舞台稽古に入るところなんかで終わっておればよかったかもしれない。その時は月影先生がマヤと亜弓に後事を託したすえ、とうとうお亡くなりになるである。しかし、漫画現実における月影先生は史上最強の病人であって、なかなか死んでくれないのだ。正直いって、月影先生の超人的病人力が心底うらやましくもある。
◆それで読んでみた感想→面白くないのひと言(汗)。とにかく話を進めてくれ。
 せっかく「紅天女」の舞台稽古に入ったというのに、まだあの人、そう“紫のバラの人”への想いが募ってマヤは悶々しているのだ。ライバル姫川亜弓のほうがよほどシャンとしているよ。そうそう、この亜弓の存在感が実に大きかったと思う。いやらしさも卑怯なところもない好感度抜群のライバル・キャラというのもこのマンガの発明品である。そして、桜小路クンは袋小路クンみたいで気の毒そのものだし、二股かけている紫バラ氏もまだ未練がましいようだ。しかし、どうも連載中のイメージと違うところがあるみたいだが、その連載も忘れてしまっているという、このまったり感。ストーリーがどうたらこうたらの細かいことをつつくなという点ではもう立派なシルバー・コミックだ。
 とにかく自分が生きているうちはもう終わらないなと確信しました。

by chaotzu | 2005-01-21 21:02 | 読書


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