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マイ・ラスト・ソング

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2005年 03月 01日

目にあまる労働組合の退廃

◆阪神大震災による災害援護貸付金の返済滞納が問題視されるなか、神戸市が悪質滞納者として給与等の差押えをした12人のなかに、当の神戸市職員が2人含まれていたそうだ。いったいどういう神経をしているのだろうか。所属部局も是非明らかにしてほしいし、懲戒処分もするべきじゃないのか。おそらく市職員の滞納者も2名どころではなくもっといるだろう、もしかすると貰ったお金と思っているのかもしれない。一般の借受人のなかにはそういう人もたしかにいるだろうが、貸し手側の市職員が真似してどうするんだ。
 当局の対応もトホホであるが、いったい労働組合は何をしていたのか。当局の監督上の問題であって、一切預かり知らぬことと見て見ぬふりをしていたのだろうか。一部の不心得者の存在を黙認することは組合員全体の不利益になりかねないし、それでかえって存在感が稀薄になるという悪循環を招いているように思う。同様の問題は大阪市もしかり社会保険庁もしかりである。
◆しかし、民間の労働組合も似たようなものだ。先だってトナミ運輸の内部告発者差別裁判で会社敗訴の報道があり、本日のニュースでは会社は控訴しないそうだが、さすがに恥の上塗りは避けたいようだ。しかし、この件などは労働組合も同罪だろう。30年間以上も村八分状態にしたそのお先棒を組合もかついでいたのではないか、それも多分率先してである。こうなると組合員の正当な権利は断固守るという労働組合の原点はどこにもみられない。
 勤労者の労働規範というかコンプライアンス面も含めて取り組む必要があるのではないのか。さもなければいずれ組合員からも見捨てられるだろう。いやもう既に見限られているかもしれない。労使の癒着は会社を潰すもとであるのに、コーポレイト・ガバナンスの観点からみても労働組合の役割はすっかり脱落しているようだ。これからは労働組合もしっかりしてもらわないといけない、これまで締めつけすぎたという反省は、経営者の側からも出てくるほどである。
目にあまる労働組合の退廃_b0036803_21482870.jpg◆かつて社会党が裏で自民党と手を組んでいてあげく消滅してしまったように、政界における55年体制はすっかり昔話になったというのに、労働組合はいまだに過去の“ビジネス・モデル”にしがみついているようである。だいたい組合の役員になるというのも社会的正義感よりも自身の出世のためであろう。労使ずぶずぶの癒着であり、だから組合運動の象徴たる日本労働組合総連合会=「連合」が勤労者全般の支持信頼を受けるに至っていない。民主党が政権をなかなかとれないのも当然のことである。
 かくいう小生も病気の件含め、組合に一切頼るつもりはない。正直な話しなんかするとかえってやばくなりかねないって、いったいどんな組織だ(苦笑)。

by chaotzu | 2005-03-01 22:02 | 時事


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