2005年 03月 02日

【DVD】「パリ・ルーブル美術館の秘密」 ガラスのピラミッドの窓拭きってたいへんだね

◆このドキュメンタリーがフランスで製作されたのは1990年、日本公開は2003年12月だから13年間もあいている。“教育ビデオ”なんてとても商売にならないよと思ったのだろうか。ところがどっこいなかなか面白いのである。
 芸術作品の紹介ドキュメントではなく、美術館を支える裏方の仕事をひたすら撮影しただけである。だから、ミロのビーナスもモナリザもちらっと写るだけで、実にそっけない。サモトラケのニケ像なんて救命隊員の訓練シーンで通りがけに映されているだけ(笑)。ただ有名な「姉妹のおっぱいつまみ」の絵はさかさまの状態だけどちゃんと撮っているのはさすがというべきか。
b0036803_22442449.jpg◆惜しむらくは仕事内容の説明がまったくない。音響試験のシーンなんて何のこっちゃ分からない。名画の紹介があるわけでなく、観る人によってはとことん退屈なドキュメントだろう。それと前述どおり製作があまりに旧すぎる。美術館もずっと進化しつづけており、中世ルーブル城の地下遺構の公開なんかはこの映画の後ではないだろうか。とにかく現時点のルーブル美術館の姿を伝えたものではないこと。
 もっとも製作当時でも美術館の職員は1200人、これだけで日本のたいていの地方美術館の一日入場者数を上回っているだろうが、彼らの仕事ぶりだけでも一見の価値がある。警備375人、修復部54人、その他設営、電気、画家、額縁製造、整備士、鉛管工、音響学者、調理人、清掃人、写真家、医師、消防士、庭師…。ひと言で云うと肉体労働がかなり多い、体力仕事です。そういえばトレーニング室の光景まであった。
 それでも、人生をやり直せるとしたら、ルーブル美術館の夜間警備員なんかやってみたいものだ。なんせ勤務時間中は古今東西の美術品を独り占めできるのだから。
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by chaotzu | 2005-03-02 22:49 | 外国映画


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