2005年 03月 11日
◆ハヤカワ・ミステリ文庫 田口俊樹ほか訳。このひと月あまり、ぼちぼちと読んできたもの。短編集は勝手気ままに読めるのがなによりだ。 かつて早川書房が異色作家短編集なるものを刊行したが(いまでもあるか)、それを連想させるアンソロジーである。音楽CDにたとえると、捨て曲が全くないアルバム。もう自由自在というか、つくづく達者な作家だと思う。短編はワン・アイデアというが、いったい、どんなきっかけで着想するのだろう。 ここまで至るには、ぼうだいな創作時間の消費があったのだと思う、頭のなかでネタを反芻し、タイプライターを叩きに叩き、そして無駄な原稿を量産する。そうして、創作の神さまがやっと降臨したのだろう。 本短編集収録作品の発表時期は1976年から78年に集中しているが、ブロックは一時期、アメリカ中を車で旅行しながら、モーテルでタイプライターを叩きまくっていたそうだ。 ◆[追記] マスコミがずっと大はしゃぎで報道しているライヴドアのニッポン放送新株予約権発行差し止め仮処分申請、東京地裁が認めたそうだが、当然の判断だろう。逆の結論ならばそれこそ資本主義の否定になりかねない。会社は株主のものであって、経営陣のものではないという法律的に至極あたりまえの判断だった。電波の公共性とかリスナー愛など急にもちだされても、付け焼刃じゃどうしようもないよ。自民党の一部政治家が云っていることなんて、まるでどっかの共産党みたいだったし(笑)。 もっとも、ホリエモンの味方というのもね。ちと逆撫で言動がおお過ぎる、それも意識的くさい。まあ旧弊な思想をぶっこわすほうは頑張ってほしいけど。
by chaotzu
| 2005-03-11 21:32
| 読書
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