2005年 03月 26日
◆ハヤカワ・ミステリ文庫 佐々田雅子訳。ヴァクスの作品を読むのは初めてである。幼児虐待を忌み嫌うアウトロー探偵バーク・シリーズの3作目。 おはなしの主軸はバーク・ファミリーと子供をさらう「幽霊ヴァン」一派との対決であるが、自分的にはバークと薄倖のストリッパー、ブルー・ベルとの恋愛物語である。 大女で心優しいベル 「あたしは自分のレースを走ったの。最後まで走ったの」ラストは格別に泣かせてくれる。 それと犬のパンジイ、ナポリタン・マスチフという大型犬で、土佐犬の親玉みたいなやつ。この犬もなかなかの役者である。 ◆それはそうと、きわどい性描写がたくさんある。もうありすぎるぐらい。女性の翻訳者さんもたいへんである。声に出して読めないどころか、文字にするのも恥ずかしくなる日本語だらけ。編集者との打ち合わせもたいへんだろうな、もう合法セクハラそのもの(笑)。 しかし、作品としては、余分で冗長な気がせぬでもない。性描写をそぎ落としても十分成り立つ小説だと思う。
by chaotzu
| 2005-03-26 21:59
| 読書
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