マイ・ラスト・ソング

chaotzu.exblog.jp
ブログトップ
2005年 04月 11日

「反日無罪」の哀しい光景

◆中国からの留学生がずっと新聞配達をしている。もう何代も引き継いでいるようだ。日本では大勢の中国人が働いている。都会で早朝や深夜の仕事になるとずっと多くなるだろう。地方でも同様かもしれない。以前、北海道の山奥の温泉地で働く中国の若い女性をみたことがある。日本人の相場より安い賃金で雇えるし、日本人が敬遠する仕事もいとわないからだろう。日本人ニートが何十万人というのと対照的である。それでも中国人と知ってか知らずか蔑視する日本人もいるかもしれない。このような人が故国にどんな日本の情報を寄せているのだろうか。
b0036803_22463140.jpg◆中国の「反日デモ」、テレビでみるかぎりすさまじいものだ。デモというよりは、若者のうっぷんばらし騒動である。警察官の面前で日本大使館等に次々と投石する若者たち、お祭り騒ぎみたいに笑っている。それを警察官は制止しない。それどころか「こちらに当てるなよ」と云っている。日本車を取り囲んでポコポコにしている。
反日ならば無罪と連呼する若者……。準備された横断幕にプラカード、ミネラル・ウォーターを配ったり、さらには送迎バス手配などのありさまは当局黙認どころではない。おまけに各地で同時勃発しており、自然発生どころか悪意をもった集団が意図的に糸をひいているとしかみえない。地方の党幹部、すなわち資本家層と職業右翼的な集団が結託したのだろうか、大半の若者はそれに利用されているようで、なにやらやりきれない光景である。
◆騒いでいる中国の若者、大半は文化大革命の後に生まれ、1989年の天安門事件当時はまだ幼い。もっぱら江沢民時代の「愛国」教育で育った世代であり、毛沢東治世下の暗黒時代もよく知らないだろう。そういう世代が、これからの中国を担っていくことを思えば、日中間の先行きは不安がいっぱいで思わずぞっとする気持ちになる。時間がたてば改善されるだろうと考えるのは甘い期待でもっと悪くなるかもしれない。
ただ、教育的な背景だけではなく、もしかすると、冒頭に述べた留学生等からの日本に対するマイナス・イメージが増幅されて伝わっていることもあるかもしれない。
◆今回の事件、中国に対して「日本人はかんかんに怒っている」という意思表示は絶対にしておくべきだと思う、これまであまりにものを云わなすぎたのだ。率直な意見交換は相互理解の出発点である。
ただ、それだけでは国家間の口喧嘩に終わりかねない。あわせて現実的な政策も必要であって、たとえば、日本に来る留学生への奨学金等生活支援の拡充も進めるべきではないだろうか。
冒頭の中国人留学生などは、これからの日中関係の重要なキー・パースンになり得る存在である。これまでは留学生の人数に傾斜しすぎて玉石混交になっていたし、怪しげな日本語学校やインチキ大学の存在を許していた。折角受け入れても反感をもって帰国されたのではもともこもないはなしである。留学の敷居を上げてもいいから、真に勉強したい外国の若者の生計環境はもっと配慮してもいいのではないか。これまでのODAにくらべれば金額もしれているし、生活保護のばらまきや地方公務員の厚遇よりも、よほど行政効果はあると思う。
 テレビをみてそんなこともつらつら考えた。
[PR]

by chaotzu | 2005-04-11 22:59 | 時事


<< 【ビデオ】「三匹の侍」 昔はカ...      【NHK・BS】「ラスト・シュ... >>