2005年 04月 26日
◆1999年フランス映画、白黒です。 パトリク・ルコント監督の映画は80~90分の手ごろな時間で終るのがありがたい。切れ味がいいのである。だらだら長時間の作品よりよほどましである。 いつも西洋講談風のタイトル、本作は「橋の下のおっさん」ならぬ「橋の上の娘」。まあ、橋の上でも下でも同じかもかもしれない。22歳にして尾羽うち枯らしたセックス中毒の娘をヒロインにするというすごい設定、おまけに相手の男もしょぼすぎ。それでも立派な恋愛映画になっている。 ◆ルコント監督お得意の「官能」映画である。ナイフ投げ中年男と的役尻軽娘のショー舞台がふたりの「行為」の場になる。カーテンで的役をブラインド状態にしたり、あるいはルーレットの如く回転させたりと、さまざまな仕掛けに男女は陶酔し身悶える。ただし、肉体的にはあくまでプラトニックであるのがみそ。 まあへんてこりんな「愛のかたち」であるが。ノーマルな正常位映画の数倍は感じとるものがある。ただ、結末のつけかたは意見が分かれるかもしれない。 それにしても愛のかたちもいろいろである。散髪はもうあった。耳掻きもいいかもしれん、歯石除去なんかどうだろう(笑)。漫才は愛情どころか喧嘩になるな……としようもない世界についはいりこんでしまう。 ◆ナイフ投げシーンで流れる主題歌、“ごっついいい歌やんけ!”と思い、ネットで調べたら、なんと「ロスト・チルドレン」主題歌の流用だった。そういえば、小人のおばちゃん芸人も出演している。それにしても、本家よりあってるって(笑)。 ヒロインの“すきっ歯”ヴァネッサ・パラデイは、ジョニー・デップの奥さんだそうな。よく夫婦は顔が似てくるという説がある。なんとなくうなづけるものがある。
by chaotzu
| 2005-04-26 22:36
| 外国映画
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