2005年 05月 04日

常任理事国よりがん治療先進国へ

◆正直云って、アメリカという国、ずいぶん身勝手かつダーテイな国だと思うときがある。それもしょっちゅうである。イラク戦争なんかはその典型で、ありもしない難癖をつけて攻撃し、あげく占領してしまった。北朝鮮が“ブッシュは人間の屑”と反発したが、そのことば自体は真に正鵠を射ていると思わざるを得ない(笑)。
 ただ、アメリカという国の救いは、下衆野郎も多いけどすばらしい人物もたくさんいるということだ。「フェアであろう、そうありたい」とする考えが、国民の一定層に定着している。そして「真実への探求」にもかぎりなく熱心である。それらがとりもなおさず国力の源泉になっており、なにも軍事力だけで大国におさまっているのではない。航空宇宙、ITそして先端医療しかりで、いろんな分野に世界中の英知を結集している。
b0036803_21305673.jpg◆この前のNHK特集によれば、アメリカのがん死亡率は
1990年代以降、劇的に低下しているそうだ。日本と対照的である。
がん専門医の養成、抗がん剤の開発、代替治療の研究そして統合医療への発展など国の総力をあげて、がん征圧に取り組んでおり、着実にその成果が上がっているのだろう。たとえば、前立腺のガンなど、初期であればもはや軽めの病気扱いであって、俳優のロバート・デニーロやパウエル前国務長官など何ごともなく治療手術を受けて、素早く日常に復帰している。
 また民間でもサンタモニカのジョン・ウェインがん研究所など著名な研究機関はたくさんある。篤志家の出資や寄付もかなり集まるのだろう。まさに官民一体の取り組みで邁進している。
 ひるがえって日本では、いまだに毎年多くの人が亡くなり、それがなお増えつづけている。しかし、医者の一部は「もう打つ手はありません」「緩和医療を考えましょう」となかば諦観と悟りの世界である。患者の選択肢も狭い範囲にかぎられている。それで怪しげな民間療法が跋扈する。いったいこのちがいはなんだろう。
◆コイズミさんは、このところ日本の国連安保理・常任理事国入りにいやに熱心で、外遊先からもその方向に沿った発言を表明している。実際のところ、日本人にとってどうなんだ。少なくともわたしの近場で積極的に賛成するひとはいない。ほとんどがどうでもいいじゃん派である。なかには、常任理事国になれば、今以上の分担金の拠出を求められるから反対という声もある。アナン事務総長の日本支持はお金を引出すためのリップ・サービスだというわけだ。まあ入ってもかまわんだろうが、いま以上にお金をむしられるのはいやだというのが大勢だろう。
 中国で「反日」を叫んでいるひとが、こんな雰囲気を知ったら拍子抜けするかもしれない。
◆さて、日本があちこちに根回しして常任理事国に入れてもらったとしても拒否権のない二等席であり、なにより、アメリカが実質2票もつだけだという醒めた声もある。
以前、コイズミさんが国連総会でわざわざ英語演説したときも、議場は閑古鳥が鳴いていたそうだ。そんな現実を踏まえれば、いま外交の舞台で無理に大国を気取る必要はあるのか。高給取りの国連職員やアフリカあたりのタカリ外交官は喜ぶかもしれないが。
 それよりも、なにか一芸に秀でた国を目指してほしいものだ。それを切望する。たとえばがん対策なんかはその際たるものではなかろうか。将来世代への光明は必要である。それに世界中から患者を受け入れるがん治療先進国となれば、なによりの安全保障になるはずだ。
◆外務官僚によると、常任理事国入りは長年の悲願だそうな、情報収集で廊下トンビをするのがプライドを傷つけて絶えがたくイヤだそうである。だったら、おおいに廊下トンビをしてもらえばよい。とくに旧来の外交官試験からの入省組(実質二世等のコネ採用)には、それぐらいの汗かきはしてもらわないといけない。ワインを買いつけたり、絵画やインテリアの目利きをするひまがあるのなら、なおさらだと思うがさて如何。
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by chaotzu | 2005-05-04 21:45 | 病気


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