2005年 05月 31日

談合を容認する社会は進歩しない

◆きのうはちょっとおちゃらけ記事になったが、本日は真面目に書く。談合防止対策である。
この20年来ずっと感じてきたことであるが、この談合問題、自分も含めて感覚がマヒしていたというか、ずっと必要悪だと錯覚してきたきらいがあったのではないか。役人までが平気な顔で云う、いつどこでどんなメンバーが集まって、どんな“話し合い”をしているか。つまるところ、発注者と入札業界の出来レースであることをみんな知っていた。だいたい予定価格とぴったり同額の入札が連発されてもすまし顔の世界なのである。
b0036803_22244797.jpg◆総務省の資料によれば平成13年度の行政投資実績は約38兆円、そして公取委の試算による入札談合等の不当利得は平均で売上高の16.5%。単純にあてはめれば約6兆円が談合でかすめとられている。巨額の詐取行為である。おまけにこれ以外に公団や特殊法人の事業もあるのだ。いったいどれだけ剽窃されているのか。もとより、談合で得た莫大な不当利得は、政治献金のほか天下り官僚へのあてがい扶持にもなっているだろう。わけの分からない「周辺対策費」に化けているかもしれない。
 検察ももちろん知っている。これまでいっぱい情報を溜め込む一方で動かなかったのが、経世会(旧橋本派)の凋落を見計らっての摘発であることがみえみえである。これはまあ、動かないよりはましであるが。
◆国民の大半もうすうす知っているかもしれない。和を以って貴しとなす、素性のしれないアウトサイダーは疎んじられる、それがムラ社会の知恵であり、談合社会ニッポンの基礎構造になっている。だけど、それではいつまでたっても社会は進歩しない。
談合防止策については、これまでも一般競争入札あるいは電子入札のさらなる拡大、ひいては予定価格の事前公開など、主に入札手続き面からアプローチがされている。しかし、小手先の対症療法だけでは、根本的な解決にならないだろう。工事の品質保持や不良業者の排除ひいては社会構造そのものの見直しも視野におかねばならない。経団連奥田会長の発言はかなり率直であるし、ある意味あたっていると思う。
◆第一は課徴金率の見直しである。現行は最高で10%であるが、前述の不当利得平均16.5%と対比すれば、バレてもまだお釣りがある。悪いことをすれば、会社が危殆に瀕するような金額にしないと意味がない。
◆役人や公団OBの関連業界への天下りも一切禁止するべきだ。なかには名目だけ関係のない会社に就職したカタチにしてごまかす手口もあるので、実質要件で厳しく取り締まらねばならない。そうなると、公務員の大半を定年まで抱え込むことになるので、総人件費の大幅な増加は避けられない。それでも談合によって不当に毟られた公共事業費がそれ以上に削減されればいいのである。もっとも、公共事業費が逓減すれば、政治家の口出しで投資効果のない無意味な公共事業が増える懸念もある。ここは有権者の覚悟如何だろう。
◆あと、公共事業の成果物に、工事関係者の記念銘版を設置する。発注側の責任者、受注企業の代表者のみならず、設計施工監理から現場の親方に至るまで、姓名を列記し永遠に「顕彰」するのである。トンネル一本、橋脚一本毎に名前が刻まれるとなれば、孫子の代まで自慢になる。「これをつくったのはとうちゃんなんだぞ」と子供に誇れるとなれば、現場のモチベーションはいやがおうでもたかまるだろう。うんとデラックスな銘板にすればよい。談合で毟られるお金に比べるとたかがしれている。
 以上はあくまで素人考えである、まだまだグッド・アイデアがあるはずだ。
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by chaotzu | 2005-05-31 22:36 | 時事


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