マイ・ラスト・ソング

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2005年 06月 06日

「嫉妬社会」にご用心〰JR事故補償

◆JR福知山線脱線事故で電車が衝突したマンションの補償説明が1回目から紛糾している。
JR西社はマンション住民に対して、「購入価格での買い取り」を提示したが、これでもって目いっぱい最高額の補償と思い込んでいたのだろうか。だとしたら甘すぎる。慰謝料の提示をなぜしないのか。意図的かつ作戦的にそれを避けているとしたらとんだ勘違いだろう。それこそ誠意が問われるというものだ。b0036803_20445464.jpg
 
住民にしてみれば、突然被った大迷惑である。引越しするとしても、いっぱい煩雑なことがつきまとう。阪神大震災当時、ただの復旧工事だけであっても住民の負担はたいへんだった。まして住所を移転するとなれば、生活環境が激変する。現地補修の比ではないのだ。

◆おそらくJR西社にすれば、マンション建物の経年減価相当額を控除しないことが、最大級の誠意と見込んでいたのだろう。しかし、物的被害の補償と慰謝料をドンブリ勘定にするとはなんともまずいやり方だ。いままで例のない大規模な惨事である。時速100キロ超で電車がぶつかって、死者だけでも100人を超えている。想像するだに恐ろしい地獄絵図であるし、住民多数に精神的な相当のショックを与えている。
ここはやはり物的補償とは別に迷惑代というか慰謝料を提示するべきだろう。早期に解決したほうが会社再建のためにもむしろ利益である。JR西社の垣内社長は「かなり踏み込んだ」つもりだそうだが、物的補償だけで踏み込むというのはさすがに云いすぎではないか。どうも、やり方が常識的でないように思う。
◆慰謝料の金額としては、たとえばマンション時価の1〰2割相当額として、一戸あたり200万円から400万円ぐらいだろうか。もっともこれは小生の感覚的な相場観だから、専門家の意見も参考にすればいい。慰謝料だから、専有面積にかかわらず、各戸均等の金額にするのもひとつの考え方である。
◆大きなお世話かもしれないが、当該マンションの住民側も、ほどほどのところで決着したほうがいいと思う。本意でない住所移転で思いもせぬ負担がかかるひともいるだろう。「同じ環境を返してください」などと抽象的なリクエストをせず、明確に慰謝料として請求すればいいではないか。はっきり云って元の住環境はもう戻ってこない、無理難題なことを突きつけて買い取り価格の上積みを狙っている、ゴネているとみられるのは本意ではないだろう。
 昨今の社会心理が、つまらぬ嫉妬感情で動くのも残念ながら事実である。交渉が紛糾するほどに「あいつらうまいことして儲けやがって」とか「あんな線路のすぐ脇に建てりゃ評価は安いのが当然」「事故の犠牲者をだしにした欲張り」などの感情的反発が、見栄えのいいことばでドレッシングされてたちまちパッシングになる。いやもうはじまっているかもしれない。
そして、世の中の嫉妬心を煽ることで、部数増を狙っているような一部のマスコミはそれを待ちかまえている。
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by chaotzu | 2005-06-06 20:52 | 時事


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