2005年 06月 13日

【DVD】 「喜劇・駅前満貫」 その後の夫婦善哉?

◆1967年東京映画、駅前シリーズ18作目。東京の恵比寿駅前、森繁、淡島夫婦経営の麻雀荘が舞台である。この当時の恵比寿はまだガーデン・プレイスなるものもなく、オッシャレーとはまるで縁遠いジミな町である。たしかにジャン荘が似合う町だったかもしれない。
 麻雀なる室内ゲーム、昭和の40年代から50年代が最盛期だったかもしれない。だけど実のところまるで知らない。なんだかチンプンカンプンでとてもついていけないのだ。高校時代、熱心な同級生は授業時間中に一生懸命牌の絵を描いて自習に励んでいた。それぐらい刻苦勉強しないとマスターできない遊びなんて、もとより性にあわないのだろう。なお、その友達はバブル後に事業が倒産して自己破産、以後行方知れずである。おっと余分なはなしだ。b0036803_215554.jpg
◆フランキーが演じる街の発明家が面白い。ビン底メガネにもじゃもじゃアタマ、珍妙な発明を繰り返しては悦に入っている。淡島千景に“人工胸毛”を説明して、大真面目に毛の出物を頼んでいるところはかなり可笑しい。
いっぽう、森繁は恐妻家のくせに女好き、転がりこんできた妻の後輩池内淳子が気になってならない。本作では関西出身の設定で、「夫婦善哉」以来の関西弁森繁である。そういえば、化粧品の関係に勤めているとか淡島妻が説明しており、もしかしたら「夫婦善哉」の後日譚か? いずれにせよかなり意識している。
池内淳子の夫であるのり平もまた女好きで万事だらしがない。その仲人であるみかん山のオーナー伴淳も野川由美子の関西系ホステスにひっかかって、女物ドレス姿で妻の乙羽信子につかまってとっちめられる。
 なんだ、この映画に出てくる男性はみんなダメ男ばっかりじゃないか。そう、そんな映画なのである。ダメオトコが観るダメオトコたちのドラマ。しらけるようなヒーローは一切出てこないのでなにより安らぐというか気持ちも落ち着くのである(笑)。
それでも、最後はきれいに締めくくってくれる。再生した2組の夫婦、そして新しい門出のカップルが誕生する。最後は大満貫。天和、四暗刻に大三元だ。もしかして、癒し映画?
◆俳優メモ
・山茶花究;駅前シリーズの常連であるが、なんとなく気にかかる存在。池内淳子に気のあるラーメン店主かつジャン荘の常連客の設定である。いまでいえば、伊東四朗的存在みたい。
・かしまし娘:関西系のいけいけホステス、もううるさいわい。
・松山英太郎;これまでの端役からとうとう森繁・淡島の息子役になった。この後テレビ人気が沸いて、そして亡くなってしまう。それにつけても森繁の驚嘆すべき長生き力である。
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by chaotzu | 2005-06-13 22:02 | 日本映画


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