マイ・ラスト・ソング

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2005年 07月 18日

【映画】 「スターウォーズ・EP3」 ダース・ベイダー的生き方

◆とうとう観に行ってしまった。もともと物好きな性分だ。吹替版のほうを観たかったが、夏休みで子供がいっぱいだし、走り回られたりしたらかなわんので字幕版にする(苦笑)。b0036803_22444631.jpg
館内は老若男女まんべんなく埋まっている。30年近い長寿シリーズであるから、まあ年齢層の幅広いこと。こと観客動員においては「宇宙戦争」に勝っているようだ。
映画は、ひと言で云うとチャンバラ、宇宙伝奇チャンバラである。まあ面白いけど、大迫力の画像が目まぐるしいので、ちと疲れてしまう。敵味方の識別もあまり分からないや、まあいいか。
登場人物では、ドゥーガス将軍が一押しキャラ。ときどき咳き込んで病弱風のくせに、異色の剣技をふるう、宮本武蔵もぴっくりだ。

◆最初のスターウォーズが公開されたのは1978年だから、あしかけ27年間でとうとう6部作の完結である。この間、ワタシもだいぶくたびれたおじさんになってしまったが、映画の登場人物も同様の有為転変である。前3部作のヒーローであるルーク・スカイウォーカーやレイア姫はすっかりかすんでいるというか、ほとんど忘れられているようだ。レイア姫なんかは気の毒というか、もしかするといなかったことにされているかもしれん(笑)。
シリーズを簡単にまとめると、“アナキン・スカイウォーカーの数奇な生涯”になるだろう。全6作登場はアナキンと凸凹ロボット・コンビぐらいではないか。アナキン=ダース・ベイダーがいちばん人気であり、いまやスターウォーズを象徴するキャラといえば、黒兜のダース・ベイダーである。
そうか、あのベイダー卿が28年かけてとうとうモテ男に変身する、そんなはなしだったのか(笑)。
◆とにかく初めはとんでもないワルで登場したのである。皇帝にはペコペコしているくせに、部下にはゴーマンかまして気に食わなければ平気で殺してしまう、やりたい放題の悪逆非道ぶり。
メル・ブルックスが「スペース・ボール」というスターウォーズのパロデイ映画をつくっている。スター・ウォーズ・マニアが怒りそうな徹底したおふざけ映画だ。ダーク・ヘルメットなるばかでかい黒兜の指揮官が登場するが、みるからに弱々しい奴、とにかくイヤミいっぱいの映画であるが、かつてのダース・ベイダーはおちょくる対象だったのである。いまやそれが様変わりしたようにみえる。
◆「ジェダイの復讐」では土壇場で寝返り、皇帝をエネルギー炉に叩き込む、これで改心したヒーローになった。“ホントはいいひとだったんだよな”のはじまり。
そして、EP3で説明される過去の経緯、いろんな行き違いが重なってとうとう暗黒面に堕ちてしまうというもの哀しいアナキン、こうなると、なんだか親鸞の云う「悪人」みたいである。
「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」 そのとおり大往生する。
サラリーマンなら懲戒解雇されるぐらいのワルだったのに、最後の立ち回りがきいて諭旨免職ですんだ、どこかそれに似ていないこともないか(そりゃないって)。
だけど、何十年と真面目に勤め上げて、ちょっとした出来心で万引きとか下着ドロでつかまって、一生を棒にふるひともいる。そういうひとにくらべると、ダース・ベイダー、なかなかうまい生き方をしたもんだなと思わないでもない。大火傷して、タイヘンだったろうけどね(笑)。
◆比べて、割りにあわないのは皇帝である。共和制を廃して皇帝に就く、それまでは全知全能を傾けて謀略や裏工作あるいはスカウト活動に励んでいたにちがいない。所帯もなさそうだし家庭サービスに煩わされることなく、不眠不休で努力していたのではないか。ときには自分の肉体を危地にさらすこともいとわない。体を張りまくって口八丁手八丁で皇帝に就任し、さあこれから平和な暗黒帝国を築きあげるぞ、しかしあにはからんや、あちこちでこしゃくな反乱軍に悩まされる。虎の子のデス・スターは破壊されるわ、心労が絶えない在位約20年間。
最後は苦労して手なずけたはずの腹心に裏切られる。ローマ帝国でも400年以上はもったというのに、あまりの短命である。
ひとを見る目がない男が皇帝になったのが、そもそもの間違いだったという教訓的はなしにもなっているなあ、このシリーズは(笑)。
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by chaotzu | 2005-07-18 23:00 | 外国映画


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