マイ・ラスト・ソング

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2005年 07月 29日

NOMO的生き方~野茂よ、君はすばらしい

◆デビルレイズを解雇された野茂投手(36歳)がヤンキースとマイナー契約をかわした。今後メジャーに昇格すれば、ヤンキースがメジャー7球団目になる。
時系列にならべると
1995年 2月 ロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約
1998年 6月 シーズン途中でニューヨーク・メッツ移籍
1999年 4月 解雇されシカゴ・カブスとマイナー契約
1999年 4月 自由契約でミルウォーキー・ブリュワーズとマイナー契約
2000年 1月 自由契約でデトロイト・タイガースと1年契約
2000年12月 自由契約でボストン・レッドソックスと1年契約
2001年12月 FA行使でロサンゼルス・ドジャースと2年契約
2005年 1月 自由契約でタンパペイ・デビルレイズとマイナー契約
2005年 7月 解雇されニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約
もうスゴいとしかいいようのない不屈の野球人生だ。日米両方で200勝、ノーヒットノーラン2回の大投手がマイナー契約だけでも5球団目なのである。
もっとも、世紀の盗塁王リッキー・ヘンダーソンが46歳になって、なお独立リーグでプレーしている国である。野茂投手であれば独立リーグで投げることもいとわないかもしれない。これまでも無類のチャレンジ精神を発揮してきたのだ。b0036803_19241184.jpg

◆野球選手としての成績ではイチロー選手のほうが優っているかもしれない。しかし、日本人の生き方そのものに影響を及ぼしたということでは、文句なしに野茂投手が上だろう。日本人選手のアメリカ・メジャーリーグへの挑戦は、野茂が先鞭をつけてひとりで切り拓いたようなものだ。サラリーマンがアメリカに転勤するのとはわけがちがう。近鉄で年俸1億4千万円の選手が980万円のマイナー契約をしてまで、未知の世界にチャレンジしたのである。
そういう意味では、「スポーツ界」というくくりなんぞとび超えて、ここ半世紀で屈指の日本人といっても大げさではないだろう。島国育ちで内弁慶になりがちな日本人に、海外でチャレンジすることの意義を身をもって示したのである。あわせて金銭的な損得より大事なものがあるということも証明したようだ。しかも挑戦はまだ続いている。
◆いい学校を出て大きな会社にもぐりこみ、冒険しない安定した人生を歩む。これまで日本人の多くが信仰してきた出世神話とは正反対の人生である。出身高校(大阪府立成城工業高校)は、甲子園とは縁遠い無名高校、就職したのも新日鉄の下請け会社である。プロ野球のスタートはパリーグの近鉄、ドラフトで脚光を浴びたものの、日本での野球人生はどちらかといえば非エリート的な雑草育ちである。だいたい大阪下町の団地育ちではなかったか、あの日本人離れした体力は、強固な意志でもって毎日ひたすら肉体を鍛錬した成果なのだろう。
◆監督コーチからみて注文をつけたくなる投球フォームであるし、トレーニング方法で首脳陣と衝突したこともある。頑固一徹、自制心のかたまりといってもいいかもしれない。アメリカに行くときも身勝手きわまりないと一部のマスコミや評論家からかなりの非難を浴びている。あれだけボロクソに云われたら「日本球界に戻るつもりはない」発言は当然だろうと思えるぐらいであった。
そして、メジャー1年目で新人王の実績に日本のマスコミや評論家がたちまち豹変するさまは、こっけいでもあった。
◆マウンドだけではない。社会人野球のクラブチーム「NOMO ベースボールクラブ」のオーナーでもあるし、アメリカの「独立リーグ」チームの共同オーナーにもなっている。これも野茂投手の先駆的な取り組みである。やたら「球界の発展」をお題目にするひとはたくさんいるが、現実にここまで実践するひとはなかなかいない。
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by chaotzu | 2005-07-29 19:31 | 野球


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