マイ・ラスト・ソング

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2005年 08月 16日

【NHK】 「日本のこれから」 日本のこれまでばっかり、いや至言(笑)

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◆またまたNHKの生討論番組をみてしまった、「日本のこれから」。今回は靖国に歴史認識など定番の地雷テーマであり、下手すれば収拾がつかなくなるかもしれない。野次馬根性もあいまって最後までつきあってしまう。以下うろ覚えまじりの感想。

◆4月に中国で起きた反日騒動にはむかっとしたというかだいぶ辟易した。その後もアメリカ民間団体の調査結果として、中国人が日本に抱く好感度の異常なまでの低さが報道されたりすると、どうみても恣意的に生産された反日感情があるようにみえてしまう。だから、過剰に遠慮する必要はないし、ケンカはいかんが議論は堂々とやるべきと思ったものである。
しかし、番組アンケートの結果において、日中関係の打開で「歩み寄る必要なし」の意見が多かったことには、正直云って驚いた。とくに20代、30代の若いひとに目立つということである。日中関係で日本人が卑屈になることはないが、かといって開き直って居丈高になる必要もない。侵略した側の国民としては、謙虚にならざるを得ない場合もある。どうもいい塩梅というのは難しいものだ。

◆やっぱり出ましたか、南京虐殺マポロシ論。30代自営業女性の方が滔々とおっしゃる。犠牲者30万人なんてありえない。当時20万人が1ヶ月後には25万人に増えたぐらい、治安がよくなったからだ。ジャーナリストはダレひとり目撃していない。写真はことごとくウソ……。
これまで犠牲者の多寡を巡る議論を目にしたことはあるが、事件そのものがなかったとまで踏み込んだ意見をナマでみるのは、はじめてである。たしかに30万人云々はどうかと思う、それにしても事件までなかったとは、ちと飛躍しすぎじゃないだろうか。
ワタシが子供時分は大陸帰りのひとが周りにけっこういて、なかには「チャンコロ」なんて平然と口にするひともいた。戦争そのものは「いろいろやった」と口を濁していたが、南京虐殺事件そのものを否定する声はなかったのである。戦後の60年間、日中戦争における細かい新事実の発掘はあっても、南京の「虐殺」事件そのものを全否定する事実は出ていないはずだ。
ここまでくると戦争記憶の風化というよりも、歴史認識自体が退行しているようである。過剰に自虐的な歴史観も余分であるが、別種の自虐史観が登場したかと思うほどだ。いったい、ここまで開き直って、日本人にとってなんらかのご利益があるのだろうか。

◆靖国神社、コイズミさんは15日の公式参拝を見送った。この件、中韓が嫌がることはやめたほうがいい、逆に口出しされてやめるのはよくないなど、とにかく外国を「意識」した意見ばかりであることをかねて奇異に思っていた。だからまずは、日本人として結論を出すべきという意見に同感である。靖国に行くとか行かないは個人が主体的に判断すればいいことであって、他人に考えを押しつけるべきではない。
ただ、国民のなかに多様な意見があるなかで、コイズミさんがあたかも国民の代表みたいに仰々しく参拝するのはどうかなと思うだけだ。行きたいのならば、ヨミウリ・ナベツネ氏の云うごとく、深夜か早朝に個人として静かにいってほしい。
ただ、出席したひとから出た「靖国=平和のシンボル」意見には正直言って唖然。遊就館をみたことあるのかな(笑)。

◆教科書問題、喧々諤々であるが正直よく分からないし、なにより実物に接したことがない。いっそのこと、教科書検定なんか辞めてしまえばと思うこともある。結局はその国の民度の反映になる。最終的に迷惑をこうむるのはその国の国民だから、もうちよっと真剣になるだろう。個人的にはどんなSFもどきの教科書がつくられるか興味がないこともない(笑)。
あの戦争は自衛のための聖戦だった。侵略なんてとんでもない。虐殺事件なんて全部ウソだ。朝鮮の人にもたくさんいいことをした。アジア解放を支援した……。
そのうち、ホントは日本が戦争に勝ったんだということになるかもしれない(笑)。
“アメリカにバクダンをたくさんおとされましたが、ここらでゆるしといたろかとせんそうのしゅうけつにおうじてやりました”(by池野めだか)。
脱線するが、日本がアメリカに勝ったというSFも実際にある。「ブレード・ランナー」の原作者であるF・K・ディックの「高い城の男」である。

教科書なんてどうでもいいやと乱暴めいたことを云うのは、実際には現場の教師の力量次第だからである。この点、町村大臣が日教組の影響云々を発言したが、自分の見聞きした範囲では、ただ面倒くさくてややこしい近現代史を素通りした教師が大半であった。マルクス史観のセンセイもいただろうが、軍国主義教育のセンセイもいたのである。これまでの実態は触らぬ神にたたりなしの歴史教育だったのではないか。
そもそも、個人の歴史認識形成において、学校教育の果たす役割なんてそれほどたいしたことはないだろう。入り口で余分な先入観を与えないようにすることと、いろんな見かたがあることを教えてもらえばいい。あとは個々人がそれぞれ勉強し、さらに実際に見聞することでその人なりの見識を深めていくことに尽きるのではないか。

◆ゲストのはなし。
桜井よしこさんが、いろいろと発言されていたが、このひとは、どうもご自分に都合のいい材料だけつまんでるなという印象がある。両論併記めいたことをはじめ持ち出すなどしゃべり方がうまいので、尻尾を出さないが、断片的な材料を持ち出して結論を誘導するやり方である。サブリミナル話法といえばいいか。これじゃジャーナリストじゃなくてただのコメンテーターだろうといったら云いすぎだろうか。
しかし、このひとに影響を受けるひとは多いだろうな。自分的にみれば、日本総研の寺島氏のほうがまだ誠実に話している印象があるのだが、まことに弁舌テクニック侮るべからず。
それにしても、町村大臣、字下手すぎ(笑)。谷村チンペイ氏は精彩がないのひと言、きっととあちこちに気を使いすぎたのだろう。
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by chaotzu | 2005-08-16 23:57 | 時事


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