2005年 08月 20日

ホークス宮地外野手の遅咲き野球人生

◆パリーグの打撃ベストテンが面白い。ただいま首位打者はライオンズの石井義人選手、以下マリーンズの今江選手、ホークスのズレータ選手、宮地選手とつづく。新顔が目立っている。このなかで、石井選手は3年前横浜から移籍選手であるが、交換トレードの付け足しみたいな存在であったし、宮地選手に至っては2年前にライオンズを自由契約になった選手である。
こういった選手が活躍するとなんとなくうれしくなる。人生まんざら捨てたもんじゃないぞと思えてくる。そして、チームを強化するのはお金だけではないこともよく分かる。

b0036803_11372130.jpg◆プロ野球の常識として「自由契約」といえばたいてい解雇=クビのことである。だからそれなりの実績がある選手はみな体裁に鑑みて任意引退の扱いを選ぶ。ただし、例外もあって、巨人の江川投手は自由契約のはずである。突然の引退表明に逆切れした球団の不快感ゆえである。
宮地選手の場合は正真正銘の解雇である。ライオンズに通算14年間いてちょうど100安打の選手である。年齢的にもう伸びしろがないとみられたのかもしれない。球団としての若返り方針もあっただろう。

◆戦力外通告を受けたプロ野球選手対象の合同トライアウトがはじまった年であり、某民放が特集番組をやった。ホークスを解雇された大越選手が登場して、なんとか現役を続けたいとあちこち入団テストを頼んでいる。合同トライアウトではなんとしてもいいところを見せねばならない。甲子園同期の宮地選手もクビ組であり、お互いに情報交換したり相談しあったりの様子がうつされる。
結果は皮肉なもので、宮地選手はホークスの入団テストに合格する、大越選手を解雇した球団である。その大越選手はとうとうどこも不合格に終わってしまう(番組が入団テストの最終結果まで報道したかはウロ覚え、事後の情報かもしれない)。
ただ、宮地選手にしても、何球団かのテストを落ちまくっていた。ホークスに拾ってもらったようなものである。レギュラー経験のない32歳(当時)の外野手に食指を伸ばす球団はそうあるものではない。年俸もガタ減りしたのではないか。

◆その一度はクビになった選手が堂々の3割キープで、打撃成績の第4位につけているのだから痛快である。オールスターにも初出場したし、この調子ならば規定打席に達するかもしれない。プロ入り16年目ではじめて規定打席なんて、これまで聞いたことがない。毎度旧い記憶で恐縮であるが、ずっと昔阪急ブレーブスの矢野選手が突然大ブレイクして話題になったことがあるが、それでもプロ入り10年目ぐらいではなかったか。
なんでもそうだが、人間の成長とはただ単に年齢要因だけではないのだろう。ただ若いからといって、順調にキャリアアップするとはかぎらない。他事に目移りしたあげく逆に退行することもある。人にはそれぞれ、成長する時期があるのかもしれない。たぶん、その人の置かれた環境とか人間関係がいちばん影響してくるのだろう。
ホークスも親会社の斜陽とあいまって、レギュラーの外部流出をひきとめない方針に転換しており、チームとして新陳代謝を促進させていた。それがよかったのだろう。もし王監督が巨人時代の感覚に固執していたならば、テスト入団の30代外野手なんて、数合わせ以外ではまったく顧慮しなかったはずだ。

◆こういう遅咲き選手の実例をみると、つくづく飼い殺し選手の救済策がないものか思案せずにいられない。いわばFAの逆である。シーズンオフに非プロテクト選手のウェーバーをやるのである。プロテクト人数はたとえば、入団5年内選手を除く保有選手の5割とかにするとかである(あくまで例えばね)。
環境が変わって、新しい刺激があれば、ブレイクする選手はほかにもたくさんいるのではないか。
とくに巨人なんかは一杯抱え込んでいるはずである。
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by chaotzu | 2005-08-20 11:44 | 野球


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