マイ・ラスト・ソング

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2005年 09月 04日

日本の借金ただ今754兆円

◆「日本の借金時計」という著名なウェブ・サイトがある。国と地方の長期債務残高を合計したもので、ただ今のぞいてみると、現時点の日本の借金は「754兆5928億円」。なにせ1秒間に100万円の増加ペースでカウンタがめまぐるしく動いているので、貧乏性の人間にとっては、ホラー映画をみるかのような恐ろしさがある。
b0036803_0534634.jpgちなみに一戸あたりの負担額は「1603万円」、とても正視できない数字である。もうわしゃ知らんよと云いたいが、貧乏人が日本を脱出するなんてとてもできそうもない。まるでニューオーリンズの水没地帯「スープ皿」に閉じ込められた貧乏人層(ほとんどが黒人だ)みたいな気持ちになる。

◆ちょっと前まで、日本には郵便貯金という国民の巨大資産がある。よって国がいくら借金しようが、郵便貯金の範囲内であるかぎり、なんの心配もありません、だから大いに公共事業を増やしましょう、景気がよくならないと元も子もありません……といった意見が幅をきかせていた、ところが、とっくに郵貯規模なんかはるかに超えてしまっている。超過分は民間の金融機関が国債を購入しているのだろう、すなわち民間のお金まで官に相当流れていることになる。
この現実を直視するかぎり、郵政民営化で「官のお金を民間に解放する」なんて、まるで夢物語としかみえない。はっきり云ってウソ八百である。

◆もっと深刻な想定がある。国の第二予算である財政投融資の不良債権だ。仮にいま現在郵貯銀行が存在するとして、民間金融機関と同等の金融検査をするとしたらどうなる。おそらく巨額の貸倒引当金計上が必要になるだろう。その際、政府の債務保証があるなんて意見はなしである。もう国の保証能力なんてどこにもありはしない。
郵便貯金の残高は210兆円あるとしているが、実際は相当部分が毀損しているのではなかろうか。だけど、これを正面から取り上げたらそれこそ社会不安を惹起しかねないので、政府の役人はダレも知らぬふりをしている。郵便貯金は国が元利保証しているので、毀損部分=国の隠れ借金になる。まあいろいろ心配してもキリがないが、日本の借金をいろいろ精査していけば754兆円どころではなく、さらに積みあがるだろうことは間違いない。

◆コイズミさんは「郵政民営化」一点張りであるが、実際の政治課題は「国の借金体質の是正」これ一点に尽きるのではなかろうか。郵政民営化も年金問題もその他の国内施策も結局はここに収斂する。おまけに日本社会における深刻な世代間対立までひき起こしているようだ。
若いひとからみれば、両親や祖父母の世代が勝手にこしらえたばくだいな借金じゃないか、それを押し付けるなよという言い分になる。ましてジジイやババアの年金財源が不足するからといって、増税なんかとんでもないとなる。
現実が閉塞しきっているからこそ、何らかの改革を待ち望んでいる。コイズミさんの改革お題目が受ける所以である。まして「死んでもいい」との大見得つきであるから、熱狂するのも分からぬではない。

◆だけど、コイズミさんが総理になる直前2001(平成13)年3月末の借金時計は約646兆円だったのである。コイズミさんになって100兆円以上も日本の借金を増やしている。亡くなった小渕首相のときも借金が増えて世界の借金王と僭称していたが、金融危機という特別な事情があった。実際はコイズミさんのほうこそ世界の借金王によりふさわしいだろう。若者を苛立たせる原因をこしらえたいちばんの張本人でありながら、もっぱらパフォーマンスだけで人気を保っている。野球界におけるナガシマさんみたいな存在である(苦笑)。この人は自分にドロがはねかかることはけっして云わない。国の借金を減らしていくことこそ、「死んでもいい」決意でやってもらいたいことなのだが、ユーセイミンエイカだけ唱えている。某学会の勤行の真似じゃあるまいが、すり替えばかり云って、そのうちメッキが剥げるだろう。

◆ほんとうに責任ある政治家ならば、必要なことは有権者に耳の痛いことでも訴えるべきなんであるが、いまどき、そんな気骨ある政治家はなかなか見当たらない。わずかに民主党が年金財源としての消費税を提言しているぐらいである、それでもまだまだへっぴり腰にみえてしまう。
もう高速道路を延ばしたり、新幹線を引っ張ったり、空港をつくったりの人気取りができる時代ではない、体を張って無駄な投資は抑えて欲しい。ただし、ありきたりの歳出削減だけでは間に合わない借金レベルになっている。増税が避けられないことも真剣に訴えていくべきだ。消費税の増税といっても、基礎食料品は非課税あるいは税率据え置きなどの工夫もできるのではないか。
そんな政党や立候補者がおれば、ちゅうちょなく一票を差し上げるのだが、現実はどこもかもキレイ事ばかり云っている。
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by chaotzu | 2005-09-04 23:53 | 時事


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