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マイ・ラスト・ソング

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2005年 09月 26日

禁煙戦線異状アリ

◆今年の1月から敷地内全面禁煙に踏み切った総合病院、さていまどうなっているか。
ちょうど敷地外となる公道付近にパジャマ姿の入院患者がゾロゾロ謂集して、片時を惜しんでスパスパやっているのである。あたり一面たくさんの吸殻だらけだ。
真に不屈の喫煙魂というべきだろうか? 熱波の夏であろうが、鼻水も凍るような真冬であろうが、吸うときは断固吸う、そのさまは宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を彷彿させるものがある。いやそんなことないか(笑)。
けっして、喫煙者を茶化しているのではない、病人でまだそれだけの元気があればいいじゃないかという見方もある。まあみっともないことは否定できないが。
実際に喫煙者の喫煙にかけるエネルギーたるや、ものすごいものがあって、ワタシは車椅子の入院患者が、看護婦の目を盗んでタバコ買いで外出するのをみたことがある。で、そのときは必死で歩いているのである。偽の車椅子患者ではない、まさに決死の買物行を敢行しているのである。そこまでの固い意思で生活を律しておけば、病気になることもなかったかもしれない……、いやひと様のことをとやかく云えたものではないか。
はなし戻って、病院の禁煙対策であるが、病院管理者の努力だけでは限界があるようだ。院外薬局の前でも堂々と喫煙しているし、道路管理者も含めて周辺施設が協調していっせいに取り組まないと難しいのではないか。いまの様子をみると、少々の熱発をものともせず寒中で喫煙するひとも出てきそうである。なんだか谷村新司の昴を連想せぬでもないが、それで病状が悪化すれば、なんのための入院か分からなくなってしまう。

◆病院の禁煙化はそれでも一定進んできている。しかし、一般飲食店のほうはまだまだである。喫茶店や居酒屋の場合、全面禁煙は難しいかもしれないが、ふつうの飲食店ならばもう禁煙に踏み切ってほしいものだ。いや、本来であれば「喫煙OKの店」のほうこそ宣伝文句になってもおかしくないと思うのだが、現実はまだそこまでの道遠しである。
満員の店内でタバコをふかして、他人の飲食物にケムリを吹きかけている、その神経はどうしても理解できない。ひどいのになると食前に一服、食後にも一服で平然たるものである。食べ終わったのなら早々に退出してくれよと云いたくなる。
ファミリー・レストランなんかでは分煙方式を採用しているが、喫煙席のすぐそばの禁煙席なんかはなんの意味もない。ケムリが流れて来るのは喫煙席と同じである。ただのアリバイとしかみえない。物理的に十分な距離をとるとか、間仕切りや換気扇を設置するとかしない喫煙席にはなんの意味もないのだが、マネージャーが全く理解できていないのか、あるいは知って放置しているか、どちらかである。
まあそんなことで、外食できる店がずいぶん減ってしまった。オフィス街でコンビニエンスのたいして美味くない弁当がたくさん売れるということは、価格要因もあろうが、外食でたばこのケムリに悩まされたくないというひともだいぶいるのではないだろうか。

by chaotzu | 2005-09-26 22:18 | 身辺雑記


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