2005年 10月 22日

【DVD】「心の旅路」 記憶喪失の定番映画

◆恥ずかしいはなしだが、これまでの人生で記憶喪失の経験はけっこうある。もっともひと晩限りのことであって、白状すると酒を呑みすぎゆえのブラック・アウトである。朝起きてから決まりの悪いこと、同居人に叱責される子供は白眼視する、そして二日酔いの気分悪さよりも、記憶がないという不気味さがある。あ~なんかヘンなことせえへんかったやろなあ、とそれが気になって仕方がない。まあ、いまはすっかり改悛しておりますが。
ところで、記憶喪失の期間が3年もあったらどうだろう。実際のところ気持ち悪くてしかたがない。気が狂いそうになるかもしれない。おまけにその間オンナが出来て子供まで授かっていたとしたらどうか。今だったら、マジに記憶喪失になりたいひと、けっこういるかもしれません(笑)。

b0036803_21453287.jpg◆1942年イギリス映画、記憶喪失テーマの映画では定番というか、有名すぎるほどの作品である。子供のころのマンガで記憶を喪失した登場人物がよくあったように憶えている。とにかくやたら多かった。そしてみんな都合の良いときにぱっと記憶を取り戻すのである。いまから思うと、この映画が当時の漫画家にかなり影響していたのかもしれない。

◆簡単にまとめると、再度の記憶喪失によって、いったんは途絶えた男女の愛がいろいろ紆余曲折あってメデタク復活するというはなしである。はっきり云って、現在の社会状況ならばまず思いつかない発想だろう。記憶喪失を奇禍にして嫁はんから逃げ出したいオトコならたくさんいるのではなかろうか。いや、その逆もあるか(苦笑)。
突っ込みどころもいっぱいあって、同じ記憶喪失テーマならば、「かくも長き不在」のほうがはるかに秀れていると思うが、それでもなんとなくつづきが気になってみてしまう。これが通俗メロドラマというものなのだろうか。理屈ではあれこれ抵抗すれども、やっぱり面白いものは面白いのである。

◆主役のロナルド・コールマン、このとき51歳、ちょっと年齢以上に老けすぎイメージである。それが青年将校から熟年の実業家まで全くオンナジ顔つきで演じる、おまけに15歳の義理の姪から愛を告白される役回りである。いまとなれば、もうアホらしくてみておれませんになりかねない。途中では、もしかしてロリコン映画になりはしないかとハラハラさせられる局面もある。まあ、そういうことにはならず、落ち着くべきところに無事着地する。
あ~よかった、とにかく妙なところでも安心させられる映画である。
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by chaotzu | 2005-10-22 21:49 | 外国映画


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