マイ・ラスト・ソング

chaotzu.exblog.jp
ブログトップ
2005年 11月 01日

日米同盟、そして祝詞化する国際協調

◆もう「真実」は要らない、その代わりあった「事実」はきちんと伝えてほしい。新聞に対してそう思うときがある。
新聞社や記者の主観や裁量は一切排除してかまわないのだ。警察ネタの記事だったら、「○○県警の△△刑事部長(あるいは課長)は、管内でかくかくしかじか……事件が発生したことを発表した」でいい。プロ野球一軍の公式試合ならばイニング毎の攻防が分かればよい、嘆き文句やデモ・シカ解説は要らない。そして、要人の会見記事などを逐語掲載することは紙幅都合もあるから多少の要約はいたしかたないとしても、発言したことの要点はもれなく伝えてほしい。
その代わり投書欄とか街の声、社説やオビニオンの類はいらない。それから雑誌的な記事ももう不要である。とにかく目いっぱい、「事実」の報道で埋めてほしい、そんな新聞があってもいいではないかと思っている。
短期的には大本営発表になっても、蓄積すれば嘘吐きを炙りだす物証になりうると思う。名づけるならば「天網恢恢新聞」(笑)。

b0036803_23314692.jpg◆本日の新聞朝刊は第三次小泉改造内閣の関連報道がメイン。ところが朝日の小泉首相記者会見要旨なるもの、首相が日米同盟に言及した部分をすっぽり落としてしまっている。いちばん大事なところじゃないのか。これでは小泉後継と目されるひとの人物評しかしゃべらなかったのかと思いかねない記事である。
いったいなんだ、こりゃ?

朝日をけなす意図はないが、記事に掲載されなかった部分をちょっと長いが一部引用する。
「その平和を維持するためにも、日米の同盟というのは不可欠であります。その際には、基地の負担の問題をどうするのか。基地の負担はどこの地方でも歓迎はされません。しかし、平和と安全を望む声は大方の国民の声であります。これを両立させるためには、この抑止力を維持すること、言わば侵略しようと思った勢力に対して、あるいはまた日本の国民を混乱させよう、日本の機能を麻痺させようという勢力を防止するためにも、抑止力の維持というのは極めて重要であります。
 そのような日本を侵略しようとする勢力に対して、そのようなことを行った場合には手痛い反撃を受けるという、試しにやってみようかという気を起こさせないような日ごろからの抑止力を維持させるためにも、日米同盟は不可欠の問題であります。」

◆ここでコイズミさんがわざわざ言及した「日本の国民を混乱させよう、日本の機能を麻痺させようという勢力」とは、おそらく北朝鮮のテポドンそして同国工作員によるテロ攻撃を想定しているのだろう。あるいはアルカイダやそのシンパ勢力も含まれるかもしれないが、ワタシ的にはその程度しか思いつかない。なにせ北朝鮮は過去にも大韓航空機爆破事件やラングーン事件、そして日本人拉致など起している、本日も国連でムチャクチャなことを云ったようだ。だから文脈上そこまでは理解できる。
しかし、日米同盟が果たしてテロ攻撃の抑止力になりうるのか、むしろ捨て身のテロ攻撃を誘引するかもしれない。だいいち世界最強の軍事大国であるアメリカでさえ、9.11事件以後オタオタしている有様だ。
他紙の取扱いは知らない、それにしてもなぜ、朝日はここのところを飛ばしてしまうのだろうか。

◆コイズミさんはこのアト「中国、韓国、隣国との友好関係等国際協調を実現していくために出来るだけの努力をしていかなければならない」と言葉を追加する。そりゃあたり前のことであって、米軍基地の存在だけで平和が担保されるならば、外務省はうんと縮小して儀典省にすればよい。日米同盟も当面必要かもしれないが、独自の外交努力あってこそ平和が確かなものになる。そうでなければ51番目の州どころか、準州以下の扱いに甘んじるしかないということだ。
だけど新官房長官も新外務大臣(よりによって麻生炭鉱の御曹司である)も靖国参拝派なのである。加えてスーパー・イエスマンに引率された忠犬もとい中堅議員が、こぞってウォー・シュラインたる靖国に行くようになれば、それこそ挙国一致でアジア軽視していると誤解されてしまうだろう。そこまで露骨にギスギスやってしまえば、外交努力やってますなんてとても伝わるものではない。今でさえ、国連常任理事国入りで日本を明確に支持してくれるアジアの国はアフガニスタンとブータンとフィジーの僅か3か国に過ぎないのである。アジア外交にとってさらなる大きなロスを招きかねず、友好関係とか国際協調なんて口先だけのお題目になってしまいかねない。
どうも建前で云っていることと、実際にやっていることの整合性がないのではないか、それを懸念してしまうのだ。

◆いま、自民党は「小さな政府」をしきりに唱えている。そして郵政の民営化などによる公務員減らしを図っている。「小さな政府」は人口減少社会のすう勢たる面もあるだろうが、あるいは、役所(国)の仕事をどんどん軽くして、テロ対策に振り向けたいという思惑もあるかもしれない。治安維持や情報要員の増員のほか、アメリカのエシュロンのごとき大規模盗聴システム日本版の構築である。民に出来ることは民間に委ねるというが、内緒ごとは官がとことんやるという構図だ。それは極端な警察国家、監視社会への道を切りひらくことであるし、歯止めのない金食い虫を抱え込むことにもなる。
「小さな政府」はそのための露払いキャンペーンにもなりかねない、そんな心配もある。

◆それにしても、コイズミさんといい、麻生さん、安倍さん、みんなろくすっぽ働いたことのないボンボン世襲議員ばかりである。凡そ庶民の生活感覚とは無縁だろう。
嗚呼、ボンボン・ブラザーズが日本を仕切るのか(嘆)。
[PR]

by chaotzu | 2005-11-01 23:43 | 時事


<< FAX使用禁止令      サプライズはブルー・ドレス! >>