マイ・ラスト・ソング

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2005年 11月 05日

【DVD】 「兵隊やくざ・強奪」 やっぱりこの二人は「夫婦」だった(笑)

◆あくまで映画のなかのはなしである、また同性愛がけしからんというつもりもない。それを断ったうえでの感想である。

◆兵隊やくざの有田上等兵(田村高広)と大宮一等兵(勝新太郎)、かねてから薄々怪しいと思っていたのである。あまりに紐帯が強すぎるのだ、どうみても同性愛関係としか思えない。そういう「疑惑」があるところに、なんと子供が出来てしまう。いや日本人の捨て子を救うのであるが、カツシンは赤ちゃんが可愛いくてしかたがない。赤ちゃんの乳を求めて山羊ドロボーまでしている。もう立派な擬似家族の成立だ。
“はやく日本に帰って三人で仲良くくらしましょうや”
“ボウヤ、隅田川のボンボン蒸気をみせてやるからな”
なんだ、同性愛疑惑を通りこして、これじゃ夫婦じゃないか、もちろんカツシンがお母さんである。昔から女のほうが強いにきまっている(笑)。
たしかに軍隊映画である以上、同性愛は必然のテーマであった。かつての任侠映画も似た傾向がある、いずれも閉じられた男の世界だ。だけど、そんなこと30何年前はちっとも気がつかなかったのである。こちらもずいぶん呑気だったなあ。

b0036803_23592088.jpg◆1968年大映映画、モノクロ。シリーズ8作目でこのあともう1作あるが、実質的には最終話だろう。もう戦争も終わって、満人が一斉に武装蜂起し関東軍は壊滅状態、あちこちに死屍累々である。そして、これまでの抗日ゲリラが共産党の解放軍になり、日本の敗残兵狩りをしている。
そんななかで、有田・大宮コンビはしぶとく生き残って、今度はなんと解放軍の女将校と手を組んで、元日本軍の特務機関員から100万ドルを取り返すはなしである。カツシン曰く
“戦争に負けてもケンカには負けん”
今だったらとても考えられない設定、時代の変遷のめまぐるしさを感じる。

◆悪役の特務機関員は夏八木勲、日本軍の大尉であったが、中国服を着て奇妙な日本語をしゃべる(笑)。おなじみの軍隊組織のなかであぐらをかく悪徳軍人ではなく、もうホンマモンの悪役、清々しいといっていいぐらいだ。だから、これまでの階級をひっくりかえすような痛快さはない。カツシンにペコペコせず最後まで闘う。シリーズ中では異色作である。
そう、シリーズとしては既に終わっているのである。それを無理に続けたものだから、夫婦関係までとうとう浮上するというてん末になってしまったような。
だけど、赤ん坊を入れた三人が日本に帰国してからの後日談もみたいような気がする。
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by chaotzu | 2005-11-05 00:02 | 日本映画


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