マイ・ラスト・ソング

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2005年 11月 14日

【DVD】 「ええじゃないか」 世情騒然、世直しカンカン

◆カメリア・ダイアモンド、「自分へのごほうび」CMキャラで、いまやすっかりゴージャス女優におさまった感がある桃井かおり。若いうちは尖ったイメージで生意気女優のレッテルを貼られていた。ちょっとアンニュイな物言いで本音ズバズバ。気に食わなければすぐにケツをまくる。良家のお嬢さん育ちゆえの気性かもしれない。
そんな女優さんが、スクリーンのなかでも実際にケツをまくる。おまけに立ちションまでする。もっともひとりじゃない、倍賞美津子に田中裕子もいっしょだ。これだけ豪華メンバーのそろう「立ちション」である、パンチが強烈すぎて、それだけはずっと憶えていたという映画(汗)。ただし、筋のほうはスッカラカン、あれっ、泉谷しげるとか草刈正雄なんて出ていたんだっけ(苦笑)。

b0036803_2223557.jpg◆1981年松竹映画(提携今村プロ)、幕末期の江戸が舞台で、既に鎖国も終わっており、市中はなんでもありのビックリ箱状態である。外国人の往来、ラクダや象のお練り、ファツションは和洋折衷に洋食のセールス、しまいにカンカン踊りまでとびだす。
いちおうの主役はまだ髪の毛ふさふさ時代の若き泉谷であるが、狂言回し的な役柄であって、実際の主役は江戸の庶民である。歴史の変革期を維新の志士等のヒーローからみるのではなく、無名の一般大衆の目線で描きたいということなのだろう。ただし、その分ちと難解になった気がせぬでもない。
◆埼玉県の三郷に巨大オープンセットで江戸の町並みを再現している、すごかっただろうな、ひとがたくさん往来する両国橋までつくっているし、実際に一軒の商家を人力で引き倒す場面もある。この映画が大当たりしたということは聞かなかったから、今村プロはだいぶ借金を抱えただろうなと思ってしまう。
さて、徳川の権威もすっかり揺らぎ大政奉還はもう目前である。そんななかで、天照大明神のお札がふってきて、庶民はええじゃないかの大騒ぎ、真忠組のような草の根尊皇攘夷の決起もある。そのいっぽうで薩摩藩は町人のボスと結託して一揆を煽ったり御用盗の黒幕になったりの謀事で大忙しである、さらにその薩摩藩士を父母の仇とつけ狙う琉球人もいたりととにかくややこしい、ひと言でいうなれぱ、世情騒然。だけど、社会の変革期、構造改革となれば甘い汁にありつこうとする利権商人が登場するのも今と同じである。
脇役陣も豪華である、伴淳に三木のり平、白川和子に池波志乃……、なかでは、両国の顔役を演じた露口茂が光っている。幕府と薩摩藩の両方に取り入って、したたかに稼ごうとするが、さてラストは如何。

◆当時、新自由クラブにいた河野洋平(現衆院議長)が、幕府の革新官僚役で特別出演している。これがセリフもそこそこあって、なかなか素人出演の域を超えているのである。いまでいう「コスト・カッター」で抵抗勢力たる旗本の不興をかったあげく、目をかけていた緒形拳に斬殺されるという本格的役回りである。
政治家というのはもともと役者の才能があるのだろうか。コイズミさんも、引退すればテレビ等で今以上の役者ぶりを披露するかもしれんなと思ったりする。ま~そんなこと、ええじゃないか。

◆ ええじゃないか、ええじゃないか
  アメリカ牛肉輸入もええじゃないか、ええじゃないか
  普天間移転もええじゃないか、ええじゃないか
  ニートの増加もええじゃないか、ええじゃないか
  アスベスト放置もええじゃないか、ええじゃないか
  さっはり分からぬええじゃないか、ええじゃないか
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by chaotzu | 2005-11-14 22:26 | 日本映画


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