マイ・ラスト・ソング

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2005年 11月 17日

【DVD】「くたばれ!ヤンキース」 なんとも愉しいミュージカル

◆ヤンキース松井秀喜選手が4年間総額62億円で契約更改したそうだ。こうもビンボー人の想像を絶する大金となると、松井ファンではあっても、こんなにもらって大丈夫かいなと心配になってくる。明らかにバブリーである。1年で15億円を超える収入になるが、とても使いきれないだろう。
いっぽうで年収100万円台の層が確実に増えつつある。才能の差は認めるとしても、ここまでの階差となるとどうにも釈然としないものがある。
かつては強すぎて嫌われたヤンキース、今や金権野球で嫌われるかもしれませんぞ。

b0036803_0263490.jpg◆1958年アメリカ映画、タイトルからしてヤンキースがらみの映画かと思っていたらそうではなかった。ワシントン・セネタースという今はなき弱小球団を応援する映画であって、ヤンキースはその引き立て役である。
ある日突然風来坊のごとき無名の青年がやってきて、チームの快進撃がはじまる。まるで「ナチュラル」のレッドフォードみたいであるが、ちと違う。
持参のスパイクがあわなかったため「シューレス・ジョー」とあだ名されたその青年の正体とは?


◆男の子ならだれでも夢見る、満員の野球場でホームランをかっとばしたい、三振をとりたい。そんなことは殆んど無理なことと承知であるから、ひいきチームにその夢を仮託するしかない。だけど、そのチームがどうにも弱いとなれば歯がゆくて仕方がない。テレビの前で歯ぎしりしたりする。
“このチームにはロング・ヒッターがいないんだ!”
もう嫁さんほったらかしの悲憤慷慨である(苦笑)。その夫人は一年のうち6ケ月は独身みたいなもんだとこぼしている。
そんなとき、悪魔が囁く、魂を売り渡してでもいいから、野球選手になる夢を一時でもかなえたい、そんな中年男の物語である。だけど、約束の期限は9月24日までだ、その日がまたお約束どおりヤンキースとの優勝をかけた大一番になる。そして、ミッキー・マントルの大飛球がレフトを守る主人公を襲う……。

◆野球映画として著名であるが、ミュージカルでもある。主役の青年はあまり踊れないが、悪魔の手下で登場する年増女優がハデに踊りまくる、そこが実に素晴らしい。コミカルな振り付けがナイスであるし唄も愉しい。
悪魔(なぜか真っ赤な靴下をはいている)も過去の古き良き時代を回想しながら唄うが、これも絶品、マンガみたいなふきだしがスクリーンに展開して、
・インディアンが白人の頭皮を剥ぐところ
・アフリカ土人が探検者を釜茹でにしている
・フランスのギロチン処刑
など、悪魔にとっての「グッド・オールド・デイズ」がマンガ的に披露されて思わず笑ってしまう。
ミュージカル調の野球映画ではなく、野球をテーマにしたミュージカル映画というべきか。野球嫌いのひとも間違いなく愉しめる映画である、それは請け負える。
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by chaotzu | 2005-11-17 23:58 | 外国映画


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