マイ・ラスト・ソング

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2005年 11月 24日

マンション不信の連鎖

◆この度のアネハ・ショック、経済社会にとりついた新型インフルエンザのようなものかもしれない。考えこむほどに容易ならざる事態である。
b0036803_21352986.jpgワタシの近場数人の意見では、ここにきて露見した不良建築物は氷山の一角にすぎないという見方が大勢である。そうでなければ、オジャマモンがなぜあれだけ開き直れるか説明がつかないというわけだ。アネハ物件は派手にやりすぎて尻尾を出しただけとちゃうか。似たような手抜きはほかにも少なからずあるはずや、建築業界にとりついた宿痾の病弊、なかなか直らんなあ……。
いや、ボヤイていてもなんにもならないのだが。

◆まず、マンションの売れ行きが冷え込む、とりわけ中小のマンション開発業者はたちまち苦しくなるだろう。受注の多くをマンション需用に頼っていた建設会社とその下請け業者にもそれが波及する。
そして、そこに金融機関の格付けダウンが追い討ちをかける。資金パイプも細ってくる。ヒューザーにしろ木村建設にしろ、これまではおそらく優良貸付先の格付だったはずである。サラリーマンの審査なんてそんなもんであって、売上高や完成工事高など見かけの数字さえ伸びておれば、横並びで安心していたのではないか。ところが、木村建設は途端に自己破産の申出をするという(もともと民事再生法なんて虫がよすぎるのだが)。
さあ、えらいことだとばかりに、全国の金融機関で同様業種の格付け見直しがいっせいにはじまるだろう。マンション関連先への貸出しが偏重していた金融機関にとってはちょっとした非常事態である。貸倒引当金を大幅に積み上げねばならない。

◆これまで「規制緩和」といえば漠然といいイメージがあったが、進め方によっては悪いほうの規制緩和もあるということを思いしらされる。今にして思えば、業者に対する強制的な品質保証保険の義務付けや、民間検査機関の独立性の担保などろくに議論せずきちんと詰めないままであった。ただただ、建築確認のスピード・アップというお題目で拙速に法律改正してしまった。もうひとつ、官の仕事の民間への開放は天下り先の新規開拓という思惑もあったはずだ。民間の利権づくりと官僚の思惑が結託した。いってみれば政財官癒着の弊害である。それで深刻な副作用に苦しめられるのは国民のほうである。おそらくこの手の規制緩和の事例は他にもあるに違いない。有権者の前では美辞麗句でドレッシングされているが、モラル・ハザードにあえばひとたまりもない。
これを断ち切るには政権交代しかない、それを痛感するが、現実はなお道遠しであることが辛い。
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by chaotzu | 2005-11-24 21:53 | 時事


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