2005年 12月 21日

【DVD】「ああ結婚」 黄金トリオによるナポリ人情噺

◆イタリアの名優マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンの共演作品を調べてみる。
「バストで勝負」(1955)、「昨日・今日・明日」(1963)、「ああ結婚」(1964)、「ひまわり」(1969)、「結婚宣言」(1971)、「ガンモール」(1975)、「特別な一日」(1977)、「愛の彷徨」(1979)、「プレタ・ポルテ」(1994)……、なんと40年間近い共演歴である。まだ他にも日本未公開作品があるかもしれない。
そしてこのうち、「昨日・今日・明日」「ああ結婚」「ひまわり」の三作品がビットリオ・デ・シーカ監督によるものであり、いわば黄金トリオによる名作になるが、中身はみんな違う。爆笑コメデイ、人情噺、戦争の悲劇と全く肌合いの異なる映画を撮り分ける監督と演じ分ける俳優、いやスバらしいもんです。

b0036803_2195147.jpg◆1964年イタリア映画。ナポリの街、菓子屋の後継ぎであるマストロヤンニは女たらしの道楽息子。20年来の内縁女(ローレン)がいるが、女中代わりとしか思っていない。もういい年のくせして毎度店のレジ娘に夢中になっており、今度の相手とは結婚まで考えている。要するに無茶苦茶いい加減なオトコである、しかしこんな役を演じるとまた絶品だ。
いっぽうソフィア・ローレンもなかなかしたたか、いつまでもオトコにいいようにされてはいない。ある日突然「急病」で倒れる。瀕死の病床で最後のお願いだからと結婚の申し入れをして、オトコが署名したとたんに元気になる(笑)。

◆詐術による結婚は無効だと弁護士を立てて主張するオトコ、“あらそう、じゃいいわよ”とやけにあっさりあきらめるオンナ、ここで切り札を出す。“実はアンタとの子供がいるのよ”
ビックリするオトコ、だけど
“3人いる息子のうちひとりがそうよ”
ときた(笑)。
このお札にその子どもを授かった記念の日を書き込んでいるという、日付だけ切り取って紙幣をオトコに渡すオンナ。3人の息子と分け隔てなく接したい母親と、自分の子供が気になってならないオトコ、丁々発止のやりとりである。そのアトは大いに笑わせてくれる。子供がまた愛らしい。

◆公開当時のこの二人の年齢は40歳と30歳。ちょうど10歳違いだった。そしてマストロヤンニは20代から50歳代、ローレンは10代から40歳代まで演じる、さすがにローレンの17歳はちょっと無理筋じゃないかと思うが、マストロヤンニのほうはもともと年齢不詳っぽいところがあるゆえかそれで押し切っている。あるいはヒゲの効用かもしれない。
そりゃそうと、ソフィア・ローレンとフィギュアスケートの安藤美姫選手、なんだかよく似ているなと思ってしまった、いや、他意は全くありませんが。
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by chaotzu | 2005-12-21 21:12 | 外国映画


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