2005年 12月 31日

「情報」に踊って踊らされて年も暮れ…

◆年の瀬であるというのに、次々ときなくさいニュースが流れてくる。マスコミはただ中途半端な情報を垂れ流すだけであって、情報源をぼやかしたままであるが、国民に対する情報操作の片棒を担いでいるのだとしたら、恥ずかしいことである。それとも、同じア○なら踊らにゃ損損ってわけか。
中国上海の日本領事館職員の自殺事件、どうもよく分からない。いや、別に中国をかばい立てしようなんて気持ちは毛頭ない、女性の色気をつかった外交官の懐柔作戦は情報戦の古典的な手口であって、なかでも旧ソ連KGBの手口なんかは広く膾炙されており、もう秘密でもなんでもない。かつての共産国どうしの紐帯ゆえ、中国も旧ソ連を教師にしたのだろう。橋本“ポマード”首相の醜聞など、以前から中国の色気戦術は公然の秘密でなかったか。それが、今回にかぎって俄然騒ぎ出す、怪訝なことである。

◆なぜ今頃になってから、この事件を一部メディアにリークして騒ぎ立てるのか。あえて遺族の意思は捨象するとして、事件が起きたその時に、事実を公表して中国外交部に突きつけるというのならばまだ理解できる。しかし、1年何ヶ月もたってから、のこのこ抗議したって鼻であしらわれるのがオチである。
結局のところ、外交問題ではなくて内政問題、すなわちコイズミ政権の人気取りに利用しているとしかみえない。支持率が下がってきたら、いったん秘密裡にフタをした事実をリークして、ほらやっぱり中国って悪いことしてるだろう、こんな国に毅然と対処できるのはコイズミ自民党だけだよって云いたいってことか。それとも、他に目をそらせたいことがあるのか。だけど、毅然と対応するべきであったのは、当該事件が発生したそのときなのである。現状は、中途半端な情報小出しの悪い見本にしかみえない。

◆ことし4月にあった、中国各地での「愛国無罪」暴動についても、ワタシの知るかぎり、中国政府はきちんとした謝罪をしていない。ただ、領事館等の建物被害は原状回復するという、これも本来は公式の謝罪が先なのである。それがない以上、あえて建物の外装は現状の汚れたままで保存しておくべきだった。これは過去の歴史云々とも全く別次元のはなしである。領事館等の職員には申しわけないが、暴動の事実を語るモニュメントとして晒してもかまわんという覚悟で臨んでほしかった。要するに何もかも中途半端で腰が引けている。
裏側では、首脳会談等要人会見のお膳立て交渉で、中国外交部にかなりの気をつかっているのだろう。それでかえって足元をみられている。表向きは相手を刺激するような威勢のいいことばかり云って、裏では会見の段取りなんとかせいでは、そら舐められるというものだ。日本の首相がそこまでの発言をすれば、そらムリですと割り切ってしまえばよいのだが、外務省アジア太平洋州局にそんな腹の据わった役人はいない。案の定、そのへんのチグハグさを衝かれてしまう、結局、国民にとってなんの利益にもならない不毛な外交をやっている、そしてそれを糊塗するための情報操作を繰り返しているが、最後にそのつけを払わされるのは国民である。

◆もうひとつ、北朝鮮拉致問題で、シン・ガンスの実行犯証言が出た。これもなんで今頃になっての「新証言」なのかよく分からない。シン・ガンスが日本人拉致に関与していたことはこれまで何度も指摘されたことであって、格別目新しいことではない。
帰国した方に問い質すようで申しわけないが、これまで「知っていることは全て、日本政府に洗いざらいお伝えしております」ということであったと憶えている。それでも「新証言」が出てくるということは、忘れていた記憶が突然甦ったということなのか。これも背景がよく分からない。
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by chaotzu | 2005-12-31 23:54 | 時事


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