2006年 01月 22日

【映画】 「THE有頂天ホテル」 それを云わんとオシマイよ

◆三谷幸喜の脚本兼監督映画の三作目、こんどは「グランドホテル」形式に則ったコメデイである。
起用した俳優陣がすごい、主役級の俳優を贅沢に使い回している。なかでも、唐沢寿明とオダギリ・ジョーが笑わせてくれる。ヘアスタイルからしてよくやるよという珍妙な化けぶり、こりゃ、演ってるほうは愉しかっただろうなと思う。
あと、ミュージカル女優の堀内敬子も登場する、いやあ若々しいです。

◆アヒルちゃんのエピソードなど、そこそこ笑わせてくれるのであるが……
以下ネタバレ注意b0036803_1734029.jpg












汚職政治家で渦中の佐藤浩市(ストレスなのかしょっちゅう飲み食いしている)、ホテルに篭城中、ベルボーイ香取信吾のやけに明るい唄に触発されたのか、ついに腹を括って報道陣に全てをぶちまけようとする。その寸前に、かつての愛人でいまは客室係として世を忍ぶ松たか子が現れて叱咤する。
“全部しゃべったら、政治家生命は終わりなのよ、それでもいいの。カッコ悪くても政治家として生き残りなさいよ、それで理想を実現するのよ”(大意)
と、こんなことを云われた佐藤浩市は、せっかくの決意を翻意し、また沈黙してしまうのである。
なんだかなあ(嘆息)。
まるで、この前のオジャマモンの証人喚問を彷彿させるようでタイミング悪すぎである。
ここは逆に政治家としての道は捨ててでも、全ての事実を明かすことで、まっとうな人間として復権するはなしにしてほしかった。少なくともスクリーンのなかだけでもそうあってほしい。これじゃオジャマモンみたいな人間を称揚するみたいで笑うに笑えない。だいいち、そんな現実はもう見飽きているのである。だから、どうしょうもない後味の悪さが残ってしまう。見終わってたいしたものが残らない。
あえて書く、コメディとしては失敗作、ちと有頂天になりすぎたのではないか。
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by chaotzu | 2006-01-22 17:08 | 日本映画


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