マイ・ラスト・ソング

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カテゴリ:外国映画( 98 )


2005年 05月 11日

【NHK・BS】 「地下水道」ナチスと対峙したのは連合国だけじゃないよ

◆1957年ポーランド映画、1944年夏のワルシャワ蜂起事件を描いているが、もうみもふたもないというか徹底したリアリズムである。同じワイダ監督の「灰とダイアモンド」で登場人物が“地下水道の経験”に言及していたが、なるほどこのことだったのか。
なにせ、冒頭のナレーションからして「悲劇の主人公がそろった 彼らの人生の最期をお目にかけよう」である。b0036803_2274834.jpg
 タイトルは地下水道であるが、実際は下水道だ。雨水も流れるが汚水も流れている、不潔そのものというか、強烈に臭いだろう。靴を脱いでも臭いが残るほどだ。それが、ナチスドイツに対抗するレジスタンスのメインストリートになっていたわけで、もしも匂いつきの映画というものがあったなら、ほとんどの観客が退席するだろう映画(笑)。
◆そんな地下の下水道に逃げ込むポーランド人レジスタンスたち、白黒映画でよかったと思うほどの酸鼻さである。
暗闇のなか方向に迷う、汚水まみれの移動である。爆弾でやられる、発狂する、行き止まりの出口、物語は最期までなんの救いもない。いや、負傷した小隊長を最後まで見捨てず付き添った連絡係の女性に一点の曙光がみられるかもしれない。
 なお、反ナチスドイツとみせかけて、実は蜂起を傍観したソ連を強烈に皮肉った映画じゃないのかな。
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by chaotzu | 2005-05-11 22:15 | 外国映画
2005年 05月 08日

【ビデオ】 「アントニアの食卓」 女系家族の終わらない物語

◆1995年オランダ=ベルギー=イギリス合作映画。
もしかするとオランダの映画は初めてかもしれない。このところ濫読ならぬビデオ濫見の毎日であるが、ときにああ見といてよかったという作品に出会うことがある。本作品もまさにそうで、だからこそ映画はやめられない。
◆肝っ玉かあさんの一代記であるが、ある種のユートピアを描いた映画でもあり、フェミニズム思想も混じっているだろう。かといって、それほど小難しくはなく、男性からみてむかつくということもない。
◆第二次大戦後のオランダの農村が舞台。いまのオランダは安楽死も認めているし、同性愛にも寛大、さらにエイズ感染防止のため注射器まで配っている。ちょっと行きすぎと思うぐらい自由の先進国であるが、映画中の農村は、さまざまな陋習があって、さらに宗教でがんじがらめにしているという旧弊なイナカ社会である。そして、そこにシングル・マザーの主人公が20年ぶりに帰ってきて……、というおはなし。b0036803_20581668.jpg
 ヒロインであるアントニアの家、庭においた大きいテーブルに、偏見のないアントニア母娘を慕ってさまざまな人が集まってくる。ずっとよそ者扱いのやもめ、知恵遅れ、兄弟に犯されつづけた娘、外国人、同性愛者、元カトリックの助祭、妊娠マニアの女……、さまざまなマイノリティが集まって擬似家族をつくっていく、だけど歳月はめぐりめぐって、いつか死亡というお別れがやってくる。
 それでも、親から子へ、祖母から孫へ、曾祖母からひ孫へと記憶は受け継がれていく。人々の別れはあっても、物語は終わらない。見終わってからしみじみ感に心底ひたれる映画。
◆余勢を駆って、「ロゼッタ」(1999年ベルギー映画)を見始めるが、これがなんともよく分からない。感情移入できずとうとう40分ほどでギブアップしてしまった。カンヌのグランプリだそうだが、よさがわからない。あるいは体調が影響したかもしれない、連休疲れか。生活のリズムが狂うので長い休みは案外苦手である。
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by chaotzu | 2005-05-08 21:00 | 外国映画
2005年 05月 03日

【ビデオ】 「8人の女たち」 唄って踊るドヌーヴ姐御の貫禄にただ平伏

◆2002年フランス映画、登場人物は9人、そのうち男性はひとりだけで後姿しかみせない。全編ほとんど8人の女優だけという異色作品。
 はなしは、外界と隔離された屋敷で富豪が殺される、犯人は滞在者の誰かですぐそばにいるという推理劇。いわゆる「吹雪の山荘」ものである。映画もほとんど舞台風の仕上げで、おまけとしてミュージカル風味も添加している。b0036803_22255417.jpg
 さて、人が殺されたというのに、残された女たち~妻も娘も実妹も義妹もそして愛人も、誰ひとりとして涙もみせようとしない。実に薄情きわまりない面々である。それどころか嘘ばかりついている。おまけに歌って踊っている(笑)。もうブラック・コメデイといったほうが近いかもしれない。
 だけど、ラストはきちんとミステリー・ドラマでしめくくっている、きれいにだまされました。オトコは常にだまされる(笑)。
◆この映画のうりはそれだけではない。女優さんのファッション・ショーだ。
 ・アルダン姐さんの赤と黒ファッション
 ・ユベール“地味”おばサン突然の変身ファッション
 ・ベアールねえさんのメイドファッション……
 このほか、ドヌーヴ姐御がなんとバック・ダンサーもつとめるし、おまけに唄のサービスまである。さらに、とっくみあい、つかみあいもするという大奮闘。ほんとにお達者だ。だんだん浅香光代に似てきたといったら叱られるかなあ(汗)。
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by chaotzu | 2005-05-03 22:46 | 外国映画
2005年 05月 02日

【ビデオ】 「大喝采」 ルコントの白波3人男

b0036803_2227113.jpg◆1995年フランス映画、ルコント監督のコメデイである。
 3人のじいさん役者~そろって売れない大根役者が旅芝居一座にもぐり込み、はちゃめちゃ芝居とハプニングで人気沸騰、喝采を得るというはなし。
まあスラップスティック・コメデイである、はっきり云ってたいして面白くなかった。しかし、この手の映画は、そのときの体調とか気分に左右されるので、再見すれば感想も変るかもしれない。
◆ただ、俳優にしてみれば、「大根芝居」を堂々と演じられるので、愉しかったにちがいない。実際は“へたくそにみせる演技”ほど難しいんだろうけど。
 なにせ、フィリップ・ノワレが、気が小さくあがり症の役者、ジャン・ロシュフォールは女を口説いてばかり、ジャン=ピエール・マリエルは暴力的かつ金銭に執着とへんてこな役ばかり。「仕立て屋」のミシェル・ブランに至っては髪の毛もたっぷりでした。
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by chaotzu | 2005-05-02 22:26 | 外国映画
2005年 05月 01日

【ビデオ】「オール・アバウト・マイ・マザー」すべての「女性」に捧げる映画

◆1999年スペイン映画、スペインつながりでレンタル、タイトルの由来は「イヴの総て」(オール・アバウト・イヴ)。
 退屈することなくあっという間に見終わってしまう、うーん、面白不思議な映画。
 とにかく、いろいろな「女性」が登場する。以下ネタバレ注
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◆主人公の女性は、臓器移植のコーディネーターとして働らくも息子に先立たれるシングル・マザー。そして、レスビアンの大女優、ヤク中の女優、おかまに妊娠させられる修道女(ペネロペ・クルズが演じるが、なんたるものすごい設定!)、エイズ怖さに孫をはばむ贋作画家(これまたなんちゅう設定だ)。
まだまだすまない、以上の女性陣のほか、女になりきりたい元男娼と女を孕ますエイズもちのおかま(両刀つかい)も登場する。まともというか世間常識にかなう「オンナ」はまるで出てこない。しかし、ノンケの男はもっと影が薄い、元男娼にフェラ○オをせがむ奴(おかまは承知である)、実娘も分からなくなった痴呆老人である。
◆はなしの発端は父親を知らぬ息子の事故死であり、そのことを伝えるべく主人公がかつて別れた相手を探しにマドリードからバルセロナに出る。が、なにせ当の父親が両刀つかいのおかまなのである。加えて、前記の人物設定がある。こりゃ息子に悪いけどコメデイでごまかすしかないよと思ってしまうが、それをシリアス・ドラマにしてしまう。主人公の包容力が本人も含めて周りを再生していくはなしである。すべての「女性」そして「母性」への賛歌なのだろうか。スペイン映画おそるべし。

 ラストのアルモドバル監督による献辞。
 B.デイビス、G.ローランズ、R.シュナイダー
 女優を演じた女優たち
 すべての演じる女優たち
 女になった男たち
 母になりたい人々
 そして、わたしの母に捧げる
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by chaotzu | 2005-05-01 20:39 | 外国映画
2005年 04月 30日

【映画】 「海を飛ぶ夢」 生きることは権利か義務か

◆2004年スペイン=フランス合作。
 恥ずかしながら、シネコンなるものに生れて初めて行った。座席の座り心地もいい、前列の観客が気にならない勾配なので、たっぷりのワイド・スクリーンという家庭では絶対に不可能なぜいたくを堪能する。近場では若い女性がビールとポテトチップを持ち込んで臨戦態勢である。ものすごくうらやましい。けど、GWに若い人が独りでこの手の映画を観るってのもな……、いやはや大きなお世話というもの、そういう自分はどうなんだ(汗)。b0036803_22134466.jpg
◆さて、尊厳死がテーマの映画である。この数年来、自分も考え続けてきたことである。ずっと昔、錯乱状態のまま逝った父親のことも思いだす。自力生活ができなくなり苦痛が増すのみとなれば、もはや死せる魂であり、人間の尊厳もなにもない。ただ思索はそこから無限ループに入ってしまい、なかなか結論がでない。なぜかというと、尊厳死はひとに手伝ってもらわねばならないからだ。それが重石になる。それで、この映画も観るか観まいか迷ったところで、あんまり悲惨だったらかえって落ち込んでしまう。まあいいや、みんないつかは死ぬんだと割り切ってみた。センチメンタルなお涙頂戴映画の心配は杞憂でした。
◆26年間以上寝たきりで尊厳死を決意した主人公、世話になりつづけで涙の隠し方は上手になったと述懐する。だけど家族はみんな献身的に世話している。近所の友人も見舞ってくれる、人権団体の女性(太目の久本雅美風)も支援する、重病を抱えた女性弁護士(倍賞美津子似)は詩集の出版に尽力する、見知らぬシングル・マザー(誰かに似てるんだが)が心を寄せてくる、など、“スーパー介護チーム”に囲まれた主人公の身辺はけっこうにぎわっている。はっきりいってモテ男なのである。
 だけど、そんな設定じゃないと映画にならないのだろう。ただでさえ深刻度へヴィー級のテーマである。邪慳な家族がいたり、実際の細々した介護の現実に焦点をあてれば、それこそ尊厳死の是非や心の交流どころではなくなってしまう。
もっとも、この映画では下の世話とか床ずれ防止、入浴の介助など日常介護の一端もさりげなく挿入しているし、ただ自己満足したいがための見舞いもとりあげている。万事抜かりなく、よくできた映画に仕上げているのだ。そしてなにより「海を飛ぶ夢」の鳥瞰シーンが素晴らしい。
 この監督さんはまだ若いそうだが、舌をまくほど計算づくで達者である(悪口ではない、為念)。
 そしてラストは(以下ネタバレ注)








ビデオ・カメラをセットして、青酸カリ入りの水をストローで飲み干すという“リアル自殺”シーンである。「共犯問題」をクリアするためのやり方とはいえ、ここはちょっとやり過ぎかも知れない。ただ、俳優の演技は、もしかすると現実の映像を観たかもしれないと思わせるほどの迫真さである。
◆あと、自殺を禁止しているカトリックに対する批判も痛烈である。ふだん無口な義姉が車椅子の「偽善」神父を面罵するシーン、ある意味でスペイン社会の成熟度を示しているのかもしれません。
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by chaotzu | 2005-04-30 22:18 | 外国映画
2005年 04月 29日

【ビデオ】 「イヴォンヌの香り」 想い出のレマン湖

◆1994年フランス映画、さまざまな愛のかたちを撮ってきたルコント監督、これはストーリーは二の次、直球一本勝負の作品というか、卑俗なことばでいえば、とにかくエロい。
 白眉はレマン湖を渡る船上でのスカートひらひらシーン、b0036803_2222498.jpgヒロインはその前にパンティを脱いでいるので、ノーパンである(露骨な表現で相済まないが、とにかくそんな映画)。
だけどもっと前、元気なうちにみときゃよかったなあ(悔)。
それでも半分ウトウトしていたのが、これで覚醒する。テープを巻き戻してもういっぺんみたりする(汗)。
◆舐めるように撮影している、そんなシーンが随所にある。もうルコント監督の好き放題、趣味と実益の一致みたいである。ヒロインの映像だけでDVDが売れたのではないか、なぜかチャプター№は憶えてしまう、まあそんな映画です。
 ストーリーの突っ込みどころいっぱいであるが、それはいいでしょう。
◆そりゃそうと、ヒロインを演じたサンドラ・マジャーニ、どうもこの1作だけみたいである。強烈な印象を残して、忽然と消えてしまったのは、映画と同じか。
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by chaotzu | 2005-04-29 22:24 | 外国映画
2005年 04月 28日

【ビデオ】 「ぼくのばら色の人生」性同一性障害~X遺伝子が煙突に落ちちゃった

b0036803_21575535.jpg◆1997年ベルギー=フランス=イギリス合作映画、
 「メルシィ!人生」の女上司役(ミシェール・ラロック)つながりでレンタル、こんどは女装好き7歳男の子の母親役。ベルギーの映画をみるのはおそらく初めてであるが、フランス映画とたいしてかわらない雰囲気である。
 はじめは、変わった子供にふり回されるライト・コメディだと思っていた。「地下鉄のザジ」ベルギー版かなと。ところがとんだ勘違い、性同一性障害の子供をテーマにした相当深刻なドラマでありました。ガチンコでこのテーマをやると暗くなるので、女神パムが登場するファンタジック・シーンを時々はさんでいるが、それでも物語の進行は重苦しい。
 小学校では隣の同級生が“地獄に堕ちるのはイヤ”と席替えを希望する。その学校も退校させられる、家には“オカマは出て行け”の落書きをされる、そしてとうとう父親は職場をクビになり、6人家族全員引越すはめに、とはなしはどんどんおちこんでいく。最後まで解決はない。ただあるがままの息子を受け入れるだけである。ラストに同じ障害らしい女の子が登場するのが救いか。
◆正直云って苦手なテーマで、映画にもずっとのりきれないまま。よく知らないというか、まだまだ頭が固いのかもしれない。
おじさんが「女装」ということばで連想するのは「別の病気=趣味」のほうである(汗)。それどころか、女風呂侵入でも下着ドロボウでもこの性同一性障害を騙る奴がいるだろうなと不謹慎なことをつい考えてしまう。法律が出来ているというのに、まだ「性同一性障害≒変態」意識が強い差別野郎であることを白状しなければならない。恥ずかしながらである。おそらく日本人の大部分が同じだろう、ベルギー人であってもまだ頑迷な人が多いのだ。
 将来、会社の同僚が突然カミング・アウトして女装で出社してくる。そういう日が来るかもしれない。現実にかのエルトン・ジョンも同姓婚するそうだ。すこしでも柔らか頭にしておかねばなりませんな。
◆映画の字幕、母親が当の息子に苛立つ場面で“お前のせいでこうなった”と翻訳しているが、“あんたのせいでこうなったのよ”のほうが適当だろう。実の親が小さな子供に何度も「お前」呼ばわりすることは普通ありえない。
最近、脳内で再変換しなけりゃならん字幕が増えた。
◆巨人6連敗、いよいよ楽天との「最弱チーム決定戦」が現実味を帯びてきた。巨人ファンのひとには申しわけないけど、もう堕ちるところまで堕ちないと再生しないでしょう。かつての阪神もそうだった。ホリウチ監督:「ボクのバカ色の人生」、長嶋さんの上がいるとはびっくりだ。
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by chaotzu | 2005-04-28 22:00 | 外国映画
2005年 04月 27日

【ビデオ】「メルシィ!人生」 なるほどのリストラ回避法

◆2000年フランス映画。
 このところ、毎日1本ペースの映画鑑賞である。最近になってようやく、名作巡礼パターンを脱したようで、監督や俳優のつながりで作品を選ぶことがおおくなった。といっても、レンタル・ショップの品揃えも偏っているし、たくさんみたというほどではないんだけど。
 さて、本作は「橋の上の娘」でナイフ投げ曲芸師を演じたダニエル・オートゥイユが主役ということでレンタルしたもの。いったいこんな陰気男でどんなコメデイに仕上げるのかと云う興味である。
b0036803_22293193.jpg◆さすが監督・脚本が「奇人たちの晩餐会」のフランシス・ヴェベールであるだけに、80分間たっぷり大笑いさせてくれる。登場人物がやりとりするセリフ、それがだんだんずれていって、思わぬ波紋をまきおこす。字幕でこれだけ笑わせるのだから、生の言葉が理解できればもっと面白いかもしれない。ヴェベールのフランス漫才は依然快調である。
 いわゆるワンアイデア映画のよき見本であるが、突飛にみえてフランスの企業風土ならばありそうかもと思わせる。日本の企業社会もいずれここまでなるかもしれない。サラリーマンも今のうちに、いろいろ伏線をはっておいたほうがいいかもしれない。
 オートゥイユも人がいいだけの小心者をよく演じている。アメリカのスティーブ・マーチンのようにおかしなアクションをするわけではなく、素っ頓狂なことも云わない。真面目くさったままであるが、それが余計におかしさを増すという仕組みである。○○のパレード・シーンなんかはよくやるよといった扮装をさせられている。また、それをみて息子がバカにしていた父親を急に見直す“かっこいいじゃん”、いやはやフランス人の考え方、よく分からんところもある(笑)。
 共演はなんとジェラール・ドバルデュー、すごい肥りようだなとびっくり。コメディー演技も達者にこなしているが、正直いって、大物俳優が演じる理由は思い当たらない。それよりも関根恵子(高橋恵子)似の女上司がよかった。こんな上司ならばセクハラ歓迎だ。あ、それをいっちゃあかんよ(汗)。
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by chaotzu | 2005-04-27 22:37 | 外国映画
2005年 04月 26日

【ビデオ】 「橋の上の娘」 すきっ歯娘の転落と再生

◆1999年フランス映画、白黒です。
 パトリク・ルコント監督の映画は80~90分の手ごろな時間で終るのがありがたい。切れ味がいいのである。だらだら長時間の作品よりよほどましである。b0036803_22292329.jpg
 いつも西洋講談風のタイトル、本作は「橋の下のおっさん」ならぬ「橋の上の娘」。まあ、橋の上でも下でも同じかもかもしれない。22歳にして尾羽うち枯らしたセックス中毒の娘をヒロインにするというすごい設定、おまけに相手の男もしょぼすぎ。それでも立派な恋愛映画になっている。
 ◆ルコント監督お得意の「官能」映画である。ナイフ投げ中年男と的役尻軽娘のショー舞台がふたりの「行為」の場になる。カーテンで的役をブラインド状態にしたり、あるいはルーレットの如く回転させたりと、さまざまな仕掛けに男女は陶酔し身悶える。ただし、肉体的にはあくまでプラトニックであるのがみそ。
まあへんてこりんな「愛のかたち」であるが。ノーマルな正常位映画の数倍は感じとるものがある。ただ、結末のつけかたは意見が分かれるかもしれない。
 それにしても愛のかたちもいろいろである。散髪はもうあった。耳掻きもいいかもしれん、歯石除去なんかどうだろう(笑)。漫才は愛情どころか喧嘩になるな……としようもない世界についはいりこんでしまう。
◆ナイフ投げシーンで流れる主題歌、“ごっついいい歌やんけ!”と思い、ネットで調べたら、なんと「ロスト・チルドレン」主題歌の流用だった。そういえば、小人のおばちゃん芸人も出演している。それにしても、本家よりあってるって(笑)。
 ヒロインの“すきっ歯”ヴァネッサ・パラデイは、ジョニー・デップの奥さんだそうな。よく夫婦は顔が似てくるという説がある。なんとなくうなづけるものがある。
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by chaotzu | 2005-04-26 22:36 | 外国映画