カテゴリ:音楽( 15 )


2005年 12月 09日

ジョン・レノンと真珠湾といちご白書

◆「いちご白書」という70年代アメリカ映画、ユーミン(またはバンバン)の歌ですっかり著名になった学園紛争もの青春映画である。
そのラストシーンはコロムビア大学の体育館に篭城した大勢の反戦学生が、床を両手で叩き鳴らしながら、ジョン・レノンの「平和を我等に」を唱和する場面。やがて警察と州兵がやって来て、催涙ガスを撒き散らし学生の強制排除にとりかかる。警棒で学生が叩きのめされるシーンがえんえんつづく、そして、警察の群れにダイビングする主人公に、バフィー・セントメリーの主題歌「サークルゲーム」がかぶさって、ジ・エンド。
いまとなればなんちゅうことないストーリーが、当時の若者のハートをわしづかみにした。正直云ってそん時はベトナム戦争よりも、ノンポリ・カップルの恋愛の行方のほうに胸がときめいたのである。音楽もよかった。今でも、ジョン・レノンといえば、この「平和を我等に」を思い出す。この前カナダ制作のジョン・レノン・ドキュメンタリーをみたが、ベトナム戦争のさなか、ピート・シーガーがこの歌を唄い出すと、途端に会場全体の何万人もの観衆が徐々に唱和しだしたとのこと。圧巻だったらしい。
“ほんとに、ジョンはすごい奴さ”

b0036803_2337265.jpg◆そのジョン・レノン、亡くなってからもう25年、生きておれば65歳になる。この時期になると、レノン&ヨーコの「ハッピー・クリスマス」が流れてくる。すっかりクリスマスの定番ソングに定着した。ビートルズの後期は、ポール・マッカートニーのほうが実質リーダーかなと思っていたが、なんのなんの、ソロ活動になってからはジョン・レノンのほうが圧倒的に優れた歌を残している。それでビートルズのコアはレノンの音楽性だったということを、後になって思い知った次第。
奇矯な行動もあった、ご乱行も伝わってきた、そして主夫業に徹した何年間かの沈黙後、「ダブル・ファンタジー」で復活した、これがオノ・ヨーコのパートを除けば実に名盤なんである(笑~敢えて書くが小野洋子の実質はアーティストというよりは商売人である)。さあこれは期待できるぞというときに、ダコタ・アパート前の悲劇が起きてしまった。生きておれば、どれだけの歌を与えてくれたことだろうと嘆いても詮無いことであるが、その当時はだいぶ落胆したものだ。しかし、亡くなった後に生まれてきた人たちもファンに取り込んでいる、こんなソング・ライター、そうはいないだろう。

◆そして、ジョン・レノンが亡くなった日は、日本海軍がアメリカ・ハワイの真珠湾基地を攻撃した日でもある。
ワタシ的には、レノンの命日=太平洋戦争開戦日→レノンの反戦ソング→「イチゴ白書」と連想していく仕組みがすっかり定着しきっている。これを毎年反芻する、その繰り返しである。
64年前の真珠湾攻撃については、開戦通告の不手際等あって、日本人一般にはあまり愉快でないかもしれない。しかし、アメリカ人にとって「リメンバー・パールハーバー」はいまでも愛国心を鼓舞できる共通のキャッチフレーズである。現在同盟国関係にあるといっても「卑劣な奇襲攻撃」のことは絶対に忘れていない。いまでも、オアフ島真珠湾にある戦艦アリゾナ記念館は全米各地からの見学客で長蛇の列である。真に健忘症民族日本人と対照的であって、正直云ってけったくそ悪い(苦笑)。誰がみるかてなもんであるが、無謀な戦争の愚さを否が応でも思い知らされる仕掛けである。
残念ながら、ジョン・レノンの願いはいまだ叶えられていない。しかし、平和を希求するその歌は永遠に劣化しないだろう。
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by chaotzu | 2005-12-09 23:45 | 音楽
2005年 06月 25日

ミュージカル・バトン〰わたしの5曲ほか

ちょっと出かけておりまして、その間にミュージカル・バトンなるものを頂戴しておりましたので、回答させていただきます。とどさん、遅くなりましたがご容赦ください。b0036803_9343489.jpg

Q1:コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量
A1:0バイトです。遅れています(泣)。

Q2:今聞いている曲
A2:「エンニオ・モリコーネ・クロニクル」〰つくづく間口の広い作曲家だと感じいっております。

Q3:最後に買ったCD
A3:モーツァルトの「クラリネット五重奏曲」(ザビーネ・マイヤー)です。最近はクラシックばかり買っております。800〰1000円で名盤がたくさんあります(汗)。

Q4:よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
A4:
・松岡直也「ハートカクテル」VOL2より「兄のジッポ」〰松岡直也のハートカクテルは名曲ぞろいだなと思っています。
・高橋真梨子「トライアド」より「ハート」〰バラードの名曲、とても唄えませんが。
・大林宣彦・久石譲「草の想い」(映画「ふたり」の主題歌)〰素人どうしの歌がとても新鮮でした。
・ニール・ダイヤモンド「スィート・キャロライン」〰洋ものボビュラーソングにはまったのは、このひとからです。
・萩原健一「大阪で生れた女」〰本家はBOROですが、よく聴いたのはこっち。カラオケの定番です。
上記はおそらくこれまでの人生でよく聴きあるいは唄った5曲です、ただしビートルズは除きます。

Q5:バトンを渡す5人
A5:すいません。ここだけパスします。
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by chaotzu | 2005-06-25 09:36 | 音楽
2005年 06月 14日

ピンク・レディにつづきピンク・フロイドも復活、お次はピンク・パンサーだ(無理)

◆かつてプログレッシブ・ロックの雄と謳われたピンク・フロイド、いまあらためて聴いてみると全然プログレしていない、どこがプログレやねんと思うほど分かりやすい(笑)。それでも音楽はいい、とくに「エコーズ」はすばらしい。余計なジャンル分けやラベル貼りが問題なんだ。
 そのピンク・フロイドが20ウン年ぶりに復活するらしい。7月2日のロンドン・ハイドパークにおけるチャリティーコンサートに元の4人メンバーで登場するそうだ。b0036803_23481594.jpg
◆うーん、喜んでいいのかどうか迷うニュース。だいたい、ロジャー・ウォータースが裁判起こしたりして、ケンカ同然の分裂だったんじゃなかったか。20年前はいまの若貴なみの泥仕合だったのである。それがまさか、またいっしょにやるとは……なんと、なんと。
もしかしたら、日本のピンク・レディがなんべんも復活再結成して稼いでいることに刺激されたのだろうか、いやそれは断じてないなあ(笑)。
まあ、巨大プロジェクター用意して、レーザー光線ばらまき、女の子のコーラスを何人か並べて、ピンクの豚や模型飛行機でも飛ばせば、まぎれもないピンク・フロイドのコンサート一丁上がりなんだろうが、なんだかね。
◆3人組の「フロイド」になってから、ギルモアの変貌ぶりにびっくりしたものである。昔は元モデルのふれこみでいちばん格好よかったはずが、アタマのウスくなった太ったおっさんになりはてている。はじめは誰かと思った(苦笑)。後の2人も昔の精彩はないし、あの手この手の舞台装置でごまかしていたような気がせぬでもない。もはや1970年代の輝きは期待できないと思う。
◆てなことを云っても、もう決まったことである。
再結成の第一曲目は「マネー」にすればよい。復活の第一メッセージとして説得力バツグンじゃなかろうか(笑)。
 ♪Money,get away
  Get a good job with more pay and you‘re O.K.
  Money,it‘s a gas  ……

◆追記(6/16)
 タイトルの「ピンク・パンサー」は亡くなったピーター・セラーズを意識したものであるが、ただいま、ヨーロッパの宝石強盗団で同名の組織があるらしい。いやなんたること(苦笑)。
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by chaotzu | 2005-06-14 23:50 | 音楽
2005年 06月 01日

ナンセンス歌謡?

◆お笑いソングの定番を収録したコンピCDが今月末に東芝EMIからリリースされるとか。
 「お笑いソングブック~ナンセンス歌謡の日々~」
こういうのはもともと好きな性分である。思いっきりバカバカしいのを聴きたくなるときもある。
 で、その曲目選定はというと、以下の全15曲。
(01)金太の大冒険(つボイノリオ)
(02)いやんばか~ん(林家木久蔵)
(03)うぐいすだにミュージックホール(笑福亭鶴光)
(04)アホの坂田(コメディーNo.1)
(05)デンセンマンの電線音頭(伊東四朗、小松政夫ほか)
(06)ひらけ!チューリップ(間寛平)
(07)ヨシコと歩けば(林家三平)
(08)しらけ鳥音頭(スージー白鳥、小松政夫)
(09)嘆きのボイン(月亭可朝)
(10)ヨーデル食べ放題(桂雀三郎withまんぷくブラザーズ)
(11)鼻から牛乳(嘉門達夫)
(12)マンダム~男の世界(ザ・ブロンソンズ)
(13)悲惨な戦い(なぎらけんいち)
(14)つくばねの唄(あのねのね)
(15)がんばらなくっちゃ(南州太郎)
b0036803_2135895.jpg◆うーん、まあ個人の好みなんだろうが、どれもナンセンス歌謡かというと違和感がかなりある。個人的な結論を云うともの足りんのひと言。ベスト盤とはおこがましい。
「ヨーデル食べ放題」なんて焼肉の販促ソングでスーパーで聞き飽きたし、「アホの坂田」なんてどこがナンセンスなのか。「マンダム」はCMのパロデイだしね。まあ、かつてアングラ扱いされたつぼいノリオの有名なやつをアタマにもってきたというのがみそなんだろうか。

♪ある日金太が歩いていると 美しいお姫様が逃げてきた
 悪い人に ネェ おわれているの お願い 金太 守って
 金太 守って 金太守って キンタマモッテ
 おっと、いかん(汗)。
 それと、なぎらけんいちの「悲惨な戦い」、たしかに面白い。だけど、よりによって二子山親方がお亡くなりになったときだ。どうも間が悪いなあ(苦笑)。
◆このメンバーでナンセンスというと、やっぱり嘉門達夫か。「鼻から牛乳」も面白いが、この人の「その日は朝から夜だった」もわけワカメのシュールさである。
♪その日は朝から夜だった
 あんパンにはあんが入ってる
 ジャムパンにはジャムが入ってる
 だけど、うぐいすパンには、ウグイス入ってない
◆あと旧いけど、ナンセンスとなれば、ぜひ採りあげてほしい曲がある。ひょっこりひょうたん島でドン・ガバチョ大統領(藤村有弘)が唄った「コケコッコソング」だ。
♪コケコッコ コケコッコ
 コケコケコケコケ コケコッコ
 最後のほう、やけくそ風で爆笑ものである。「おもひでぽろぽろ」でも採りあげられたはず。
◆まあ、ナンセンス歌謡というならば3枚組ぐらいの「決定版昭和ナンセンス歌謡大全集!」とかでびしっと決めてほしいもの。クレージーキャッツとか笠置シズコなんかもメチャクチャ面白いのがあるし、他にもあるだろう。この程度のコンピ盤ではまだまだ食指は動かないなあ。
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by chaotzu | 2005-06-01 21:41 | 音楽
2005年 04月 19日

酒井俊「満月の夕」 ヤサホーヤ 解き放て

◆阪神大震災の被災者にあてたレクイエム・ソングである。10年経ったいますっかり定着した。
ちとクサイ表現をすれば、人間が太古からもつ情念あるいは自然と対峙する原始の生命力をかぎりなく意識させられる歌である。
 元々はソウル・フラワー・ユニオンが作った歌。同バンド、自分的には、ロック、ブルース、民謡、そしてちんどんやが融合したようななんとも不思議なバンドである。震災後、「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」として、被災地各所でライヴ活動を続けたことでも著名。
◆標題の唄、ソウル・フラワー・ユニオンのオリジナルもいいが、マイ・ラスト・ソングとしては、ジャズ歌手の酒井俊(女性というかもうおばちゃんである)によるものを採りあげたい。
 人の魂を揺さぶる歌声というと、大げさかもしれないが、それに値する迫力はあると思う。たまたまテレビでみて、翌日すぐさまCDショップに買いにいったほどだ。b0036803_2230135.jpg
 
 ジャズ歌手としたが、持ち歌はボーダーレスであり、正確には元ジャズ歌手かもしれない。アルバム「夢の名前」は全11曲のうち、捨て曲がないというか、どれもすばらしい。「満月の夕」のほかでは、「ヨイトマケの唄」かおすすめ。また、トム・ウェイツのカヴァー曲もグッド。
 ♪ヤサホーヤ うたがきこえる 眠らずに朝まで踊る
  ヤサホーヤ 焚き火を囲む 吐く息の白さが踊る
  解き放て いのちで笑え 満月の夕
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by chaotzu | 2005-04-19 22:38 | 音楽
2005年 03月 29日

お葬式で流したい曲 

◆もう半月以上も前のはなしだけど、イギリスのインターネットラジオ局(ミュージック・チョイス)が、「自分の葬式で流して欲しい曲トップ10」の集計結果を発表したというニュース。
このブログのメイン・テーマでもあるので、忘れぬうちにテイク・ノートしておきたい。
オール・ヨーロッパとイギリスだけの2通りが発表されている。
◆お葬式で流したい曲ベスト10/ヨーロッパ版
 1.クイーン「ショー・マスト・ゴー・オン」
 2.レッド・ツェッペリン「天国への階段」
 3.AC/DC「地獄のハイウェイ」
 4.フランク・シナトラ「マイ・ウェイ」
 5.モーツァルト「レクイエム」
 6.ロビー・ウィリアムス「エンジェルス」
 7.クイーン「「リヴ・フォーエヴァー」
 8.ザ・ビートルズ「レット・イット・ビー」
 9.メタリカ「ナッシング・エルス・マターズ」
10.U2「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」
◆次にイギリスだけの集計
 1.ロビー・ウィリアムス「エンジェルス」
 2.フランク・シナトラ「マイ・ウェイ」
 3.モンティ・パイソン「オールウェイズ・ルック・オン・ザ・ブライト・サイド・オブ・ライフ」
 4.レッド・ツェッペリン「天国への階段」
 5.クイーン「リヴ・フォーエヴァー」
 6.グリーン・デイ「グッド・リダンス (タイム・オブ・ユア・ライフ)」
 7.R.E.M.「エヴリバディ・ハーツ」
 8.オアシス「「リヴ・フォーエヴァー」
 9.ベット・ミドラー「愛は翼にのって」
10.ロイヤル・スコットランド騎馬隊「アメイジング・グレース」

 うーん、ほとんど知らん曲ばっかりや(苦笑)。英国1位のロビー・ウィリアムスの「エンジェルス」、聴いたこともありません、若い人の投票が多かったのだろうか。「ショー・マスト・ゴー・オン」なんてのもすごい、たしかに葬式ショーの主役ではありますが、それにしても……。
しかし、クラシックがあまりに少なすぎるように思う。自分的にはフォーレの「レクイエム」を入れたいところである。それとロイヤル・スコットランド騎馬隊の「アメイジング・グレース」をぜひ聴いてみたい。数多ある歌い手のなかで、なぜスコットランドの騎馬隊が選ばれたのか、もうミステリーです。
◆同じ企画を日本でやればどうなるだろう。
 ここは遊び半分で「葬式にあまり流して欲しくない曲ベスト10」自分版を考えてみる。
 順不同、まあ人それぞれということで。
 ・ファイト(中島みゆき)
 ・人生いろいろ(島倉千代子)
 ・僕笑っちゃいます(風見慎吾)
 ・帰ってきたヨッパライ(フォーク・クルセダーズ)
 ・生きてりャいいさ(河島英五)
 ・昴(谷村新司)
 ・いい日旅立ち(山口百恵)
 ・TOMORROW(岡本真夜)
 ・骨まで愛して(城達矢)
  そして、ラストは
 ・笑って許して(和田アキ子) 
 以上、お後がよろしいようで。
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by chaotzu | 2005-03-29 22:54 | 音楽
2005年 02月 12日

【NHK・BS】永遠のフォークソング名曲集

◆冒頭に西岡たかしを見かけたので、ついつい最後まで見てしまう。おかげで9時からのNHKスペシャル「司法大改革」を見そびれた。五つの赤い風船の「遠い世界へ」はやっぱり名曲だなと思う。「血まみれの鳩」もやってほしいけどちょっと無理か。トワエ・モワの「ある日突然」、そして元赤い鳥の山本潤子さん「翼をください」、相変わらずいい声している。フォークルの「帰ってきたヨッパライ」、泉谷しげるの「春夏秋冬」(これも名曲)、村下孝蔵の「初恋」などのレア映像も流れる。これにはっぴい・えんどの映像もあればもう目がうるうるするかもしれん。b0036803_2349639.jpg
考えてみれば30年以上も前の唄である。かつて、フォークやロックは若者の歌であったが、いまやじいさん・ばあさんの懐メロだ。NHKもそれを狙っているのだろう。西岡たかし60歳、小室等61歳、高田渡56歳(元祖四畳半フォークのひと、意外に若い)、イルカ54歳(童顔だけどもう孫がいるんだな)、山本潤子55歳、ムッシュかまやつ氏はなんと66歳だ。昔は演歌のほうが年寄りの唄のイメージがあったが、氷川きよしが登場したりですっかり逆転しているよ(苦笑)。
 出演のみなさんは元気そうであるが、映像出演の村下孝蔵、河島英吾は既に亡くなっている。「花嫁」の坂庭省吾も昨年亡くなった。残念なことだ。端田宣彦なんていまどうしているのだろう。さっぱり見なくなった。
◆ふりかえると、60年代フォーク・ブームの背景にはベトナム戦争や米ソ冷戦の影響がものすごくあったと思う。いまテロとイラク戦争の時代であるが、遠い世界に旅にでようか~♪なんて唄うと、自己責任でビシバシ責められそうである。それだけ世の中がせちがらくなったのだろうか。それとも方向感覚を喪失しているのだろうか。

  ♪これが日本だ私の国だ
   若い力を体に感じて
   みんなで歩こう長い道だが
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by chaotzu | 2005-02-12 23:54 | 音楽
2005年 01月 27日

私的「カラ元気」捻出用音楽

◆寒さのあまりかどうも元気がわいてこない。血管も気分も縮こまっている。こんな時は自分を無理やりでも鼓舞する材料が必要になる。そこで気合注入、脳内麻薬分泌のための音楽をピックアップしたい。昔ならばさしづめ軍艦マーチといったところだろう。ただし「勇気を出して頑張りましょう」的なまっとうすぎるものやさわやか系は疲れるのでパス、あくまで一時しのぎ気合入れ用の音楽である。
◆以下、現時点で思いつくかぎり、順不同。b0036803_21185062.jpg
・映画「ロッキー」のテーマ
 アメリカ人のオナニー映画なんだろうけど、定番はやはりはずせない。ロッキー・シリーズのサントラを1枚のMDに収めて聴いていたことがある。そして、エイドリアーン!と脳内で雄叫びをあげるのである(笑)。メイン・テーマ以外では「ロードワーク」などで何度も出てくるモチーフもなかなかグッド。
・映画「続荒野の用心棒」~さすらいのジャンゴ
 なんといっても、マカロニ・ウエスタンはこの手の音楽の宝庫だった。ジャンゴーって何度絶叫したことだろう。
・映画「仁義なき戦い」のテーマ
 昔、映画館でやくざ映画を観終わったお客が全員肩いからせて出てくるという、どおくまんの漫画があって爆笑した。ケータイの着メロにしたいとも思ったがなんとか踏みとどまった。
・富田勲「宇宙幻想」よりスペース・ファンタジー
 R.シュトラウス「ツァラトストラ」~ワグナー「ワルキューレの騎行」「タンホイザー序曲」とつづく富田勲ならではの壮大な組曲。クラシック畑ではワグナー作品が気合音楽の宝庫だ。
・エルガー「威風堂々」
 オープンカーに乗って、群衆の歓呼にお手ふりで応じている姿を想像する。もう妄想そのものだけど、気分いいことも否定できない。「虹をつかむ男」みたいだが、さすがに後で虚しくなるか。
・ピンク・フロイド「吹けよ風、呼べよ嵐」
 これもベタだけど、プログレ者としては外せません。
・映画「スター・ウォーズ」~メイン・テーマ
 初めて観た時のゾクゾク感は忘れ難い、あれからもう28年経ったのか。ジョン・ウィリアムズはこの手の音楽が得意で、ロス五輪のテーマ曲もなかなかいい。
・オスマン・トルコの陸軍行進曲「ジェッディン・デデン」
 NHKドラマ「阿修羅のごとく」のテーマに採用されて著名。
 まだまだあるだろうけど、ここらで息切れ。映像記憶と連携するのだろうか、映画サントラがやはり多くなる。ヘビメタ系でかなりあるかもしれないが、あまり知らないのよ。
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by chaotzu | 2005-01-27 21:27 | 音楽
2005年 01月 10日

タンジェリン・ドリーム 「タイガー」

◆そろそろ昔からのプログレ者であることを告白しなければならない。といっても、プログレッシヴって、いったい何よ?と訊かれたら困るけど。翻訳的には前衛的ということなのだろうが、ジャンル分けの実情は曖昧である。イエス、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、エマーソン・レイク&パーマーなんかがプログレッシヴ・ロックの代表格といわれているが、ジェネシスムーディ・ブルースなんかも入ることがある。中古CDショップの分類なんかみるともう混沌状態(笑)。ヴァンゲリスが入っていることがある。イエスのジョン・アンダーソンつながりなんだろうけど、それにしてもね。さらに“最も商業的に成功したロックバンド”と云われるピンク・フロイドがなぜプログレなんだというごもっともな主張もあるぐらいで、要するにきりがない。まあことばの意味で真のプログレ・バンドとなればビートルズになるだろう。一般に膾炙されるプログレ・ロックとはブリティッシュ・ロックの一派あるいはシンフォニック・ロックと言い換えてもいいかもしれない。日本でも元アリスの堀内孝雄は演歌歌手扱いになっているし、似たような事情はある。
 プログレ入門のきっかけは、ミケランジェロ・アントニオーニの映画「砂丘」をみたこと。もう旧いはなしで、少年の背伸び鑑賞ゆえ映画はさっぱり理解不能であったが、音楽担当がピンク・フロイドだった。それで興味をもって「原子心母」をついジャケ買いしてしまった。そうそう前年にはかの「クリムゾン・キングの宮殿」もあった。それから熱心なELPファンの友人もいたりして、まあなんだかんだで深入りしてしまった次第である。b0036803_2153787.jpg
◆さて、マイ・ラスト・ソングには迷うところ。Pフロイドの「あなたがここにいてほしい」やクリムゾンの「エピタフ(墓碑銘)」もいいが、タイトルがいかにも直截すぎる。ではジョン&ヴァンゲリスの「イタリアン・ソング」なんかどうだろうとかいろいろ考える。実はこういうときがいちばん愉しいときである。結局のところは、ドイツ・プログレの雄、今なお現役タンジェリン・ドリームの「タイガー」。このグループとしては珍しいボーカル(女性ゲスト)付きで、サビのフレーズが印象にのこる曲である。なぜ選んだかというと、作詩のウィリアム・ブレイクのファンだからである。ブレイクは18-19世紀のイギリスの幻想画家兼詩人で、20世紀になってから“ブレイク”したという不運な異才。アルフレッド・ベスターの古典SF「虎よ、虎よ!」はこの詩にインスパイアされたものである。また、トマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」はブレイクの画がモチーフになっている。

 ♪虎よ、虎よ、輝き燃える 夜の森のなかで
   いかなる神の手、あるいは眼が
   汝の怖ろしい均整をつくり得たのか

◆【DVD】「アメリ」2001年フランス映画b0036803_21101019.jpg
 前に酷評した「エイリアン4」のジャン・ピエール・ジュネ監督作品であるが、まるで打って変わったファンタジー。まあフランス人はいろいろ思いつくものだが、ルーツは「地下鉄のザジ」に通じるところがある。ヒロインのアメリは変わり者女の子ふうに撮られているが、実際は江角マキ子の20代バージョンというかなかなか可愛いよ。思っていたよりは面白かった。
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by chaotzu | 2005-01-10 21:22 | 音楽
2005年 01月 02日

中島みゆき「肩に降る雨」

◆同時代の歌手といえば荒井(松任谷)由美や亡くなった河島英吾が挙げられるが、代表格といえば中島みゆきである。最初の頃の感想は歌の暗いイメージとラジオDJでのはしゃぎようとのあまりの開差にとまどいがあって、ユーミンのほうがはるかに鮮烈な印象があった。それが長い間聴きつづけているうちにいつのまにか逆転していた。結論からいうと、中島みゆきの持つ音楽埋蔵資源の大きさに驚嘆しきりである(ユーミンファンの方にはごめんなさい)。デビューした1975年に生まれた人がもう30歳になる、「夜会」はばあさんになっても続けそうだし、もうおそれいりましたの気持ちである。
 阪神大震災当時の「誕生」、映画学校Ⅲの主題歌でもある「瞬きもせず」など自分の心をずしりと直撃した歌である。これ以外にも好きな歌はたくさんあるが、この場ではとてもきりがない。それで好きなアルバムをひとつと云われたら、夜会のテーマ曲を集めた「10WINGS」と答えたい。「泣かないでアマテラス」や「ふたりは」などを聴くと、中島みゆきが音楽を担当する和製ミュージカルの登場を期待せぬでもない。今後、日本のアンドリュー・ロイド・ウェバーになりうる人だと思うのだがどうでしょうか。b0036803_18125937.jpg
 さて、マイ・ラスト・ソングは1985年発表のアルバム「missM.」(きっと「みゆき嬢」なんでしょうな)から「肩に降る雨」。よく失恋ソングの女王と評されるが、これは失恋超越ソングというか、泣きあかして悲嘆にくれたその先にある再生を歌い上げた生命讃歌でもあると思う。失意のとき、落ち込んだときにじっくり聴きこみたい歌だ。

   ♪肩に降る雨の冷たさも気づかぬまま歩き続けてた
    肩に降る雨の冷たさにまだ生きてた自分を見つけた
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by chaotzu | 2005-01-02 18:13 | 音楽