マイ・ラスト・ソング

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カテゴリ:野球( 34 )


2005年 06月 27日

追悼 遠井吾郎

◆元阪神タイガースの遠井吾郎さんが肺がんで亡くなった。まだ65歳である。
山口県出身、巨人V9時代の阪神の主軸打者で、「仏のゴローちゃん」で有名だった。阪神タイガースの不遇時代を支えていたのである。王選手の一歳上ではなかったか。
肥っていて鈍足だった。この人の場合二塁ランナーにいてもスコアリング・ポジションにならない。三塁ランナーでもぎりぎりの印象があった。おまけに守備は「不動」の一塁手だし。b0036803_526818.jpg
そんな選手がオールスター戦でランニングホームランの大快挙をやっている。場内は大爆笑であった。地味ながらどこか愛嬌があったのである。
お酒が好きで球界引退後は北新地でバーをやっていた。その後郷里に帰ったとの情報であったが、もしかすると、お酒が寿命を縮めたのかもしれない。
旧きよき時代の野球選手が、またひとり去っていった、合掌。


◆ハナシ変わって、女子柔道の谷亮子選手が、妊娠発表と世界選手権出場辞退の記者会見。
正直云ってなんだか芸能人みたいで違和感が否めない。ちと仰々しいのではなかろうか。いや、もう芸能人としての仕切りがふつうであって、むしろこちらの感覚のほうが旧いのかな。
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by chaotzu | 2005-06-27 21:42 | 野球
2005年 06月 17日

ノムさん流生き方

◆サラリーマンの読み物といえば、なにはともあれ日経新聞だ。最初に目を通すのは最終面、連載中のエロ小説である(大汗)、渡辺淳一の「愛の流刑地」。間違っても一面ではない。おそらく日本中の謹厳実直氏が毎朝熟読玩味し、こういうところへ自分も流刑されたいと願望している(笑)。
 次に読むのは「私の履歴書」、エラくなってここで好き放題云えたらどんなにいいだろうか夢想する。サラリーマン夢の殿堂である。ここに6月から野球の野村監督が登場した。これがまた面白いのである。
b0036803_21232484.jpg◆ノムラさん、サッチー騒動や阪神監督退任などで、すっかり落魄したかと思った時期もあるが、どうしてまだまだしぶとい。日本一を経験した監督が新興社会人チームの監督を務めるなど。そう真似のできる生き方ではない。球界の不倒翁は健在であり、月見草はたやすくしおれない。
今週の記事は南海時代の“蔭山新監督急死事件”に触れており、なかなか興味深いものがあった。戦後初の三冠王をとったのに、当時の鶴岡監督から“チャンチャラおかしいわい”と云われたこと、また蔭山派にみられて疎まれていたこと、派閥争いがもたらした蔭山新監督の心労などアケスケに開陳している。また、西鉄のエース稲尾投手に手こずり、打者としていろいろ攻略の工夫をする様子を、盟友の杉浦投手が稲尾投手にカンタンに喋ってしまったことなど、独特のぼやき節恨み節のさくれつである。
◆もっとも、鶴岡氏や杉浦氏などもう反論しようもない故人をあげつらうのはよくないという見方もある。なによりノムラさんの一方的な発言かもしれない、あるいは些細な行きちがいが歳月と共に肥大したかもしれない。そういうことはよく分かる。
それでも、今こそ常識のシンキング・ベースボールに逸早く着目するなど、日本野球の技術革新に目覚しい功績があることは誰も否めないだろう。いってみれば、ナガシマさんの生き方とは何もかも好対照である。日本人としては異端の人生かもしれない。毀誉褒貶はあっても、なにか惹きつけられるものがあるのだ。
 サッチーは好きになれないが、サッチーを最後まで見捨てないノムラさんの生き方、それもまた大したものじゃないかと思っている。
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by chaotzu | 2005-06-17 21:28 | 野球
2005年 06月 04日

ナガシマさん「復帰」と読売の憲法改正私案

◆読売グループが長嶋巨人軍“終身名誉”監督の顔見世興行に躍起である。オーナーを辞めたはずのナベツネ氏が今月中に東京ドームの巨人戦にナガシマさんが登場するであろうと明言している。だけどもういい加減にしてくださいよである。
選手としての長嶋茂雄はたしかにすばらしかった。戦後プロ野球人気の立役者である。だけど指導者としてのナガシマさんには疑問符がいっぱいつく、まあ功罪相半ばで差し引きトントンといったところではないか。もう晩節を汚してほしくない。b0036803_23233254.jpg
◆推測するに日本テレビの巨人戦視聴率のみならず、旗艦たる読売新聞の部数落ち込みも甚だしいのであろう。読売グループの最大コンテンツとなればジャイアンツであり、これまで巨人戦のチケットが新聞拡販の切り札であった。ところがご存知堀内巨人の人気凋落である。
よほどの危機感があるのだろうか、巨人軍のテコ入れになりふりかまっていられないということで、グループ総帥ナベツネ氏の球団会長就任も公然化した。不祥事でオーナーを辞めて1年も経たぬうちに、会長で復帰するというあつかましさである(呆)。滝鼻オーナーがいて渡辺会長がいる。君たちがいてボクがいるじゃないが、およそ最悪の企業統治である。
だいたい、いまの堀内監督を指名したのもナベツネ氏である。東京ドームでの御前解説が気に入ったらしいが、口先が回るというのが監督選任根拠だったわけで、こんな旦那感覚では球団再建なんてとてもおぼつかない。いや、さらにひどくなる可能性大である。まあそちらのほうが、全体としては望ましい方向なんであろうが(失笑)。
 ジャイアンツを再生するには、生え抜きの人気選手を発掘して育成する努力が不可欠であり、それには、いまの選手を大幅に刷新して、3年ぐらいは最下位覚悟で臨む必要がある。またそれがいちばんの近道だろう。だけど目先を追って辛抱しきれないのが、いまの読売首脳陣である。
◆なぜ、それほどことを焦るのか。これまで読売新聞は日本国憲法改正私案を発表するなど、メディアの域を超えた「提言報道」に大熱心である。無知な国民を善導してやろうという気分横溢で、はっきり云って大きなお世話というか不愉快であるが、なにせギネス認定世界一と称する発行部数(ほんとかどうか知らぬが1000万部超)があるゆえ、鼻息が荒いのである。羽織ゴロの大言壮語も、大部数を出せばなんとなく高論卓説にみえてくる。
それゆえ部数の翳りはなんとしても食い止めねばならない。そのための巨人人気のてこ入れであり、第一にナガシマさんの「復帰」ではないのか。
だけどナガシマさんはもう読売グループには十分貢献している。顔見せ復帰するとしても病み上がりの体である以上、私人としてあくまでマイペースで計画すべきであろう。しかし、みたところ、読売の企業都合でまるで客寄せパンダの如く扱われているようである。
 ふたたび云う、ナガシマさんをいいように利用するのはもうやめてほしい。
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by chaotzu | 2005-06-04 23:29 | 野球
2005年 05月 21日

いったいどうしたの、ヤンキース松井

◆元巨人ファンである。恥ずかしながらである。なんでも少数派の悲哀だろうか。ビデオはベータ、インターネットはネスケだったし、ワープロは一太郎でかな入力だ。そして元巨人ファン、なんだかカルト教団を脱会した信者みたいな気分がせぬでもない(苦笑)。
 巨人が少数派だって? いや、子供のときから阪神ファンにあらずば人に非らずという環境だったのである。なにせ子供にタテ縞のパジャマを着せて喜ぶ大人ばかりだった。社会に出てからも尊皇攘夷みたいなトラキチが肩でブイブイいわしていた。飲み屋ではタイガースのはなしばかり、外国でテロや戦争があろうが某所で大事故が起きようがである。子供の歳は忘れても阪神選手の背番号は憶えている。そしてラインバックはアメリカ系関西人であり、バースは神様である。まあ、そんな濃いおっさんばかり(笑)。
 不思議なことに阪神ファンだけの場では、阪神選手の悪口、ダメさ加減で盛り上がる。とにかく自虐的なファンが多かった。ただし他球団ファンが悪口を云うとたちまちつるし上げられる。悪口云えるのもファンの権利でかつ愛情である。池田落球事件なんか何回聞いたことか、年俸でもめて突然辞めた大倉英貫、とにかく打てんかったなあ野田征稔、忘れ去られた背番号3の後藤和昭、スタントンは打たんとん……、ぼやきをさんざん聞かされた。だから阪神選手のことは耳年増ながら相当詳しいぞ。
◆閑話休題、まあ、あれやこれやで隠れ巨人だったのである。藤田監督の時代なんかは、それなりにシアワセな時期も過ごせたが、ナガシマさんが監督のときに、だんだんおかしくなってきた。それでもついていった。あの江川事件があっても改宗しなかったほどである。なんだかおかしいぞというモヤモヤ気分でずっといたのが、原監督解任事件と松井選手のアメリカ行きで決定的になった。「読売グループ内の人事異動」との屁理屈に、もう目がシロクロである。そして、松井選手がいなくなって、すっかり吹っ切れた。b0036803_2226778.jpg
◆マクラだけでずいぶん長くなってしまった。で、その松井選手、ずっとホームランがないのである。このところ、その心配しきりで悶々状態である。もう自分のことは置いといてである。それはそれ、これはこれだ。
開幕4試合で3本打ったきり、あとずっと音沙汰なし。これまで大爆発も少ないが、スランプもさほど長くない、まんべんなく成績を残すタイプの選手であったのに、全く意外である。
 昨年のシーズン後半はイチロー選手の大活躍につづく松井選手のワールドシリーズ出場で、連日ワクワクさせてもらった。元気を与えてもらった。テレビの大リーグ情報が愉しみで、仕事中もインターネットで途中経過をのぞいていたほどである(汗)。そういう人はけっこう多かったのではなかろうか。
 だから、さあ今年はさらなる大爆発だと期待していたのにである。昨年の同時期はホームラン6本だったので、まだそんなに心配するほどのことはないかもしれない。だけど、37試合連続の不発なんて巨人時代にもなかったことである。
 いったいどうしたのだろうか。技術的なことなど畏れおおい。花粉症の影響とかいわれるが、そんなことあるのか。研究されて相手投手の攻め方が一段と厳しくなったのか。だけど松井選手もメジャー3年目である。あるいは読売新聞の広告がヤンキースタジムにまで追いかけてきたのがたたったのか(苦笑)。
◆ひとつ思うのは、連続試合出場記録へのこだわりである。仮に1打席だけの出場でつないだとしても試合に参加しているのは同じだ。完全休養しないかぎり、疲労が累積するのではないのか。アメリカの試合日程では疲れ方も半端ではないだろう。正直云って、成績が伴ってこその記録である。2割5分程度の打率で連続試合出場してもあまり意味がない。一ファンとしては、二兎を追わずともの気持ちもある。それは、いずれ今季の成績が結論を出すだろうが。
 もうひとつ、外国での単身生活のたいへんさである。イチロー選手は結婚と渡米とほぼ同時であった。松井選手の場合、もう独身を十分謳歌したのではないのか。シーズン中は一切の瑣事を排してプレイに専念できる環境を整えることは重要である。30歳を過ぎたらなおさらではないのか。大きなお世話かもしれないが、早く嫁さんもらえよと思ってしまう。いや間違いなく大きなお世話だが(汗)。なによりも相手あってのはなしである。だけど、イチロー選手の安定した成績をみるにつけ、やっぱりよき伴侶がいてこそと思ってしまうのだ。
もっとも悪妻につかまったら悲惨だから、やっぱり大きなお世話か。
 とにかくファンのもやもやを一掃する一発を打ってくれ、それを期待するのみだ。
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by chaotzu | 2005-05-21 22:40 | 野球
2005年 04月 21日

レ・“ミセリ”ブル 読売巨人これまでの「採用ミス」

◆とんとテレビの野球実況をみなくなった。いまや巨人戦のTV視聴率がガタ落ちと聞いても“あ、そう”である。趣味娯楽も多様化しており、昔の視聴率などもはや望めない、加えて積年の経営ミスによる自業自得部分もある。10%もあれば上出来だろう。
清原の500号本塁打で無理矢理盛り上げようとしているが、ヤクルト古田の大学社会人経由でおまけに捕手をやって2000本安打のほうがはるかに価値がある。
 そんななかで、ダン・ミセリ投手解雇のとほほニュース、日本の野球を甘くみていたどころか、はじめからやる気全然なかったんじゃないか。なかには引退ついでの「退職金稼ぎ」で来日したのではないかというはなしもある。いかりや長介ではないが、ほんとに「だめだこりゃ」。
◆以下は90年以降の巨人軍外人助っ人のうち1年限りでバイバイした選手である。ただし年俸1億円以上でピックアップしており、それ以下ならば星の数はおおげさだが、かなりいるはず(年俸はすべてマスコミ推定)。
 1991年 フィル・ブラッドリー(外野手) 19500万円
 1993年 ジェシー・バーフィールド(外野手) 18125万円
 1994年 ダン・グラッデン(外野手) 16500万円
 1995年 ジャック・ハウエル(内野手) 15000万円
 1996年 ジェフ・マント(内野手) 15000万円
 1998年 マリアノ・ダンカン(内野手) 14300万円
 2002年 ジョン・ワズディン(投手) 15000万円
 2002年 フェリペ・クレスポ(内野手) 10000万円
 2003年 ロドニー・ペドラザ(投手) 10000万円
 これ以外の2年在籍選手のなかでも、かの“肩に小錦”ヒルマン(97-98 25000万円)や韓国からきたチョン・ミンテ(01-02 12000万円)などのさっぱり不稼動選手もいる。昨年退団のペタジーニ(03-04)、そこそこ打ちはしたが、なんと年俸72000万円である。それがアメリカに戻れば3Aだ。極めつけは、前記のダン・ミセリだろう。1年どころか、1月ももたなかった。開幕3週間の記録的最速解雇、それでも5250万円ゲットしたらしい。1球毎に68万円、ワンアウトで656万円になる(怒)。
 90年以降に巨人に入団した外国人選手は40人ほどいるが、そのなかで合格点がつけられるのはシェーン・マック外野手とダリル・メイ投手のふたりぐらいだろう。それも甘くみてである。チョ・ソンミン投手はオールスターで壊れてしまったし、ガルベスは素行が悪すぎ、ペタジーニは金を払いすぎである。いわば外人獲得の成功率は5%あるかないかだ。これは狙っても難しい。デタラメに獲ってもこれ以上あるのではないか。
 つまるところ、外人選手のスカウト、巨人に関しては無残な失敗続きで、まさに死屍累々である。チーム成績だけなら、いっそ昔の純血主義のほうがよかったかもしれない。巨人ファンはみんなカリカリだろう。読売グループ全体としても経営の根幹事項であるのに、なぜ、これほどへたくそなのか。サル以下の学習能力なのか。
◆フロントと現場の両方に問題があることは間違いない。
 読売記者あがりのフロント幹部は、社内の政治力学で出世したような連中ばかりだから、目線は常に読売の上層部(ナベツネ)に向いている。腰をすえて人脈やパイプづくりに励むでもなく選手情報の収集も緩慢である。結局はお金に頼るしかない。だから、メジャー歴だけ鵜呑みにしたり、あるいは故障もちをつかまされたりする。予算を漫然と消化する役所とどこか似ている。チーム内の飼い殺し必至の補強でも平気である。2001年の韓国人投手3人や最近のペタジーニ、ローズ、キャプラーの加入なんかはその典型だ。何もしないよりは動きまわっているほうが、本社の見映えがいいと思っているのだろうか。現実は生え抜き選手の成長を阻害しており、それが視聴率にはね返っている。
 いっぽう、目先勝利主義の現場は辛抱して育成する根気に乏しいうえ、守備適性にも無頓着である。いきおい毎年とっかえひっかえになってしまうが、99年途中入団のエルマー・デセンス投手の如く、二軍で大半を過ごした投手が翌年メジャー11勝するような「逆出世」も出てくる。だから良心的な代理人等信頼できる人脈がいつまでたっても出来ず、金目当ての売り込みだけが近寄ってくる。それどころか、飼い殺しがたたって、韓国や台湾の球界とはすっかり疎遠である。
b0036803_2150583.jpg◆ミセリ投手との契約では、二軍落ちに本人の同意条項があったらしい。それを現場が知らなかったというはなしもある。足元をみられて不利な契約をしたうえに、開幕ダッシュ失敗の元凶にもなっているのだから、契約担当者は責任をとるべきだろう。しかし、これまで数々の補強失敗があっても、フロントの誰かが責任をとったというはなしを聞いたことがない。
 昨年の「一場問題」では、オーナーに加えてフロントの3首脳もそろって役員を退任した。しかし、ナベツネ氏は「前オーナー」としてなお君臨しているし、フロントのひとり(平取・副代表)は執行役員に横滑りし、前社長と前常務・代表も読売グルーフのどこかで抱え込んでいるはずだ。べらべら喋られたら困る事情があるのだろうが、さてこんどの「採用ミス」、誰がどんな責任をとるのか。
 なんべんも云うが、親会社との人事を遮断しないかぎり、いつまでたっても 「だめだこりゃ」
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by chaotzu | 2005-04-21 21:53 | 野球
2005年 04月 16日

追悼 福士明夫 日韓野球の架け橋逝く

◆日本と韓国のプロ野球で活躍した福士明夫氏が亡くなっていた。まだ54歳だというのに、和歌山の南部でひっそりと逝ってしまった。
 昭和44年に鳥取西高校から巨人入り、甲子園準優勝投手の新浦寿夫(静岡商中退)と同じく外国籍はドラフト対象外というルール(当時)の間隙をついてドラフト外(自由競争)で入団した。なお、同期のドラフト1位は武相高校の島野修投手である。
この3人で将来の投手補強は万全とみられたが、結果として戦力になったといえるのは新浦投手ひとりだけ、4年間在籍すれど当時の川上巨人では芽が出ず、野村南海にトレードされた途端に開花した。その年の日本シリーズで古巣巨人相手に投げたのではないか。当初はレンタル移籍の含みもあったようだが、本人が巨人への復帰は拒否したという後日談もある。ふてぶてしくみえる投球とうらはらに繊細な一面もあり、巨人の環境ではやりにくかったようだ。
 その後は広島、韓国と移り、それぞれ活躍したのはご承知のとおり。とりわけ韓国野球1年目の30勝は大車輪の活躍である。ただ、ハンチョッパリ(半日本人)と云われて苦労もかなりあったらしい。韓国野球を引退してからはすっかり音沙汰なしのところの訃報であった。b0036803_0272575.jpg
◆日本で通算91勝、韓国でも54勝しており、いってみれば日韓野球の架け橋、大功労者といえる存在である。それだけにあまりに淋しすぎる最期に思えてならない。
 選手としての登録名もひんぱんに変っている。松原明夫→福士明夫→福士敬章→張明夫、韓国プロ野球時は別として、広島カープ在籍時に姓も名前も変えてしまったが、非常に珍しい例である。このときにいったいどんな事情があったのか。本日の朝日夕刊記事によると他人の保証人のかたで広島の自宅を手放すはめになり、実母宅に身を寄せていたらしい。妻子とも別居していたようであるし、野球をはなれてからの不器用な生き方がうかがえてもの哀しいものがある。
◆前述の新浦投手もその後韓国野球に渡って活躍したが、その時に糖尿病を発病し現在も闘病している。島野投手の後年はご存知阪急ブレーブスの“ブレービー”を務めていた。
昭和44年巨人入団同期の投手3人、それぞれの人生いろいろだが、50代ならぱまだまだこれからだし、あまりに早すぎる死である、合掌。
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by chaotzu | 2005-04-16 23:59 | 野球
2005年 03月 28日

楽天ファンよ、ラクタンするなかれ

◆新球団東北楽天イーグルス、開幕戦はエース岩隈で勝ったものの、二戦目の昨日ロッテ戦はなんと0-26、ものすごい負け方である。26点差は日本プロ野球のタイ記録らしい。だけど1敗は1敗だ。これからも大敗することはあるだろうが、僅少差で負けるほうがよほど悔しい、そう考えて割り切ってしまうことである。
 ダイエー当時のホークスも最初はよくボロ負けしていた、王監督もしまいには割り切っていた。卵をなげつけられたこともあったが、そんななかで強くなっていったのである。セリーグではヤクルトが省エネ的な勝ち方が得意である。野村元監督の遺産かもしれない。b0036803_21235719.jpg
◆冷静にみれば楽天の戦力は12球団のなかで最下位だろう。投手なんかどうみても1枚も2枚も足りない。メンバーのほとんどが新生オリックスの「余剰戦力」で成り立っている以上、あたりまえというか、しかたのないことである。岩隈投手ひとりがきてもどうしょうもない。
 だから、今シーズンは5位にでもなったらそれこそ上出来と思うしかない。東北や久米島のファンの方、どうか1年目は目をつぶって応援してやってくださいと切に願うところだ。
◆ただ、本来であれば新球団設立時に、各球団選手の供出ドラフトをやるべきだったと思う。1球団のプロテクト選手を20人ぐらいにして、1、2名ぐらい新球団が指名する。あるいは新人選手のドラフトを完全ウェーバー制にするべきじゃなかったか。
 残念ながら、いまのプロ野球はそのへんをまったくほったらかしである。「新球団出来て良かったね」だけで済ませている。いったい、26点もの大差ゲームが球界全体の利益になるのだろうか、よく考えてよと云いたい。ヨミウリあたりが毎度企業努力云々をもちだすが、新球団スタート時のメンバー確保にいったいどれほどの企業努力ができるのか。12球団の互譲精神がないことにはどうしょうもないことである。
 ホリエモンで象徴される「お金があればなんでもできる」世相を、いまどきの嘆かわしい風潮ととる向きがあるが、なにも目新しいことではない。プロ野球の世界ではずっと前からあることだ。そしてその旗振りの一番手はずっと読売新聞社である。
◆しかし、開幕してからこんなことを云っても、虚しくなるだけかもしれない。根来コミッショナーは、あいかわらずなんの指導力も発揮していない。辞めるといっておきながらまだ居座っているが、次の天下りポスト待ちがみえみえである。いてもいなくても同じなら要らないよ。
◆そりゃそうと、愛知万博、オープンして3日経ったが、
 「トトロの家」に予約していたはずの300人ほどが来場しなかったとのこと。そういう展示物のことも全然知らなかった。ダフ屋が介在しているらしいが、なんだかトホホねただ。万博の目玉だそうだが、古民家ならびわこ博物館に立派な復元があるよ。
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by chaotzu | 2005-03-28 21:33 | 野球
2005年 03月 17日

池永投手35年の無念

◆野球賭博に絡む「黒い霧事件」で1970年に永久失格処分となったかつての西鉄ライオンズの名投手、池永正明氏(58)の処分解除=復権が事実上決定したらしい。まずはグッド・ニュースと喜びたいが、それにしてもあまりに遅すぎる感はぬぐえない。b0036803_21203413.jpg
 下関商当時、甲子園のセンバツ優勝、夏の選手権は準優勝という輝かしい実績でプロ入りした同投手、最初の5年間で実に99勝を挙げた。同一試合6イニング連続併殺というものすごい記録ももっており、若くして球威と投球技術を兼ね備えて実力抜群の印象があった。オールスター戦の投球をみて、子供ながらに風格を感じた大投手である。現役をまっとうすればいったい何勝していたことか、金やんに迫っていたかもしれない。それだけに惜しまれてならない。
◆同投手が永久失格の処分をされたのは、当時同僚であった田中勉投手から八百長の依頼を受けて「現金100万円を預かった」行為がプロ野球協約にある敗退行為の規定に抵触するとの解釈からであり、八百長行為の認定はない。
 「敗退行為→クラブの役職員または選手及びコーチを含む監督が試合で敗れ、または敗れることを試み、あるいは勝つための最善の努力を怠り、またかかることを通牒するものは所属する連盟会長の要求に基づきコミッショナーにより永久にその職務を停止される(以下略)」
 要するに、現金を預かっただけで球界を永久追放されたのである。スポーツ選手特有のタテ社会のなかで、つい先輩の面子を慮ったことが、取り返しのつかないことを招いたことになる。
◆これとは正反対に、池永投手の行為よりもっとひどい「敗退行為」があったというのに、なんのお咎めもなかったケースもある。
 1982年シーズンの最終10月18日の大洋×中日戦(横浜)における田尾選手(中日)の5打席連続敬遠である。自軍長崎選手の首位打者獲得を意図した大洋ベンチの指図であるが、走者がいようがおかまいなしの敬遠で、中日8得点のうち3回の4点と7回の3点は、田尾選手の敬遠が足がかりになっている。この結果、試合は中日が8-0で圧勝している。
 問題はこの試合にセントラル・リーグの優勝がかかっていたということである。中日が勝てばリーグ優勝、逆に負ければ巨人がリーグ優勝というペナントレースの帰趨が決まる大事な一戦であった。それがよりによってドロまみれになってしまったのである。
◆なにも当時の中日優勝にケチをつけようというのではない、事実、中日の選手も後味が悪かっただろう。しかし、1年間の激闘を帳消しにするみえみえの大洋ベンチの「敗退行為」について、一部に批難論調はあったものの、当時のマスコミはたいしてもりあがらず、いつのまにかうやむやになってしまった。コミッショナーも怠慢であったと思う。
 ちなみに、当時の大洋監督は関根潤三氏であり、その後野球殿堂入りしている。「敗退行為」の当事者が殿堂入りで、お金をいったん受け取っただけの池永氏が永久失格では、野球協約の運用はいかにも恣意的でいい加減なものだと思わざるを得ない。プロ野球のファンばなれということでみれば、どちらの罪が重いかは明白なことだろう。
◆いまから思えば、両事件ともマスコミの思惑がかなり働いたように思う。池永投手が処分される原因となった「黒い霧事件」の発端は読売新聞のスクープ記事である。まず狙い撃たれたのは西鉄球団であり、同投手はそのスケープ・ゴートになったようなものである。
 大洋×中日戦の「敗退行為」は、読売が優勝を逃したので、他のマスコミからすればザマミロ事件であり、逆に巨人優勝になっておれば、おそらくたいへんな事件にされていただろう。当の読売は以前の「江川事件」の醜態で他マスコミから袋叩きにあったり、また「長嶋解任」の後遺症もあったりしたせいか、連盟に提訴することもなくぼやき程度で済ませている。もはや勝敗がひっくりかえるはずもなく、騒ぐ実利がないと判断したのかもしれない。
 いずれにせよ、池永氏はマスコミのいい加減さに翻弄されたところがあるように思えてならない。
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by chaotzu | 2005-03-17 21:40 | 野球
2005年 02月 14日

いつまでも長嶋さんじゃないのに

◆年々、プロ野球に対する興味が薄れつつある。昔はキャンプ報道など熱心にみて、新戦力への期待などわくわく感があったものだが、見事なほどさっぱりしたものだ。せいぜい興味をひいたのは沖縄久米島の楽天キャンプぐらいか、久米島の人たちの熱い期待がブラウン管ごしに伝わってくる。宮古島や石垣島に比べて地味な島が、全国ニュースになった、喩えはわるいが島民にとっては太平洋戦争以来の出来事ではなかったか。
◆そんななかで、脳梗塞リハビリ中の長嶋巨人軍「終身名誉」監督が、地震復興支援のチャリティーオークション出品に直筆でサインしたとのニュースをスポーツ紙がでかでかと報じている。しかし、いつまでナガシマさん頼みをするつもりかね、プロ野球は。とくにヨミウリは、息子の一茂氏にも頼って代表補佐に仕立てているが、人気の世襲化なんて勘違いも甚だしいのではないか。
b0036803_2345422.jpg◆ナガシマさんが日本プロ野球史上有数の名選手であることは否定しないが、はっきり云って指導者としては無能であった。「名選手必ずしも名監督に非ず」の典型である。読売新聞もそれは十分承知していたのだろう。長嶋さんが巨人監督にカムバックした年(1993年)にドラフトの逆指名制度(現在の自由枠)やFA制度をゴリ押しで導入している。誰が監督であっても優勝できる陣容を目指したのであろう、お金にまかせて手当たり次第に既成の有名選手を獲得していった。結果として在任9年間に3回優勝しているが、同期間ヤクルトは4回優勝しており、コスト・パフォーマンスはかなり悪い。巨人の選手自身も球団に愛着をもっているか疑問であり、松井選手が去ってしまうなどで、今日のテレビ視聴率の低下や観客減少の遠因にもなっている。それだけならば一球団の損失で済むだろうが、年俸の高騰を招いたあげく、とうとう近鉄球団は消滅し、看板選手の中村ノリは日本におられず米ドジャースとマイナー契約といった事態である。しかし、ここに至っても日本のプロ野球はなお構造的な問題を放置したままである。
 ナガシマさんの回復具合もたしかに明るいニュースであろうが、はたして大きくとりあげるものなのか。直筆なるサインを見てもむしろ痛々しく感じてしまう。
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by chaotzu | 2005-02-14 23:09 | 野球
2004年 11月 18日

読売巨人軍再建私案

b0036803_19295577.jpg
◆本日のスポーツ報知は「清原構想外」。やっと、読売も選手放出による強化策があることを学んだようだ。ナガシマさんが健在ならば難しかったかもしれない~なにせ選手を使い切れんぐらい集めて能天気に喜んでいる監督さんだったからね。
 清原選手は成績とか年俸だけでなく、日ごろの練習態度とかも含め他選手に及ぼす悪影響が忌避されたのだろう。大昔、カネヤンこと金田投手が永年勤続選手の特権で巨人に移籍したが、期待されたほどの成績を挙げられなかった。しかし、川上監督はカネヤンの自分の肉体に対する投資などのプロ精神をすごくかっていた。ジャイアンツのV9はカネヤン入団からはじまっている。移籍効果は十分あったのである。ことしは中日に行った川相選手がいい刺激を与えたようだ。つまるところ、表面上の成績だけではないのだ。それはさておき清原選手、腹のくくりどころだろう。このままで甘んじれば、野球人としての価値が大幅ダウンである。果敢な決断が必要だ。
◆ついでに、ジャイアンツを強くするための私案を提示しておく。
・青空、天然芝球場の復活~松井選手も人工芝を嫌っていた。それに雨天中止も必要だろう。目先のテレビ視聴率にこだわるかぎりチームは強くならない。
・親会社との人的関係の遮断~かの「読売グループ内の人事異動」とは噴飯ものだった。野球を愛しよく知っている経営者=GMがいちばんの補強対象である。
・鳴り物応援団の排除~これは切実なお願いだ。このままでは、球場に行く気がなくなるよ。暴力応援団も排除したし、その気になればできるだろう。

 選手獲得に小細工をしなくとも、まずはこれだけの環境整備をすれば、数年後には「球界の盟主」復活間違いなしだ。選手を金でかき集める球団は盟主とはいえない。選手や指導者をあちこちに送り出すほうこそ盟主たるものでしょう。
 しかし、ようせんでしょうね、まず。
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by chaotzu | 2004-11-18 19:30 | 野球