マイ・ラスト・ソング

chaotzu.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:読書( 48 )


2004年 11月 17日

どうしようもない西武劇

◆東証上場廃止の西武鉄道がジャスダックで株式公開準備を表明。いったいどーいうシンケイなんだ。ふつうなら最低1年間の謹慎蟄居が相当だろうに、世間をなめきっているとしか思えない。なりふりかまわないのは、大株主の堤家に切迫した事情があるのだろうか。
◆本日の日刊スポーツ、「巨人清原が残留決意」の見出し。うーん、まだ分からんけど。清原選手はDH制のあるパリーグのほうが、働き場所があると思うけどね。なぜ巨人にこだわるの、新庄選手なんか日ハムでイキイキしているよ。巨人が年俸の半額を負担してでも無償トレードすればいい。ドラフトで冷遇された楽天なんかどうだろう。どちらにもメリットがあると思う。b0036803_22423111.gif
◆【読書】「仏陀の鏡への道」ドン・ウィンズロウ 創元推理文庫
浮浪児あがりの探偵ニール・ケアリー・シリーズの2作目。読むのに難儀して半月もかかってしまう。翻訳はこなれているのだが、香港の漢字地名の読みでつかえてしまうのだ。漆咸道、尖沙咀、彌敦道etc。香港に行ったことがないからなおさらだ。それでこみいったプロットが余計に分からなくなってしまう。文革など中共暗黒史はよく調べており、一気に読了すべき本でした。
[PR]

by chaotzu | 2004-11-17 22:46 | 読書
2004年 11月 16日

師父田中小実昌を偲ぶ

◆【読書】「田中小実昌エッセイ・コレクション」1及び3巻  筑摩文庫
 テーマ毎に6巻出ており、初単行本化である。風の吹くまま飄々と、あちこちに書いていたもので、生前の著者自身も忘れていたものじゃないか。単行本化など後の計算を考える人でもないし。ほっておけば散逸するものをよく掘り出したものだ。筑摩書房のいい仕事である、グッジョブ。そういえば大好きな殿山泰司の本も筑摩文庫に入っている。両氏とも、椎名誠に先立つ昭和軽薄体あるいは冗舌体の先駆者である。いやコミマサ氏は冗舌でもないか、なんと云えばいいのだろう。b0036803_22381391.jpg
 いちおう小説家兼翻訳者ということになっているが、ストリップ小屋やテキヤ見習い、米進駐軍勤務などの職業遍歴もあり、バス旅行者あるいはただの酔っ払いなどいろんな顔のある人だった。本質はシャイな教養人だったのではないか。私的にはハヤカワ・ミステリの軽ハードボイルドシリーズの翻訳で親しませていただいた。カーター・ブラウンの薄っぺらい、読めば直ぐ忘れてしまうような読み飛ばしミステリが懐かしい。一時はかなりの翻訳点数だったように覚えている。それがほとんど再刊されないものばかりというのも、いかにもこの人らしい。翻訳には定評があり、進駐軍に勤めた以外特別の英語歴がないので、よほど語学のセンスがあったのだろう。他人と障壁をつくらない人柄と外国語の習得才能は通じているかもしれない。
 以下は3巻映画編の見出し。
  ・岩下志麻のブラジャーの位置
  ・昼間は映画夜は酒ほかになにかすることがあるの
こんな題でエッセイ書くひとってそういない。B級道の達人という見方もあろうが、小生の心のうちではA級だ。小林秀雄と同格である。あと4冊ある。なかでもバスでふらふら旅して回るはなしが愉しみだ。
[PR]

by chaotzu | 2004-11-16 22:46 | 読書
2004年 11月 15日

定年あり打つ手もなし

b0036803_23552444.jpg◆ラベル印刷ソフトをバージョン・アップしたら、なにやら調子がおかしくなった。あるいは機能が増えた分こちらが使いこなせない可能性もある。四苦八苦したあげく、結局アン・インストールして元のバージョンに戻して、バージョン・ダウン。なんとなくオレの人生みたいだけどこちらのほうが使い勝手がいい(苦笑)。メーカー配布の無償ソフトだからといって、なんでもとびついてはいかんなあ(嘆息)。もっとも、有償のソフトでも某年賀状ソフトのごとく、毎年小刻みにバージョン・アップセールスをする商法もある。こちらはとっくに追随できなくてやめている。
◆【読書】「定年なし、打つ手なし」 小林信彦  朝日新聞社
 この人のコラム集もなんとなく読んでしまう。本書はあちこちに掲載したコラム等の寄せ集め。だいぶ旧いが、『放送朝日』1969年1月号に発表された「テレビにとって(笑い)とは何かーナンセンスの発想」が目玉か。しかし、よく発掘したものだ。固定ファンがいるのだろう。昔はサブ・カル系文筆職人のイメージがあったが、年代進行でいまや小言幸兵衛というか山本夏彦的位置におさまっている。週刊文春の連載コラムなんか読むととくにそう思う。著者の最大の武器は膨大な日記の蓄積だろう。ひとによっては粘着とみられるかもしれないが、何事も「継続は力なり」だ。みうらじゅんなんかも20年後の位置づけはどうかわからんよ。しかし、一般のサラリーマンにとっては定年が人生のバージョン・アップにつながるか、はたまた逆のバージョン・ダウンになるか、それが切実な問題だ。いずれにせよ定年を自分で判断できる仕事というのがいちばんなんだろうが。
[PR]

by chaotzu | 2004-11-15 23:55 | 読書
2004年 11月 03日

ブッシュ氏再選でこれからどうなる

◆【読書】「青い虚空」ジェフリー・ディーヴァー(文春文庫)
 入院中に読む。読書習慣を再開するには格好の一冊。現役ハッカー犯罪者対元ハッカー犯罪者の対決。この著者は、けれんが強すぎるというか、読者をあっといわせようというサービス意識が過剰である。なにせ、まずAが怪しい→いやBの奴も疑わしいぞ→と思っていたらCも変なことしている→ありゃりゃ影の番長はDだったか、てなもんで、毎度「意外な奴がワルでした」のパターン。それと怪人二十面相みたいな変装の達人だらけ。だから何作も読むと読者はもう食傷気味になって、結末がどうなろうがあまり驚かない。こんどのラス・ボスもたしかに意外だったけどね。いや、面白いことは面白いが、後にあんまり残らないというか。
◆【読書】「ボストン、沈黙の街」ウィリアム・ランデイ ハヤカワ・ミステリ文庫b0036803_2153151.jpg
 昨年のミステリ・ベストテンで上位だった。文庫初出、早川書房はもっと本線のハヤカワ・ミステリを大事にしてほしいものだ。ボストンといえば私立探偵スペンサーでお馴染みの街、その古都の暗部を描く。↑読了の余勢で読む。。この本、はじめは青春小説というか成長小説の一種かと思っていたら、結末は思わぬ方向に。意外さは↑の本よりずっとある。ただし、後味はどうもよくない。フェアな感じがないのだ。それにしても、アメリカの田舎では25歳の警察署長なんているんですな。

◆遅ればせながらイラクの香田青年の件。「第二次イラク戦争」における日本人の死者はこれで5人になったわけだが、そのなかでもザルカウィ一派のやり口は陰惨でえげつない。斬首シーンを公開する手口は変質者そのもので胸糞がわるくなる(ついでに云うとイラク問題とまるで関係のない掲示板で斬首画像をばら撒いている連中にも呆れる、地雷を踏んでしまったよ)。なにか猟奇殺人者というかサイコパスが大手をふって英雄気取りしているとしかみえない。テロは擁護できないが、彼らにも一片の理屈がある、行為の背景もみるべきではないかの意見も一部あることはある。たしかにアメリカの仕掛けたイラク戦争そのものには疑問大ありだ。それでも、小生にとって相次ぐ外国一般人の拉致殺害事件は、変質者集団が戦争の混乱に乗じて人間狩りを愉しんでいるとしかみえない。それもかなり面白がってやっていそうである。ネットの声明では聖戦とかイスラムの大義とか言いたい放題であるが、実のところは人殺しが好きでやっているとしか思えない。こんなものレジスタンスとはおよそ無縁ではないのか。
日本政府はこれらの殺人犯を執拗に追及するべきである。何年かかろうが国民は忘れてはならない。
[PR]

by chaotzu | 2004-11-03 22:00 | 読書
2004年 10月 30日

近頃号外が多すぎるんじゃない

◆本の仕込みでブック・オフへ行く。105円の文庫・新書専門である。なるべくきれいなものを選ぶ。図書館の蔵書は汚いので最近あまり利用していない。心のなかで著者はじめ出版業界の方々に申しわけないとお詫びする。「私はセコイ男です。だけど医者代がたくさん要るのです。どうか勘弁してください」
 買った本は
b0036803_23492978.jpg ・梅原克文「二重螺旋の悪魔」上下(角川ホラー文庫)、
 ・帚木蓬生「閉鎖病棟」(新潮文庫)、
 ・高村薫「半眼訥訥」(文春文庫)、
 ・真保裕一「黄金の島」(講談社文庫)下巻のみ、
 ・北村薫「夜の蝉」(創元推理文庫)、
 ・石田衣良「池袋ウエストゲートパーク」(文春文庫)、
 ・逢坂剛「情状鑑定人」(文春文庫)、
 ・ローレンス・ブロック「殺し屋」(二見文庫)、
 ・週刊文春編「私の大好物」(文春文庫ビジュアル版)、
 ・小林章夫「ロンドンAtoZ」(丸善新書) の11冊〆て1155円也。
このうち、北村薫「夜の蝉」は前に買ったような気がして陳列台の前でしばし逡巡、えいや、どうせ105円だと購入する。恥ずかしながらダブリの買い物が多く、こういったことはしょっちゅうである。また、上下本もバラで買っているのでよく重複する。情けなや。
 北村薫の本、帰宅して本棚を調べると三作目の「秋の花」を先に買っていた。さっさと読んでおけばこんな混乱もないのだが、「円紫師匠シリーズ」は、先行き入院でもしたときの楽しみで読まずにおいている。どうも各冊共装丁とかの感じがよく似ているので、つい迷ってしまうようだ。それが版元の狙いだったりして。いや冗談です。
◆イラクの香田青年、きょうは死亡の号外まで出ていたが、夕刊宅配時刻に至り官房長官が「別人」発表。とんだフライングだ。それにしても朝の号外は手回しが良すぎるというか、前もって原稿を用意してあったとしか思えない。政府もマスコミと同じ心根なんだろうか。
[PR]

by chaotzu | 2004-10-30 23:52 | 読書
2004年 10月 25日

【読書】 豊崎由美「それ行けトヨザキ!!」

◆出勤時、朝方の冷気に一瞬身震いする。そろそろ衣替えしなくてはね。もう着ることもないだろうと思っていたスーツに再び袖を通せるというのは、正直うれしいことだ。
◆ホークス球団の高塚前社長が強制わいせつ容疑で逮捕。夕刊紙には「舌入れ」「胸もみ」とあって、たしかにセクハラどころではない犯罪そのものだ。おまけに自分の著書を会社に大量に買わせたりしてもうやりたい放題である。「抱擁力」という著書もあるが、そのまんまじゃないか(苦笑)。こんな男がなぜ企業再建請負人などと立志伝中の人扱いなのか。ひとつは年寄りキラーの才能、ダイエーの中内氏やリクルート江副氏など年長経営者への取り入りが上手なこと、もうひとつはマスコミ対策(すなわち接待による懐柔)が巧みであったことではないのか。こういったタイプほど社内的には恐怖政治を布いて、最後はそれに反撃されることになる。2ちゃん的なねたはまだいろいろ出てくるだろう。
b0036803_2314251.jpg
◆【読書】「それ行けトヨザキ!!」豊崎由美 文芸春秋刊
図書館で借り出したお気楽のひとつ、スポーツ誌Numberの名物コラムで5年ほど前に単行本化されたもの。女であるが「ワシ」と自称する著者の饒舌かつ攻撃的な文体が炸裂。各種スポーツのルポよりも担当編集者とのやりとりのほうが面白い。現在著者は海外ミステリの読み手としても著名であり、あれだけ読める体力がうらやましいでございますよ(byブンペー調)。担当編集者のユズエ氏ってどんな漢字をあてるんだろう。気になってしかたがないっす(byユズエ調)。
[PR]

by chaotzu | 2004-10-25 23:05 | 読書
2004年 10月 23日

阪神のオーナーも辞任、クマ受難の年や

◆マイ・ラスト・ソングの曲数はCD-R1枚に収納可能ということでだいたい15曲程度を予定している。体調も小康状態であり曲の選定があんまり早く終わってしまうのもなんだから、今のところとくだん急いでいない。買い込んだCDで聴きこんでいないのもあるし、検討作業がけっこう愉しいということもある。体調をうかがいながら、まあゆっくりボチボチいこかといったところ。
◆【読書】宮部みゆき「平成お徒歩日記」(新潮文庫)
作者初のノンフィクション、東京周辺のお散歩エッセーである。小説執筆の反動だろうか、肩の力の抜け具合がよい。読むほうも気楽に読める。
 もう10年以上前になるが、小生も東京に短期滞在した折は東京の下町をよく歩き回った。この本の深川や両国お徒歩編などとだいたい同じ時期である。その時分は池波正太郎の小説にはまっており、「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕置人梅安」など読みふけったが、正直云ってその感化である。深川飯も実際に食べたぐらい(それほどでもなかったが)。b0036803_20453135.jpg
 コースは築地から勝鬨橋を渡って月島、佃、新川から永代橋を渡って門前仲町、深川、清澄、両国などなど。芭蕉記念館、(ロボットみたいな)閻魔堂、清澄庭園、深川江戸資料館、そして東京江戸博物館など憶えている。相撲部屋もたくさん見た。本所松坂町も行った。その他、物好きにも大森の鈴ヶ森刑場跡にも足を運んでいる。あの頃は健脚だったなあ(遠い目)。タイムマシンがあれば、もう一度門前仲町の居酒屋で呑んでみたいものだ。
◆本日は夕方から新潟県中心に震度6クラスの地震が何度もありなんだか落ち着かない気分。
[PR]

by chaotzu | 2004-10-23 21:00 | 読書
2004年 10月 13日

小倉~松本清張記念館

◆ 6年前にオープンして以来、かねて念願であった松本清張記念館にやっと行けました。小倉城公園の一角にあって西小倉駅が最寄駅であるが、小倉駅からでも十分徒歩圏内である。
 東京浜田山の清張邸を一部移築再現し、上屋をかぶせたものでミニ・ドームのごとき外観。入ると清張の巨大年譜、周知のように、清張は朝日新聞OBであるものの、記者にはあらず西部本社広告部の広告版下職人、だからOBといえども微妙なポジションである。執筆の下調べで資料部にいると、記者が露骨に嫌な顔をしたという新聞社がエリート臭芬々たる身分社会であることを示すエピソードをどこかで呼んだ記憶がある。また、朝日の懸賞小説に応募した処女作西郷札も社員であったために三作に落とされたらしい。それだけに、後年朝日社長との朝日専用機による作品主要舞台の俯瞰ツアーは痛快事であったろう。まあ屈折ゆえの複雑けんかいな性格がうかがえ、あまり近くに侍りたくない人物であるが、それも含めて作家としての魅力である。しかし、展示されている書や絵はすこぶる達者であり、小説家にならずとも商業デザイナーとしての才も一流であったろうと思える。晩年は驚くほど海外旅行に出かけており、衰えぬ体力にも感嘆しきりである。なにもかもひっくるめて「超人」の称号がふさわしい。
 b0036803_1856391.jpg記念館の目玉は松本邸の移築復元、外から書斎や応接間、書庫がガラスごしに見えるようになっている。書斎には煙草の焦げ跡がついたカーペットまで残している。書庫は本好きの夢想の実現である。時間にゆとりがあれば映画もみたりで1日はおれるかもしれない。
 自分がこれまでいちばん読んだ作家は清張である。ほとんど全作品を読んでいるはずだ。もう一度再読したい気がする。何を読もうか、後期の海外舞台ものか時代ものでも読みますか。
 帰りは黄色い外観が目立つ複合商業施設のリバーウォークに寄る。しかし最近はどこもこんなのばかりですな。
[PR]

by chaotzu | 2004-10-13 19:16 | 読書