マイ・ラスト・ソング

chaotzu.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:時事( 164 )


2006年 01月 15日

最高裁がインチキ金利に喝

◆貸金業者ボロ儲けの温床になっていた出資法上限金利(29.2%)の適用要件について、最高裁が厳しい判断を示した。これまで利息制限法という法律がありながら、それを出資法がザル法にしていた、いわば法律そのもののダブルスタンダード~あるまじき異常な状態が、これでやっと解消されるかもしれない。
それにしても、ここに至るまで随分と時間がかかったものだ。たくさんの自殺や自己破産そして犯罪の発生背景になっており、これまではかり知れない社会ロスをもたらして来たのである。改善を求める意見もいっぱいあった。それなのに、こんな相矛盾する法律の並存状態が長い間許容されてきたのは行政や立法機関の怠慢というしかない。最高裁がストップをかけるもっと前に、なんとかならなかったものか。

◆利息制限法による上限金利は15~20%(元本によって3段階)であるが、サラ金業者やクレジット会社でこれを律儀に遵守しているところは皆無だろう。いずれも出資法で刑罰が科せられない上限金利の29.2%近くまで最高金利を設定している。それも堂々とである。これを「グレーゾーン金利」というらしいが、これでどれだけ儲かるかは、毎年の長者番付にサラ金業者のオーナーが上位に名を連ねるのをみれば一目瞭然であるし、巨額の脱税事件までもたらしていた。クレジット会社がよく宣伝するリボ払いもこの仕組みを利用したもので、金利計算に疎い消費者から詐取同然に法外な金利をまきあげていたのである。
さらに突っ込んで云うと、以前はもっと高かった、6年前までは約40%まで刑事罰がかからなかったのである。ほとんど犯罪に近い荒稼ぎといってもいい。アイフルのチワワ犬を使ったほのぼのCMとはウラハラに業界の裏側はドロドロである。
そして儲けの一部は政治献金になり、テレビ局のCM収入やスポーツ新聞や大衆週刊誌などの広告収入にも還流していた。もちつもたれつ暗黙の諒解がずっとのさばっていて、それがサラ金地獄を黙認していたのではないのか。

◆出資法金利をなくすと、かえってヤミ金業者が跋扈しかねない、おそらくその手の反論が増えるだろう。これまで何べんも繰り返されてきたいわば手垢にまみれた云い分であり、100%サラ金業者の代弁である。ヤミ金業者の存在と法外な高金利を天秤にかけるという発想がどうにもうす汚い。世の中、濡れ手で粟みたいなボロい商売があるべきでないし、それを法律が容認することがあってもならない。
そう思うが、さて新自由主義政府の対応は如何。
[PR]

by chaotzu | 2006-01-15 16:21 | 時事
2006年 01月 14日

共産党不破議長の遅すぎる退任

◆雨降り日和であるが、気温はぐんぐん上昇し、まるで春の先取りみたいな一日。スキーツアーのひとには申しわけないが、やれやれこんな日が続けばいいのにな。

◆さて、本日閉会した日本共産党大会で、不破中央委員会議長がとうとう退任した。1970年代から政界の第一線にずっといたのだから、日本の現役政治家のなかではおそらく最古参だろう。かつての共産党のプリンスであり、一時は国民的な人気もかなりあった。街頭演説でもかなり人が集まっていたように記憶している。
しかし、今となれば、それもすっかり色あせてしまい、辞めるのが遅きに失したという思いしかない。正直申し上げて晩節を汚したのではないか。

◆1970年代のそう遅くない時期に民主連合政府が誕生すると高らかに打ち上げた。しかし、いま振り返ってみれば惨憺たるものだった。わたしより年長の団塊世代のなかには、この民主連合政府構想にすっかり熱中してしまい、お金どころか人生そのものを共産党に捧げつくしてしまったようなひとがいる。ある意味で詐欺にあったようなものである。
現実は民主連合政府が実現するどころか、結果として自民党政権の延命に手を貸してきたありさまである。しかるにその最高責任者の首にダレも鈴をつけられなかったわけだ。これだけ選挙で惨敗がつづけば、普通はトップが責任をとって辞めるのがジョーシキというものだが、「善戦健闘」なるわけワカメな選挙総括で居座ってきたわけである。
それどころか、「衆議院小選挙区選挙供託金支援基金」を満場一致で採択したという。とても信じられない(苦笑)。ほんとによくやるよというしかないが、はっきり云って人事の不透明性や多様な意見の封殺は、ただ今将軍様巡業中の某国労働党と大して変わらない。いくらいいことを唱えていても、これではダメなのである。

◆と書いてきたら、なんと常任幹部会員には残るらしい、アジャパー、故いかりや長介じゃないが、ダミだこりゃ。
[PR]

by chaotzu | 2006-01-14 23:11 | 時事
2006年 01月 05日

「心の問題」三態

b0036803_19582163.jpg◆「ココロの親分」というタヌキみたいなギャングのボス、かの赤塚不二夫が創造したキャラクターである。口癖は「○○のココロ」、だいたいセリフはこれで締める。さて、その親分がコイズミさんをみたらどんなことを云いだすだろうか。
“はぁ~、ポックンポックン、政治家が「心の問題」なんて乱発するなのココロ”
“く~だらない、く~だらない”
ニャロメも云うぞ “一国の総理たる者、個人の心象に矮小化するなニャロメ”

◆某セクハラ常習者の弁明
いやあ、彼女がいろいろ云ってるけどさあ、あれってボクのほうからすれば親愛の表現なんだよね。きれいな女だったら、そりゃ体全体で感銘をあらわしたくなるじゃない、ちょっとタッチするぐらいお宮さんにお参りするようなもんだ。それがけしからんなんてとても理解できませんね。逆に無視するほうがよほどセクハラなんじゃないの。だいいち、これはボクの精神の自由というか、心の問題でもあるんだよね。憲法にも保障されてるじゃないの。ダレにも立ち入ってほしくないね。断じてセクハラ問題に卑小すべからずだ。それに、いつでも話し合いに応じるといってるじゃないの。
えっ、相手のほうの心の問題はどうだって、そんなの分かるわけないじゃない。もしかしたらこれを出汁にして脅しにかかってるつもりかもね。そんなのカードになりっこないさ、いゃあ、とても理解できないね。
えっ、心の問題じゃないって、心の病だって、そうかなあ。

◆某痴漢常習者の独白
やっぱりさあ、電車んなかで可愛いねえちゃんみたら、ちょっと挨拶したくなるじゃない。何もしないほうが失礼じゃんか、だいいち、イヤなら専用車のほうに行けばいいんだよ。そうじゃないってことはさ、ほんとは触ってもらいたがってるんだよな。それにさあ、オレのポリシーでもあるんだよね。云ってみれば心の問題だなあ。自由な精神を解放してるってわけさ。それで二度と風俗には行かないという誓いもしてるんだよ。オレってえらいだろ。だから、それがけしからんって云われても理解できるわけないじゃん。
だいたいさあ、文句云ってるのは、とても触りたくないような女なんじゃないの、相手にしてほしくて騒いでんだよ。そんな、一つの問題ぐらいでガタガタ云うなっつーの。
なに、心の問題じゃない、犯罪だって。ほっといてくれや。
[PR]

by chaotzu | 2006-01-05 20:03 | 時事
2006年 01月 04日

就学援助著増の「怪」

◆小学生の頃、クラスのなかでひとりだけ給食費をもってこない子供がいた。その子供は教科書やノートなんかもみんなタダでもらっていた。子供というものは無邪気というか残酷なもんだから、教師に質問したりする。
“センセイ、○○くんはなんで給食費を払わなくていいんですか”
“ああ、○○くんはいいんだ”
今から振り返れば、生活保護等で就学援助を受けていた家庭の子供だったのだろう。それにしても無神経かつ酷い教師がいたもんだと思う、大勢の級友の前でさらし者である。もっと上手なやりようはなかったのか。その子供はすごく傷ついたことだろう。
世の中全体がまだ貧しかった時代である、貧乏な家庭はたくさんあった。それでも、就学援助は50人のクラスのなかで1人か2人ぐらいだったように記憶している。子供に傷をつけまいと学校代はなにがあってもきちんと納めなければいかん、そんな意識が大人にあったように思う。

◆そういったかつての記憶に照らせば、昨日(1/3)の朝日新聞朝刊のトップ記事、ちょっと驚いてしまう内容である。
「就学援助4年で4割増」「大阪・東京4人に1人」。リストラや給与水準の低下が進むなか、生活困窮世帯が増えつつあることを反映して、公立小・中学校における就学援助の受給者割合が急伸しているという。同記事によれば、最高は大阪府で27.9%、次いで東京都が24.8%、三番目が山口県で23.2%とある。これだけでもモノスゴイ高率であるが、市区町村別となると東京都足立区が42.5%、ちょっとにわかには信じ難い数字である。すると、足立区の小・中学校平均では、10人のうち4人までが就学援助の対象児童ということか? それは、ちょっと多すぎるんじゃなかろうか。ここまでくれば、もらえるものはもらっとかねば損という発想がありはしないのか。

◆景気がよくなった、株価が上がったといっても、それが一般庶民の暮らしぶりにはあまり反映されない。むしろ家計は縮小してるんじゃないかと思っている。これまでは消費者物価があまり上がらなかったので、目立たなかっただけじゃないか、そんな風に受け止めている。だから、就学援助対象児童等が増えることは分かる。それにしてもである。ちと地域的なバラつきがありすぎでないか。市町村によって甘い基準があるかもしれないが、一部に親のモラル・ハザードを疑ってしまうのだ。子供の学校代なんて、何があっても歯を食いしばってでも、優先的に確保するべき支出費目である。
親が学校代を払えない児童等が4人に1人あるいは5人に2人の割合までに増加している、だとしたら、援助の一部はパチンコ代に振り替わっているんじゃなかろうか、そんな心配すらあるが、そこまで云ったら云いすぎだろうか。もっとも、これも格差社会がもたらす歪みのひとつかもしれない。
[PR]

by chaotzu | 2006-01-04 23:09 | 時事
2005年 12月 31日

「情報」に踊って踊らされて年も暮れ…

◆年の瀬であるというのに、次々ときなくさいニュースが流れてくる。マスコミはただ中途半端な情報を垂れ流すだけであって、情報源をぼやかしたままであるが、国民に対する情報操作の片棒を担いでいるのだとしたら、恥ずかしいことである。それとも、同じア○なら踊らにゃ損損ってわけか。
中国上海の日本領事館職員の自殺事件、どうもよく分からない。いや、別に中国をかばい立てしようなんて気持ちは毛頭ない、女性の色気をつかった外交官の懐柔作戦は情報戦の古典的な手口であって、なかでも旧ソ連KGBの手口なんかは広く膾炙されており、もう秘密でもなんでもない。かつての共産国どうしの紐帯ゆえ、中国も旧ソ連を教師にしたのだろう。橋本“ポマード”首相の醜聞など、以前から中国の色気戦術は公然の秘密でなかったか。それが、今回にかぎって俄然騒ぎ出す、怪訝なことである。

◆なぜ今頃になってから、この事件を一部メディアにリークして騒ぎ立てるのか。あえて遺族の意思は捨象するとして、事件が起きたその時に、事実を公表して中国外交部に突きつけるというのならばまだ理解できる。しかし、1年何ヶ月もたってから、のこのこ抗議したって鼻であしらわれるのがオチである。
結局のところ、外交問題ではなくて内政問題、すなわちコイズミ政権の人気取りに利用しているとしかみえない。支持率が下がってきたら、いったん秘密裡にフタをした事実をリークして、ほらやっぱり中国って悪いことしてるだろう、こんな国に毅然と対処できるのはコイズミ自民党だけだよって云いたいってことか。それとも、他に目をそらせたいことがあるのか。だけど、毅然と対応するべきであったのは、当該事件が発生したそのときなのである。現状は、中途半端な情報小出しの悪い見本にしかみえない。

◆ことし4月にあった、中国各地での「愛国無罪」暴動についても、ワタシの知るかぎり、中国政府はきちんとした謝罪をしていない。ただ、領事館等の建物被害は原状回復するという、これも本来は公式の謝罪が先なのである。それがない以上、あえて建物の外装は現状の汚れたままで保存しておくべきだった。これは過去の歴史云々とも全く別次元のはなしである。領事館等の職員には申しわけないが、暴動の事実を語るモニュメントとして晒してもかまわんという覚悟で臨んでほしかった。要するに何もかも中途半端で腰が引けている。
裏側では、首脳会談等要人会見のお膳立て交渉で、中国外交部にかなりの気をつかっているのだろう。それでかえって足元をみられている。表向きは相手を刺激するような威勢のいいことばかり云って、裏では会見の段取りなんとかせいでは、そら舐められるというものだ。日本の首相がそこまでの発言をすれば、そらムリですと割り切ってしまえばよいのだが、外務省アジア太平洋州局にそんな腹の据わった役人はいない。案の定、そのへんのチグハグさを衝かれてしまう、結局、国民にとってなんの利益にもならない不毛な外交をやっている、そしてそれを糊塗するための情報操作を繰り返しているが、最後にそのつけを払わされるのは国民である。

◆もうひとつ、北朝鮮拉致問題で、シン・ガンスの実行犯証言が出た。これもなんで今頃になっての「新証言」なのかよく分からない。シン・ガンスが日本人拉致に関与していたことはこれまで何度も指摘されたことであって、格別目新しいことではない。
帰国した方に問い質すようで申しわけないが、これまで「知っていることは全て、日本政府に洗いざらいお伝えしております」ということであったと憶えている。それでも「新証言」が出てくるということは、忘れていた記憶が突然甦ったということなのか。これも背景がよく分からない。
[PR]

by chaotzu | 2005-12-31 23:54 | 時事
2005年 12月 27日

被害者を捜せ!

◆アメリカの女流ミステリ作家パット・マガーの処女作「被害者を捜せ!」、もうだいぶ昔の古い推理小説であるが、発想がなによりユニークだった。
第二次大戦末期、アリューシャン列島駐屯の海兵隊員が故郷からの慰問品を包んでいた地元紙をみると、以前に勤務していたなんとか協会の会長が殺人を自白している。被害者はどうも自分の知人らしいが、名前のところがちょうどちぎれている、ということで、暇にまかせてあれこれ推理していく。ふつうミステリといえば、犯人捜しであるが、逆に被害者のほうを捜すという、意表をついた設定である。
まあパズル趣向の小説だから許せるけど、現実にはちょっとありえないよなあというはなしである。ところが小説が書かれてから60年ほど経った後、それが現実になりかけている。

◆本日閣議決定された「犯罪被害者等基本計画」、マスコミによれば、事件や事故の被害者を実名・匿名のどちらで発表するか、その判断を警察に委ねるそうだ。
内閣府が公表した同計画をちょいとのぞいてみる。該当は以下のくだりらしい。
「警察による被害者の実名発表、匿名発表については、犯罪被害者等の匿名発表を望む意見と、マスコミによる報道の自由、国民の知る権利を理由とする実名発表に
対する要望を踏まえ、プライバシーの保護、発表することの公益性等の事情を総合的勘案しつつ、個別具体的な案件ごとに適切な発表内容となるよう配慮していく。【警察庁】」
なるほど、警察が「適切に配慮していく」ということか。この便利な役所用語をホンヤクすれば「警察の好きにさせてもらう」ということである。

◆ふつうの事件・事故ならば、それでいいんだろう。警察がインチキ発表をしても被害者側から異議申立てができる。だけど、ほんとに「被害者を捜せ」状態になったらどうなるか。もっとはっきり云うと、被害者が不在の事件すなわち警察のでっちあげである。そんなことありっこないよと思われる向きもあるかもしれないが、桶川ストーカー事件のように、警察が目茶苦茶なデタラメやった実例もあるし、最近の「プチ逮捕」の横行などみると、とうてい警察を100%信用することはできない。とくに公安がらみの事件ではなおさらである。匿名発表をたてにして「被害者」を隠しとおせば、事件なんかいくらでも「偽装」も出来る。そうなれば恣意的な拘留が好き放題に出来るわけで、それこそ昔の特高警察が復活したようなもんである。
もっとも、マスコミもさっぱり信用されていない、いまになって被害者本位を云い立てているが、これまでの報道スタンスがあまりに無責任すぎたのだ。
しかし、嘆いていても仕方ない、いよいよ自分の身は自分が守るしかない、そんな時代なんだとハラ括るしかないか。息苦しい社会がじわりじわり忍び寄ってくる。
[PR]

by chaotzu | 2005-12-27 23:10 | 時事
2005年 12月 23日

「巣鴨化」社会へGO!

◆ウチの近くに店員がおばあさんだけというお好み焼き屋があって、それがけっこう繁盛している。もう色気こそさっぱりないものの(笑)、客あしらいがいいのだろう。そして、みなさん、実にテキパキと働いていらっしゃるので、みていて気持ちがいい。求人年齢の上限というとふつう50代前半までが多いが、その逆張り発想ともいえる高齢者限定の求人が効果をあげているようだ。もっとも、当のおばあさん店員に訊けば「なにも好きで働いてへんで」と云われるかもしれない。
それでも、近い将来、このようなお年寄り従業員の店が増えるのではないか。いわば日本全国の「巣鴨化」である。そうでもしないと、高齢化&人口減少社会はしのげない。

◆いつかはやって来るだろうといわれていた人口減少社会、実はもうきていた。ただし、いまさら驚くようなはなしではない。少子化の次に人口減少となるのは当然のなりゆきである。日本を大国に思っていたいひとには不愉快なニュースかもしれないが、けっしてカネやタイコを打ち鳴らして騒ぐ必要まではない。ちょっと個性がある中どころの国でいいと思えばよいではないか。
先進国では、イギリスが5800万人(24万平方キロ)、フランスも5800万人(55万平方キロ)、ドイツが8200万人(35万平方キロ)の規模である。いっぽう日本は12600万人(37万平方キロ)、もともと過剰なのであって、前にも書いたが、そもそも食料自給率が5割を切っている国である。

◆人口減少の流れは、ある程度のところまでなかなか止まらないだろう。少子化対策と称して政府が予算をつけたとしても、簡単に歯止めがかかるようなものではない。公明党のおねだりで来年度から児童手当の支給範囲を拡充するという、同党(=創価学会)お得意のバラマキ作戦であるが、以前の商品券と同様、目ぼしい効果は期待できないだろう。少子化の背景にはいろんな要因がからみあっている。ただ、お金をばら撒いたからといって、直ちに生めよ増やせよになるわけではない。これからも、政治家や役人が「少子化対策」のお題目で、予算の分捕り作戦にかかってくるだろうが、眉につばつけておいたほうがいい。新たな「少子化利権」「少子化天下り」をつくるだけである。

◆問題はこれから約30~40年間、逆ピラミッドの人口構成時代をどうしのぐかである。そちらのほうがよほど切実だ。それを乗り切りさえすれば落ち着いてくる。はっきり云って、これまでの社会保障制度ではもうしのげない。それは目にみえている。政治家は明確にそのためのビジョンを提示すべきであるのにダレも云わない、自分の年金は口出しするのにである。
実もふたもない云いようになるが、よっぽどのお金持ちは別として、お年寄りには死ぬまで働いてもらわねばならないだろう。正確に云うと「体が動くかぎり」になるが、もう年金と貯蓄だけで老後の落ち着いた生活を望むのは無理というものである。そら殺生やといわれるかもしれない、たしかにそうだ、ずっと昔は55歳でリタイアできた。江戸時代の武士なんかは50歳前で隠居できた、それが「死ぬまで働け」なんて理不尽かもしれない。だから、フルタイムではないお年寄り相応の社会参加のあり方を発想しなければならない。社会全体で真剣にワーク・シェアリングに取り組んでいく必要がある。

◆手っ取り早いのは、定年の延長であるが、これが案外と難しい。これまでの部下や後輩の風下になるのはイヤだという心理が抵抗する。だから、逆に55歳定年制ぐらいにして、いっせいにリセットしてしまうほうがよいかもしれない。ものは考えようで人生は2回あったほうがいいではないか。その代わり、法律で高齢者の雇用を義務づけるのである。法人税の減免や補助金等で誘導してもよい。うまくいけば、公務員の天下り問題も解消できるだろう。
もうひとつ、自動販売機などもそんなに要らない。だいたいお酒やタバコの自販機が存在すること自体が異常なのである。だから自販機やATMにも税金をかけていく。人頭税ならぬロボット頭税である。あわせて有人窓口にできるものはどんどん戻していくのだ。
こういうことは、従来の固定観念がかえってジャマする場合もある。とくにサラリーマン社会のカミシモが解けないおじさんにはムズカシイかもしれない。その場合はオトコが家庭の主夫になって、元気な奥さんが代わりに社会参加する方法もある(笑)。ヤワラカ頭の発想で、衆智を結集していけば、高齢化&人口減少社会も、なあになんとかなるでしょう。いまや、60代のロック・ミュージシャンが不思議でもなんでもない時代なんだから。
[PR]

by chaotzu | 2005-12-23 23:31 | 時事
2005年 12月 22日

ニッポンをぶっ壊しました

◆昨日のエントリー「コストカット」のはなしをつづけたい。
いまの日本でいちばんありふれたコストカット手段は、社員を安月給で長時間働かせることによる人件費の切り下げである。最近は労働組合が形骸化しているから、三六協定それがどうしたてなもんである。また労働関係の規制緩和がそれに拍車をかけた。木村建設のシノヅカ氏ではないが、
“代わりはいくらでもいるんだ”
が大手をふってまかりとおっている。それで
“うちは少数精鋭主義でやってますから”
なんて、得意然とのたまう経営者がいたりする。そんな経営者にかぎって、明け方社員がトイレで倒れて亡くなっていようが、鬱病を発症する社員がいくらいようが平気である。病気で休職しようものなら直ちに解雇することもためらわない。だから、そういう企業の社員はみんな有給休暇を使わない、病気になったときに備えて貯めておくもんだと思っている。

◆最近問題になっている人殺し暖房機に発火洗濯機など「一流メーカー」による欠陥商品、これらに通底しているのは、目先の設計変更をやたら繰り返すいっぽうで、必要な人件費コストをけちって、モノづくりにかけるプライドを薄れさせてしまったことにあるんじゃなかろうか。航空機の整備不良問題についても、同類項の発想がきっとあるのだろう。コストカット(表向きは経済効率という)がなにより全てに~人命よりも健康よりも優先する社会にしてしまった。そのいきつく先が、ソーケンなりオジャマモンの姿である。そして、これらの風潮は、コイズミさんが首相になり「改革」をやたら連呼するようになってから、加速しだしたと思うのである。
嘘吐きウチカワさんや開き直りオジャマモンの一派は「経済設計」と称してバッタモンの脆弱なビジネスホテルやマンションをたくさんおっ建てたが、コイズミさんは「構造改革」と称して、この国全体の基礎構造を弱くしているのじゃないか。詭弁にすり替え、開き直り……モノの言い方も、「偽装一派」と実によく似ている。

◆4年前の自民党総裁選に立候補したコイズミさん、「自民党をぶっ壊します」と絶叫して世間の快哉を浴び、とうとう総理の座を射止めた。ところで自民党はぶっ壊れたのだろうか。とんでもない、総選挙で圧勝したいま、やりたい放題になっている。アホな党首を抱えた野党は凋落し、検察・警察も手なづけて前より強大になっているぐらいだ。あるいは旧い体質の自民党をぶっ壊したのだという見方もあるが、ワタシはそうは思わない。たしかにかつての田中派の流れを継ぐ旧橋本派はぶっ壊したかもしれない。なにしろコイズミさんが政界入り当時師事した福田派以来の怨念の敵である。その仕返しを果たしたことはたしかだろう(それも角栄の実娘のアシストによってである。政治の世界というのはまことに面妖なものだ)。それで、旧橋本派=現津島派はみるかげもなくなった。だけど自民党のDNAたる利権体質は未だ温存されており、旧橋本派がもっていた土木建設利権を森派が侵食していっただけではないのか。いまや大問題になった建築物の強度偽装事件、建設利権の受け皿が森派に移行していくさなかで起きた、だからこそ証人喚問をいったん拒否するなど事態の拡散防止に懸命なんだろう。

◆だいたい、なんにでもひと言あるコイズミさんが、この件ではほとんど口を閉ざしている。唯一、ニュースで目にしたのが
“(建築基準法の罰則について)全体に軽すぎるんじゃないかという気持ちを持っている”
という中学生なみの発言、これだけ(苦笑)、政治家としてなんの識見哲学も感じられない。あるいは、まだ振り付けが出来ていないので、めったなことは云えないと用心しているのかもしれない。もしかして、浅田真央ちゃんのオリンピック出場問題とか朝青龍の優勝と同じような意識~なんでもテレビ向けパフォーマンスになるかどうかで判断しているのかもしれない、いや、まさかそこまではないだろうと思いたいが。
それで相変わらず「改革なくして成長なし」のワンフレーズ連呼である。いま現在多くの国民が抱えている不安心理にはなんのコメントもなく知らぬ顔をしている。
自民党をぶっ壊しますと云いつつ、ニッポンを根こそぎ壊している。稀代のポピュリストに郵政民営化だけで白紙委任してしまったそのつけをこれから払わされる。
[PR]

by chaotzu | 2005-12-22 22:02 | 時事
2005年 12月 20日

強制捜査ショー

◆“指示じゃなくて提案なんです”  “数字はワタシの勘によるものです”
 “そういったかもしれませんが、あくまで法令の範囲内のつもりでした”
真に不謹慎ながら、「醜い言い逃れコンテスト」の様相を呈してきた偽装建物問題、やっと関係先の強制捜索に入った。110箇所以上、500人動員の「史上最大級」の一斉捜索だそうだ。とくに総研本社(グループ)には100人以上の捜査員が入ったらしい。

b0036803_22513374.jpg◆しかし、着手する前からマスコミにリークしまくりで、はっきり申しあげて、ケーサツお得意の「ショー・タイム」やりよったなという感想もある。こういうテレビ向けの演出はホントに得意である。なんせ、テレビカメラがスタンバイするのを待って、調査に着手するのである(爆)。
つい中島みゆきの唄を想い出してしまうほどだ。
♪いまやニュースはショウ・タイム
いまや総理はスーパースター
カメラ回ればショウ・タイム
それにしても、おそるべき予言ソングである。

◆それでも、ここまでやるからには、泰山鳴動ネズミ一匹というわけにはいかないだろう。建築基準法違反で50万円の罰金、はいオシマイなんてことになったら、そりゃ怒るよ。泰山鳴動イタチ五匹ぐらいにはなるかもしれない、いやそれもまた虚しいか。
それにしても、内河のじいさん、どこまでやってくれるものか。昼のテレビで平成設計からのキックバック先を現地取材していたが、福岡市内のなんとか企画というところ、経営コンサルタントというもののただの民家、要するにペーパー・カンパニーである。そこには60歳ぐらいの女性が住んでいて月に数回内河所長が訪れているという近所の人のはなしも伝える。なんだ「愛人」じゃないのか。妾?の手当てまで送金させていたとはなんちゅう人間かと呆れかえったりする。それでいて
“ワタシはコンサルタント料以外ピタ一文受け取っておりません”
なんてことを喋っているのである。もちろん、このペーパー会社の役員も12月8日付で退任済みだそうな。どこまでも往生際の悪い人だ、そうみえてならない。

◆国会では与党が証人喚問の追加を嫌がっているらしい。確かに司直の手が入った以上、立法府として取調べの真似事はしづらいだろう。しかし、建築確認制度の欠陥が明らかになった以上、建築基準法の改正時(1998年)に関係した政治家や建設省(当時)の役人、そして特定行政庁の担当者、関係業界の役員等を参考人招致して、法制度の奈辺に問題があったのか議論するのも立法府の役割ではないか。なにも国会が罪人捜しすることはないにしても、これだけ社会問題、それも相当額の国費を投入する事態になったのだから、国民のまえで堂々と法律制度の議論をするべきと思うが、自民党はそれをもイヤだというのだろうか。

追記(12/21)
ウチカワさんが「愛人」?のためにつくった福岡のペーパー会社は「栄光企画」である。それにしてもなんというイヤミきわまりない商号だろうか。
そして、証人喚問は与党の反対でやらないことになった。しかし、ヒューザーの小嶋社長は「証人喚問によんでほしい」と開き直っている。しかも「国土交通省の方が立場を失うことになるでしょう」と恫喝込みである。ここまで国会をこけにされていいものだろうか。
[PR]

by chaotzu | 2005-12-20 22:57 | 時事
2005年 12月 18日

けっしてミラクルじゃない

◆この三日間、フィギュア・スケート浅田真央選手の活躍にすっかりなごんでしまった。まだ15歳である、顔つきはあどけないし、体もまだ小さい。それが氷上で堂々とのびやかに舞う、ときに笑顔もみせる。なにより姿勢がいいから気品がある。
b0036803_23285699.jpg
真に世のおじさん連中を勇気づけてくれる。久方ぶりに心洗われるものをみせたもらったような気分になる。本日のエキシビジョンではアンコールで転んでしまったが、なにご愛嬌というもの。
それにしても、新人の台頭が著しい世界だ。この間まで安藤美姫選手が若手の代表格だったのに、あっという間に押しやられてしまったような感がある。だけど、二人とも羨ましいぐらい若いし、先はまだまだ長い。浅田真央選手もこれから体の成長とのバランスで悩む時期がくるだろう。

◆それにしても、テレビ朝日の煩すぎというか仰々しい放送にはうんざりしてしまう。日本人選手にニックネームまでつけているが、みているこちらが恥ずかしくなるような(苦笑)。
・イケメン魔術師(高橋大輔選手)
・17代目の天下統一(織田信成選手)
・シンデレラガール(中野友加里選手)
なんちゅ~センス(呆)。

そして、真央選手には「ミラクルマオ」ときた。とんでもない、けっしてミラクルなんかじゃないって、練習に相当打ち込んだ賜物だろう。ほんとに無神経だなあ。
ただのミラクルでは、本番でとうてい実力発揮できないし、あそこまで心うつプレーは出来ない。心底そう思うぞ。
[PR]

by chaotzu | 2005-12-18 23:38 | 時事