マイ・ラスト・ソング

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2004年 11月 30日

ブロックに脱帽

◆病院に行く日、きょうから新しい飲み薬タイプの抗がん剤を処方してもらう。一種の毒みたいなもんだから副作用はある。下痢等の消化器障害と骨髄抑制だ。しかも自分のガンに適応するかどうかも分からない。それでも副作用覚悟でチャレンジするしかない。それより薬局での自己負担は5万円近くなったことのほうがよほどこたえた(苦笑)。
◆【読書】「慈悲深い死」 ローレンス・ブロック著 田口俊樹訳 二見文庫
 マシュウ・スカダーもの第7作、スカダーは酒断ちしており、朋友ミック・バルーとの出会いなどシリーズのターニング・ポイントとなった作品。ミステリとしても一級品である。以下ネタバレ注

 「自殺」した禁酒仲間を悼んで刑事に訊ねるスカダー「彼の人生は負け犬の人生だった。しかし、それでも素面でいることだけは最後までやり遂げられたのかどうか、私はそれが知りたいんだよ。」ここ、泣かせます。しかし、これが物語の伏線になってくるとは、二重にやられました。b0036803_20294082.jpg
◆【ビデオ】「さよなら子供たち」1987年フランス映画
 ルイ・マル監督の静かなる反戦映画。劇中のチャップリン映画、タイトルはなんだろう。しかし、ナチスってのはユダヤ人摘発で寄宿学校まで捜索するからえげつない。そのユダヤ人がいまパレスチナでナチスと同じことをしているし、アメリカをけしかけてイラクで無理無体をやらせている。
◆おまけ:清原巨人残留ニュース、アンチ巨人の方には朗報だろう。堀内監督も気骨がないというか情けないの一語。もうどうでもいっか。
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by chaotzu | 2004-11-30 20:47 | 身辺雑記
2004年 11月 29日

藍ちゃん、愛ちゃん、亜衣ちゃん

◆ゴルフの宮里選手、きのうは惜しかった。高校出てすぐ賞金王争いなんて、これまでの女子プロゴルファーの層の薄さを露呈したってことかもしれないけど、彼女の出現で男子プロの人気をも凌駕してしまったというんだからたいしたもんだ。横峯選手とかもうひとり同姓の宮里選手などもおり、これから世界レベル選手の輩出が期待できそう。それと卓球の福原選手、水泳の柴田選手も記憶に残る。ことしは3人の「アイちゃん」の年だったかもしれない。
◆いっぽう、ヨン様離日とかで成田や韓国仁川空港に押し寄せた日本のオバさま方も元気なものだ。ちとはしゃぎすぎかと一瞬冷眼視するも、79歳のおばあちゃんがヨン様で元気になったと宣うさまをみて、まぁいっかと気を取り直す。その元気をすこしだけでも分けてほしい。
 定率減税の廃止で景気に冷水を心配するという識者意見もあるが、所得税の増税は大丈夫でしょう。仁川空港のありさまをみると金持ちがのさばりすぎてるように思う(苦笑)。大衆課税になる消費税の増税はやばいかもしれんけど。
b0036803_11542132.jpg◆【ビデオ】 ラウンド・ミッドナイト 1986年 フランスーアメリカ
 日本にもジャズ好きな人はいるが、フランス人も同じことが分かる。いや、それ以上かもしれない。この映画の眼目は本物のジャズ・プレイヤーが演じていることだ。本職は淡々とそっけなくみえるぐらい演奏する、役者がやるとかえってくさくなるかもしれない。なんといっても架空のサックス奏者ディル・ターナー(モデルはピアニストのバド・パウエルらしい)を演じたデクスター・ゴードンが抜群、しわがれ声が見事にはまっている。ジャズ好きには堪らない映画だろう。
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by chaotzu | 2004-11-29 11:59 | 時事
2004年 11月 28日

あえて言います、引きこもりはぜいたく病

◆茨城で連続発生したひきこもりによる両親殺害事件、社会背景がどうたらとかの意見が毎度出ているが、いかに理屈をこねようと殺人という行為を擁護することはできない。反省して立ち直ってほしいなんて寝呆け言はもういい加減にせえよといいたい。はっきりいって社会に戻ってなんかほしくないよ。
 テレビのニュースでみると、どちらも大きな家だ。土浦の28歳は600万円の車を買いあたえてもらっていたそうだ、子供のころから物質的な不自由はなく育ったのだろう。両親が教員のほうは、教職免許さえとっておけば採用試験はオッケーだろう。小生からみればなんの悩みがあろうかってところである(泣)。こちらは狭い家でおまけに兄弟が多くて自分の部屋なんぞなく、早く家を出たいといつも念じていた。そのため、いつも金を稼ぐことだけ考えていた。みじめな思いもしたが、早く経済的に自立したかった。
 反発覚悟で敢えて乱暴に云うが、引きこもりってぜいたく病じゃないのか。親は「可愛い子には旅をさせよ」を実行すべきである。最近は引きこもりも含む無職青少年を「ニート」とか言うようだが、言葉の置き換えですませようとしているみたいでそれじゃ問題解決にならんよ。b0036803_19311022.jpg
◆【ビデオ】オレゴン魂 1975年アメリカ映画
 70歳前のジョン・ウェインとキャサリン・ヘプバーンの初共演。じいさんばあさん二人のかけあいが面白い。ま、気楽に楽しめる映画です。若い頃はジョン・ウェインの映画はなぜか敬遠していたけど、娯楽作品としては安心してみられる。こういう映画もいいもんだ。なお、ジョン・ウェインとキャサリン・ヘプバーンがどちらも1907年5月生まれだとは、今回調べてはじめて分かったんだけど、ちょっとびっくりした。
それと字幕のほう「先住民」という表現がいまだになじめない。インディアンってはっきり発音しているのにね。
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by chaotzu | 2004-11-28 19:44 | 時事
2004年 11月 27日

映画 ハウルの動く城

◆宮崎アニメを映画館で観るのは「紅の豚」以来。朝いちばんに行く、運よく前のほうの席が空いている。映像はすばらしい。動く城が生き物のように躍動する、アニメ表現もここまできたかと思う。
 ただ、ストーリーはちょっと難解。乱暴に云えば「ラピュタ」+「デビルマン」か。とくに終盤の展開は詰め込みすぎて何がなんだか分からずじまいで、疑問があちこち残った。主人公ソフィーの顔が、少女に戻ったり老婆になったりするのも、ややこしい、狙いは分かるけど、子供には理解が難しいかもしれない。子供には火の悪魔カルシファーが一番人気だろうな。b0036803_18225870.jpg
 しかし、そんなことより雰囲気を楽しむ映画なんだろう。なにより倍賞千恵子がこういう形で復活してくれたことがうれしい。少女から90歳の老婆までの声を演じているが、不自然でもいいじゃないの(笑)。それとハウルの声を演ったキムタクの起用は賛否両論だろうが、そんなに悪くなかったんじゃないかな。
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by chaotzu | 2004-11-27 23:21 | 日本映画
2004年 11月 26日

個人情報は洩れるもの

◆昨夜のNHKクローズアップ現代は「監視される社員たち~進む情報流出対策~」
 そもそも企業自らが招いたことだし、この「情報漏えい」といい「内部告発」も自作自演みたいなものだ。これまでの労務管理のほうが安くついたかもしれない(笑)。残念ながら個人情報の流出事故はこれからもなくならないだろう。組織への帰属意識というか忠誠心は格段に低下しているし、一方で持ち帰り残業は増加している。いっそ、個人情報が少々洩れようが、それが悪用されない仕組みを構築しておくほうが現実的な対処かもしれない。たとえば、住所情報、市役所の窓口では簡単になりすましができる。三文判があればOKだ。NTTもナンバー・ディスプレイを通常のサービスにするべきだ。加入権をちゃらにするのなら、それぐらいしなくてはならない。それと個人的にも自己防衛しておくことか、安易にアンケートにのらないとかね。とくにネット関係で本名を送信するのは絶対にまずいと思います(笑)。
b0036803_23485099.jpg◆【ビデオ】「汚れた血」 監督:レオス・カラックス 1986年フランス
 なんかすじがよく分からない。色使いは斬新ですが。若きジュリエット・ビノシュを拝む映画でした。
◆【読書】「薔薇窓」 帚木蓮生 新潮文庫
 上下本だがすんなり読了。パリの地図を参照しながら読めばもっと面白いだろう。この人の小説はどれも面白いが、不思議とミステリ・ファンの認知度が低い気がする。作家のサービス精神なのだろうが、いっそのこと中途半端なミステリ趣向はないほうがいいかもしれない。
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by chaotzu | 2004-11-26 23:59 | 時事
2004年 11月 25日

紅白着服合戦ってどうだ

◆NHKが紅白歌合戦の出場者を発表したが、まるで盛りあがらんというか、初出場は知らんひとばかり(苦笑)。ドラえもんの声優交代ニュースのほうがはるかにパンチがあった。ジャイアンが70才、スネオが69才、しずかちゃんが66才って、薄々感づいてはいたものの、ジイさんバアさんが演ってるってこうも白日の下にさらされてしまうのもなんだかね(苦笑)。
 話戻って、紅白はとっくに役割を終えているのではないか。かつては家族が年末に打ちそろって見る番組としての価値はあった。共通の話題のマクラになった。映画「駅STATION」だったか、八代亜紀の紅白「舟唄」のシーンなんかぐっとくるものがあった。その1年間のいろんな思いが紅白のシーンに代替されていたことはたしか。それがいまはみるかげもない。子供の関心は美川憲一と小林幸子の衣装合戦だけという悲惨な状態。NHKもいろいろてこ入れしてきたが、もはや時代のふんいきを映すものになっていない。それは番組制作者がいちばんよくわかっているのではないのか。b0036803_21154061.jpg
◆だいたい、紅白対抗っていまどきなんかの意味があるのか、赤が勝とうが白が勝とうがそりゃどうしたってこと。NHKも視聴率を意識しすぎである。チャンネルの多様化でもう40%や50%の視聴率なんて無理なのにまだこだわっている。韓国のヨンさまを招待して断られたりと恥までかいているし。だいたいおおぜいのタレントを年末それも大晦日に拘束するっていうのが時代錯誤ではないか。
◆個人的希望としては、いく年くる年の拡大版のようなものがみたい、日本のあの街この村、市民や子供の大晦日の表情を静かに報じてほしい。そして合間に一年のヒット曲を流してもらえればよい。ビデオ出演でOKである。
 そりゃそうとドラえもんの声はだれが演るんでしょうか。
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by chaotzu | 2004-11-25 21:22 | 時事
2004年 11月 24日

マット・スカダーの酔いどれ時代

◆【読書】「一ドル銀貨の遺言」「聖なる酒場の挽歌」ローレンス・ブロック 二見文庫
 入院中に読了した本。二見文庫唯一の目玉「マットです、きょうはパスしておきます」のマット・スカダー・シリーズ、三作目と六作目、このときはまだお酒をだいぶ呑んでいたアル中探偵の時代。
 五作目「八百万の死にざま」のアル中ぶりがあまりに凄まじかったもんだから、長い間その前後がこわくて読めなかった。酒呑みの自分を投影するようなこわさがあったのかもしれない。たしかに15、6年前はよく酔い潰れていた。AAの会みたいなものが身近にあったら行っていたかもしれない。「きょうは聞くだけにしておきます」なんてね(笑)。
 本のほうだが読みはじめるとあっという間に2冊読了。とくに「聖なる…」は秀逸。
b0036803_217183.jpgブロックの語り口はほんとにうまい、唸らされる。田口俊樹氏の翻訳もおおいに寄与している。出てくる飲み屋の多いこと、アームストロングの店、ミス・キティの店、モリシー兄弟の店……、9.11前のニューヨーク気分を味わうにはもってこいだ。謎解き興味もそんなに要らない、雰囲気だけで十分堪能できる。飲み仲間の物語という点では映画の「スモーク」も似た感じであるが、結末は小説のほうがはるかに重い。
 シリーズものとしては、ロバート・B・パーカーのスペンサー・シリーズよりはるかに上だと思うが、早川書房はなぜ見切ったんだろう。大チョンボだよな。
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by chaotzu | 2004-11-24 21:08 | 読書
2004年 11月 21日

極私的映画ベスト10

◆眠れない夜、ひらき直って「これまでみた映画のベストテン」とか「あっと驚いたミステリベスト10」など、頭のなかでイメージする。いわば自分の過去をふり返る作業だ。就眠儀式とは逆のことになるが、とりかかると結構愉しい。なかみはその時の気分次第で固定しないが、やはり若い時分のものが多い。旧いほうがすぐれた作品とはかぎらないが、年代進行による観賞経験等の蓄積で少々のことでは感動しなくなる。逆に若い時代はなんでもすべてが新鮮である。以下に直近の映画ベストテン。ただし順不同、製作年次のみ後で調べたもの。
冒険者たち(1967、フランス)
 ~「南太平洋」のおまけでみたが、こちらのほうがよかった。男二人と女一人(レティシア)の宝探し冒険譚。いま風の視点でみれば変則ホモ映画かもしれん(笑)。レティシアを海中に弔うシーンが秀逸。へたな口笛でテーマをなぞったものだ。その後、ジョアンナ・シムカスがシドニー・ポワチェと結婚したときはがっくり。
b0036803_15275811.jpgいちご白書(1970、アメリカ)
 ~当時の気分を反映した映画。ユーミンもこれで歌をつくっている。C.S.N&Yの「アワ・ハウス」が流れるシーンはサイコー。自分的にはひたすらキム・ダービーちゃんが可愛かった。その後離婚経験者と知って大ショック。
サムライ(1967、フランス)
~小鳥と暮らす殺し屋アラン・ドロンの孤独さがひたすら胸をうつ。
七人の侍(1954、日本)
~ビデオでみた作品。三船の菊千代もよいが、なんといっても久蔵役の宮口精二。寡黙でストイックな剣士に憧れた。我はいまだその半分の域すらも達せず。
素晴らしき哉、人生(1946、アメリカ)
~これもビデオ、キャプラ作品はどれもよい。すべてお奨めだ。
電撃フリントGOGO作戦(1966、アメリカ)
~007のパロディだが、あまりのひとを食った面白さに悶絶。ジェームズ・コバーンがかっこよかったよ。
男はつらいよ(1969、日本)
~寅さんシリーズの第一作、ビデオ。倍賞千恵子、もうばあさんになってしまったが、当時の可愛いこと。ラスト、ひろしとの結婚式シーンは感涙ものだった。
日の名残り(1993、アメリカ)
~アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソンの好演、最後、バス停での別れのシーンのホプキンスの表情演技に涙々。レクター博士は1回でよかった。
カビリアの夜(1957、イタリア)
~ビデオ。これもラスト・シーンのジュリエッタ・マシーナの表情、とても表現できません。
1900年(1976、イタリアーフランス)
~5時間超の映画があっという間、とにかくドミニク・サンダにうっとり。
 こうみると、女優さんがらみが多い(苦笑)。やっぱし映画鑑賞の王道だ。
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by chaotzu | 2004-11-21 15:34 | 映画周辺
2004年 11月 20日

目からうろこの寺島ジャズ論

◆読書【辛口JAZZノート】 寺島靖国著  講談社α文庫
 これまで音楽活動といえばハタ迷惑なカラオケ程度でそれも過去のことと、まことに貧相であったし聴くほうも節操なしである。演歌にフォーク、ロックに唱歌etc。ところが、ジャズだけどうしても苦手であった。ひと言で云うとよく分からないのだ。難解なのである。読書のBGMには歌詞にとらわれないインスト曲のほうがよいのだが、どうしても馴染めないという思いがこれまであった。ま、BGM扱いが間違い、きちんと対峙しないからだと云われれば、そりゃそうかも(苦笑)。
◆寺島靖国氏のジャズ本をはじめて読んだとき、蒙をひらいたというか、まさに目からうろこだった。同氏は説く。
・なんといっても、メロディーがよくないとダメ。
・まずは現代のジャズから聴きはじめてほしい。
・いわゆる「名盤」を信用するべからず。
そうか、最初の入り口でとちったのかとひざを打った。たいていのジャズ本は、スイングだやれビバップだのモード、フリーとかジャズの歴史書みたい、入門書じゃなく教科書だったんだ。いわゆる「歴史的名作」に沿って聴き始めたのがつまづきのもとかと納得。もっと気楽にメロデイがくっきり分かるものから入っていくべきだったと、これでいっぺんに寺島教に宗旨替えした次第。で、それからちびちびとお気楽モードでジャズを聴きはじめている。
b0036803_17414067.jpg◆本書は寺島先生の処女作で初版は1987年、読むのが後回しになっていたもの。内容は既存のジャズ評論諸氏に挑戦というかもう喧嘩を売っているようなもんだから、当時はさぞや喧々ごうごうであったろう。なかでも黒人女性歌手はもうボロクソである。。
・ビリー・ホリデイ、度しがたく暗い、いくら努力しても好きになれない。
・エラ、アニタ、ベティ・カーターという、わるいが化物(偏見です)としかいいようのない黒人女性ばかりで“いい女”はまず登場しない。
まあ、ここまで本音を語れるというのも凄いというか。いや、人種差別ということじゃないですよ。私も正直云って、巨体の女性は苦手で、あたりまえだが“いい女”が好きなことは同じだ(笑)。
それでも、版を重ねて文庫に入り、著者は今でも健筆をふるっているのだから、氏の評論姿勢が支持されたってことでしょう。
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by chaotzu | 2004-11-20 18:02 | 読書
2004年 11月 19日

ニルソン「ミスター・ボージャングル」

◆他人に訊かれて病気の状況を話すことがあるが、なかなか会話がかみあわずもどかしく思うことがある。「気持ちの持ちようだ」とか云われても、病人にはいったん覚悟をきめたうえでの気の持ちようというか、心の落ち着け方がある。それは会話相手の想定とは違ってくるわけだが、まあしかたのないことかもしれない。「おかげで最近は元気にやってます」とか、相手が期待するような無難な返事を用意しておくという対応もある。そのほうが余分な体力を使わなくて済むことは間違いない。
◆映画「真夜中のカウボーイ」、もう30年以上昔の映画なんだけどはじめてみたときはショックだった。およそ格好わるいことこのうえなしの主人公2人組、大都会ニューヨークではゴミみたいな存在だった。それが念願のフロリダにたどり着いたとたんにひとり(ダスティン・ホフマン)が亡くなってジ・エンド、こんな映画ありーってか。アメリカン・ニューシネマといわれた映画はみんなこんな感じ(苦笑)。もともと「卒業」のダスティン・ホフマン主演に魅かれてみたんだが、見終わって打ちのめされた思いが残った。今見れば、単なるホモ映画で済ませていたかもしれない(苦笑)。「卒業」なんてのもアンモラルなテーマだしね。まあ当時は若かったし、ベトナム戦争とか全共闘運動とかで閉塞感漂う世の中のムードにマッチしたということかもしれない。
◆前置きがだいぶ長くなったが、この映画の主題歌「うわさの男」を唄ったのがニルソン、これで興味をもってレコードを買い求めた。「空中バレー」「ハリー」「オブリオの不思議な旅」など。どれも気にいってよく聴いた。このニルソン、シンガー・ソング・ライターであるが、ヒットしたのは他人のカバー曲というのも面白い。先の「うわさの男」、それに大ヒットした「ウィズアウト・ユー」なんか、いや本人作もいい歌はあるが、歌手のほうがより素晴らしかったということだろうか。その後も「シュミルソン」「夜のシュミルソン」「モア・シュミルソン」など出したけど、だんだん麻薬と酒に溺れるようになって、とくに仲の良かったジョン・レノンとの「ご乱行」は有名だった。1980年にそのジョン・レノンが死んでからは、あまり音楽シーンに出なくなった、事件がこたえたのかもしれない。その後、なかば忘れ去られた存在のまま、1994年に50ちょっとで亡くなってしまった。今でもときどき聴くが、スタンダードなんかほんとにいい。もっと回顧されてもよい歌手だと思う。
b0036803_18481193.jpg◆さて、マイ・ラスト・ソングは、ニルソンが唄う「ミスター・ボージャングル」。アルバム「ハリー」におさめられている。カントリーの秀作だ。近年、別のシンガー版がCMで流れたから、歌自体は知っている人は多いだろう。CM商品である車のイメージとは全然あわなかったが、製作者の趣味なんだろうな(笑)この歌はニーナ・シモンとかいろんな歌手が唄っている。綾戸のオバサンも唄っている。やはり、はじめて聞いたニルソン版を採りあげたい。
 ♪飼ってた犬との15年間のことを涙ながらにはなしてくれたもんだ。いつも一緒に旅したって。
  でも犬は死んでしまって、それから20年も経っているのに、まだそのことを嘆いていたよ。
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by chaotzu | 2004-11-19 18:50 | 音楽