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2005年 09月 22日

トラックバック雑感

◆1年近くブログを続けているが、映画の記事が多いので、ときに映画の感想などでトラックバックをちょうだいすることがある。それはまあ有難いことなんであるが、内容がワタシ自身のエントリーの趣旨とかみあっていないこともあって、さて答礼をどうしたものかとまどうことがある。
たとえば、ワタシはボロクソにけなしているのに、べたホメされているとかである。
いやそんなこと、もともと気にする必要なんかないかもしれない。そもそも意見や感想のちがいなどあって当然であるし、もとより感想に優劣なんぞあるわけない。だいたいワタシ自身がかなりいい加減なことを書きなぐっている。

◆だけど、躊躇するときがある、「貴方はかくかくしかじかのことを仰ってるが、ワタクシめの感想は全くそうではおりませんよ」みたいな、受け手の意識次第ではアッカンベー懸念があるトラックバックをお返しすれば、それこそケンカ売ってるんかいととられるかもしれない。まあいろいろ考えると疲れてしまうのだ(苦笑)。
アラシは論外であるが、本来なれば多士済々のいろんな感想意見が集約されてこそ、ブログの本領発揮だと思う、だけど現実は似通った傾向の感想が集まる仲良しブログが多いようだ。それも悪くいえば翼賛プログになりかねない。
そんなことをつらつら考えるが、ちょっと考えすぎかもしれません。
あ~、意見がちがうトラックバックやコメントは排除するという趣旨ではありません。
そこは誤解なきよう。
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by chaotzu | 2005-09-22 22:50 | 身辺雑記
2005年 09月 21日

日本人の席取り

◆駅なんかのカフェでひと休みしようとする、コーヒーを受け取り、さてどこに座ろうかと思いきや、席がなくて困るときがある。いや空き席はあるのだが、バッグとか荷物が先に占有しているのである。日本人はなんて席取りが好きな人種なんだろうと思ってしまうが、正直行ってあまりいい気持ちはしない。はじめから座る場所をキープしておくことで安心したいのだろうが、どうみても品がいいとは思えない。おまけにブランドもののバッグなど大事な私物を置き引きされるリスクにさらしており、その無用心さも気になってしまう。いや大きなお世話というものか。
同じような光景は観光地のホテルの夕食時でもよくみる。ウェイターがテーブルまで案内するような手間のかかることはどこもしなくなったので、もう席取り合戦である。そして大事な荷物をほりだしてビュッフェ料理の物色に夢中になっている。せっかくの旅先、食事ぐらいゆっくり摂らせてくれよと思っても、その前段階でもうぐったりしてしまうのだ。

◆あわてず急がずノンビリ行こうよと云いたいところだが、近頃はなんだかどこもかもギスギスすることが多くなったように思うが気のせいだろうか。
ひと言でいうと、周りの目に頓着しない行動が増えすぎたように思う。
おっとこれ以上書きつづけると、それこそすね者おじさんのやっかみ、ぼやきになりかねない。もうなっているか。ここらでやめときましょう。
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by chaotzu | 2005-09-21 22:11 | 身辺雑記
2005年 09月 21日

【DVD】「県警対組織暴力」ピストル持ちたかったからサツになったんや

b0036803_215754100.jpg◆1975年東映映画、深作欣ニ監督の実録やくざ路線もここまでくると、壮大なコメディとしかみえない。いやそうでも思わないと腹がたつだけである。ケーサツによる暴力団取締りの実態であるが、実際はどちらも暴力装置にしかみえない。モデルにされた広島県警はカンカンだろうが、この映画に近いはなしはいくらでもあったのではないか。暴力団上がりの地方議員が行政を牛耳るはなしは、なにも「倉島市」に限ったことではない。なんせやくざ上がりの国会議員もいたぐらいである。しかし、日本人の民度なんてこの程度であって、いまもたいして変わっていないような気もする。

◆冒頭から、菅原文太のマル暴刑事がハチャメチャぶり発揮である。チンピラをつかまえて
“おまえら、ひっくくってブタ箱ほりこんでも税金のムダ遣いじゃ”
“やるだけやって死んでこい、そのほうがソージが早いわい。はようカチコミに行かんかい”
おまけに自分の飲食代まで巻き上げているから、もう大笑いである。
川谷拓三のチンピラを取調室でハダカにひんむいて殴るけるの「取調べ」、はじめ突っ張っていた拓ボンもしまいに「おおきにおおきにありがとさん」とペコペコしている。もうどっちがやくざか分からん(笑)。

◆文太刑事と対立するのは県警の準キャリア?らしい梅宮辰夫、大卒31歳で警部補だから相当に早い出世である。「キミ」「ボク」とか大真面目に芝居する、申し訳ないがみているほうは吹きだしそうになる。この梅宮エリートに刑事部屋の下積みデカはみんな反発する。試験成績だけで子供みたいな若い奴が上司になる。マル暴の仕事は暴力団に近づかないと出来るもんか、きれいごとじゃないんだ。
公務員の世界では、警察官がいちばん内部告発が多いという、やはり内部統制上の問題というか欠陥があるのだろう。それはいまでもたいして変わっていない。現場をろくに知りもしない30代前半のキャリアが刑事部長で着任するような県警本部もある。若殿さまである。そりゃ下の者はアホらしくてやってられないだろう。官僚機構の大きな欠陥は入り口のペーパーテストだけで職業人としての将来をかなりの部分固めてしまうことであるが、ケーサツがいちばん極端ではないか。

◆だれひとりとして善人がでてこない物語。ケーサツも暴力団もワルばっかり。文太刑事と松方弘樹のヤクザがまあ純情なくちかもしれないが、それでもベタベタに癒着しているのはさすがにまずすぎる。さらに梅宮エリートとなるともっと上のワルとつるんでいる。
組員の室田日出男が中学同級生の山城新伍とバッタリ邂逅する。
“おお懐かしいのう、いまなにしとるんじゃ”
“ケーサツやがな”
“オマエがケーサツかいな、もう世の中狂っとるのう”
よく云うよ、ホンマ(爆笑)

◆さえないマル暴デカの汐路章、口をひらけば、
“暴力団よりアカの連中のほうがタチが悪い”
“アカの連中はひっくくって死刑にせなアカン”
ばっかり云っている。思想刑事の残党もすっかりもてあまし者である。
田中邦衛がオカマやくざで登場、組長のムショ時代の「愛人」だったらしい。軟体生物みたいなけったいな芝居をみせる。「北の国から」以前の不遇時代、いろいろなんでも演じていたんだな。その他「こんにちは赤ちゃん」の唄をバックにした殺しのシーンとか、梅辰兄いが音頭とりするラジオ体操など名シーンがいっぱいで、深作監督実録路線のまさに集大成である。
そしてラストはかなりやるせない。
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by chaotzu | 2005-09-21 22:01 | 日本映画
2005年 09月 20日

六カ国協議内幕架空中継

◆会議は踊るというか……いや、みんなワタシの妄想ですが。
(中国)アイヤー、我が国の威信にかけてまとめあげたある。ラチラチ云てる国があるが、それてはいつまでたてもラチあかないあるよ。そこ承知するよろし。
なにがなんでもうちのオリンピクまで金さんところは静かにさせる、それだけは必死あるよ。

(北朝鮮)核じゃなくて核抑止力ニダ、無敵将軍さまの指導でアメリカと対等ニダ。だけど軽水炉くれるまでは断固核棄てないよ。
それとキャビアや築地のトロが将軍さまの大好物ニダ、そこんとこの配慮ヨロシク、アイゴー。

(ロシア)オーチン、ハラショー!金は出さんけど一応クビ突っ込むよ、そのうち儲け話が転がり込むかも。ムネオさん懐かしいね、元気にしてる~。

(韓国)美女応援団がきてくれるなら、ウチはなんでもつきあうニダ。
だけどラチ問題絶対議題に出来ないニダ、うちは同胞もっとさらわれてる。日本は黙って金だせばよろし。

(アメリカ)金の野郎、いけしゃーしゃーと物乞いしやがって、こちらの足元みてやがる。石油もない国がエラソーに云うなよな。
まあいいや、実際の支援は日本にやってもらうから。口先だけで大国の威信が示せたんだから、よしとすっか。

(北朝鮮)ラチ問題、うちの首領様がとくに謝罪済みのこと、これ以上ない礼儀、おまけに今までコイズミの人気取りにも大協力してきたニダ、拉致家族みんな日本に行ったじゃないか。それでまだ文句つける。わが国を敵視しているとみた。うちのテポドンまだ精度が悪いけど、それを使わざるを得ないように仕向けてるニダ。まあ食糧援助のはなしなら聞いてあげてもよろし。

(日本)なんかむかつくなあ、だけど北朝鮮が実際に破綻したらたいへんだしなあ。汚い奴らが大挙して来られたらたまらんよ。ここは先送りあるのみだな。なに北朝鮮が核廃棄するなんてダレも信用してるものか。はったりもあるだろうけど、そのうちまた云い出すにきまってるよ。
だけど横田さんとか拉致家族のこと考えたらアタマいたいなあ。
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by chaotzu | 2005-09-20 22:27 | 時事
2005年 09月 20日

【DVD】「緋牡丹博徒・仁義通します」 さようならお竜さん

◆まさかシリーズがこんな終わり方になるなんて思ってもいなかった。時系列でみてはじめて分かったことであるが、ラスト場面のお竜さんは満身創痍でボロボロ。シリーズの棹尾は大団円で決めるかと思いきや、凄惨なエンディングである。
片岡千恵蔵大親分率いる近松一家がずらり勢ぞろいして、提灯を掲げつつ黙礼。千恵蔵親分が嘆息して云う
“お竜はん、思うようにはならんもんやなぁ”
雪が舞い落ちる夜道をお竜さんがよろめきながら去っていく、助っ人菅原文太の骸を抱えて先導するのは盟友の熊虎親分、万感胸に迫るラストだ。

b0036803_2035067.jpg◆1971年東映映画、シリーズ8作目にして最終作。ふつうはダレてくるものだが、その気配は全くない。7作目もこの8作目もはなしはよくまとまっており、けっして悪い出来ではない。なにより藤純子の立居振舞いの美しさが際立ってくる。ファンの熱烈な支持と声援が傑作シリーズに仕立て上げたその代表例じゃなかろうか。

◆舞台は大阪、お竜さんの後見人である清川虹子のおたか親分が危篤状態になって、駆けつけたお竜さんに遺言を託して大往生。ところが甲乙拮抗する跡目候補が2人いるので話がややこしくなる。舎弟頭の待田京介と分家を率いる松方弘樹、おたか親分が後継に指名したのは松方弘樹だったが、待田京介は面白くない。実はそれなりの事情が介在しており、実質的に本家を相続するのは待田京介だから、等分の跡目なのであるが、どうしても名目にこだわってしまう。そこに悪いやつがつけこんでくるという筋立てである。
いわば、組の跡目を巡る悲劇。待田京介は単細胞の不死身の富士松とは異なる複雑なキャラを好演、最期は泣かせてくれる。

◆お竜さんの助っ人は菅原文太、なにせ日露戦争203高地の生き残りである。修羅場の経験では最高レベルだ、それでも戦友の松方弘樹にかたぎになれと口すっぱく云われている。
“カニに向かってタテに歩けと云ってるようなものです”
“わたしなんかも……、カニの口ですね”
“あなたはカニじゃありませんよ、間違ってヨコに歩いていなさるだけだ”

◆雪のちらつく安治川運河を舟で渡河する殴りこみ3人組、ここからは刮目シーン満載。
さてさて、お竜さんはいったいどこに行ってしまったんだろうか。
なになに、菊五郎のところに飛んでいったって、それはまた別のお話。
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by chaotzu | 2005-09-20 20:45 | 日本映画
2005年 09月 19日

大貧民ならぬ大貧血

◆医者に怒られてしまった。なぜもっと早く来ないんだと。赤血球数が話しにならないぐらい減っていたそうだ。標準値の半分もなかった。ドーリでこれまで息苦しかったはずだと納得、ずっと酸欠状態だったんだな(汗)。内服薬(TS-1)の副作用らしい。毒が累積してきたのだろう。
ということで当面服用中止、そして鉄剤を処方される。やれやれ。

◆この一ヶ月ほど、カメみたいにしか動けない毎日だった。杖をついたおじいさんやおばあさんのほうがよっぽど早く歩いている。階段ではたちまち鉛の足になる。しまいにじっとしていても辛くなって寝転びたくなる始末。優先席を本気で渇望した。いやまいりました。
それでも、今年の夏バテはいやにきついな~と思っていたのだから呑気なものだ。いや、実際はもっと悪いほうの想像もしていた。半分はいまさらバタバタしてもドーモならんわと開き直っていたのである。
とはいえ、まだふらついている。まあボチボチいきましょう。
それにしても鉄剤呑むと、毎日血便みているようで、これもうんざり(苦笑)
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by chaotzu | 2005-09-19 10:26 | 身辺雑記
2005年 09月 13日

総選挙雑感2

◆投票当日に共産党員の知り合いから電話がかかってきた。長いこと音信不通であったが実直真面目ひとすじのひとである。およそこれまで党から何の恩恵も受けていないであろうひとが、投票依頼の用件を恥ずかしそうに切り出す。「自民党も民主党も同じ穴のムジナだ」と云う。たしかにそうかもしれない。だけど死に票がミエミエだからというと、「比例区だけでも」という。時間の浪費が心苦しいので、テキトーな返事で切り上げるが、なんとなく後味が悪い。休日を駆り出されてどこかの「電話センター」にずっと詰めているのだろうが、オレのところまで電話してくるなんて、感触が相当悪いんだろうな。

◆今回総選挙で共産党はまたも小選挙区立候補の275人全滅、前回ほどの「アシスト」はないものの、自民党にすれば野党票を分散してくれるありがたい援軍である。なるほど「たしかな野党」とはよくいったものだ。
小選挙区制度の現実を踏まえれば、支持者の投票を少しでもムダにしたくないと次善の策を検討するのが普通だろうに、この政党はそんなあたり前の発想にもとんと無縁のようだ。党が存在することをなにより優先しているのだろう。その点では公明党のほうがはるかに支持者の期待に応えている。
毎回毎回死に票の山をつくって、巨額の供託金没収の憂き目にあっても、「たしかな野党」を連呼し続けるのだろうか?そのうち支持者が年老い疲弊しきってくたばっちまう。
ほんとうに第三極の政党をめざすつもりがあるならば、党の綱領規約、さらに党名の変更まで、大胆に議論していく途を選択してほしいものだ。すこしは唯我独尊的態度を反省してほしい。今のまままならば、自民党の別働隊同然であり、働くものの立場を代表する政党なんて、それこそおこがましい。
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by chaotzu | 2005-09-13 22:55 | 時事
2005年 09月 12日

総選挙雑感

◆体調がいまひとつなもんで、当分の間、短めのエントリーでお茶を濁させていただきます。
存在証明みたいなもんですか。コメントは読ませていただいております。

◆総選挙の感想、小津映画に出てくるようなおじさん三人組による居酒屋談義のかたちでまとめてみたいと練っていたが、気持ちが集中できずとうとうギブアップ。だもんで簡単にいく。
なんといっても投票率=67%に尽きるのひと言。民意として受けとめるしかない。
民主党は田中真紀子(昔の自民政治の象徴)と連合に頼っているようでは、いつまでたってダメかなあ。それにしても連合のことをまだ労働団体だと思っているとしたらおめでたいことだ。わたしはずっと日本労働組合葬連講じゃないかと思っている。連合の推薦候補に投票するひとがいるとしたら、それこそ絶滅危惧種。
あと、管直人長男の懲りない立候補、これでだいぶ党全体のイメージを落としている。旧い自民党となんら変わらない。かくて負けるべくして負けた。
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by chaotzu | 2005-09-12 21:49 | 時事
2005年 09月 09日

コイズミ劇場の功罪

◆2001年4月に小泉政権が発足してから4年5ヵ月、この間、コイズミさんのリーダーシップによる「業績」といえそうなものを指折り挙げてみる。
自分なりの評価であるが、まあさびしいものだ。

b0036803_0104158.jpg ・ハンセン病訴訟の国控訴断念
 ・ジェンキンスさんの「奪還」
 ・愛知万博の弁当持込解禁
 ・珍妙な経済施策(例えば商品券)を採らなかった
ぐらいしか見当たらない。
これじゃ、「郵政民営化」の一点張りしか云えないはずである。


◆そりゃ、辛口過ぎやしませんかと云われそうである。
2002年9月の北朝鮮電撃訪問、首相自らピョンヤンにのりこんで、拉致被害者5人の感動的な帰国に至った。いままでこんなスゴい首相いなかったよ。これこそコイズミさんの大手柄じゃないの?
実際は外務省の役人が予備交渉であらすじを詰めていたのである、首相訪朝の見返りが確約されているからこそ乗り込んだ。コイズミさんは、ただ御輿にのっただけである。
北朝鮮関係でコイズミさんの「手柄」といえるのは、2004年5月ピョンヤンに再び乗り込んで、帰還者家族の帰国で頭を下げて、ジェンキンス氏出国の談判をしたことぐらいだろう。この程度で出向く首相はたしかに珍しいが、自身の年金未納問題が取り沙汰されていた。そして、参議院選挙投票日の2日前に大げさな夫婦再会の大感動儀式を演出する。これはやりすぎ。
あとは何の進展もなくピョンヤン宣言も反故にされたままである。アメリカの顔色をうかがって経済制裁もできない。食料や医薬品は取られっぱなしになった。
一国の総理が二回も出向いてその程度である。だから、こんどの選挙で北朝鮮関係は口を一切拭っている。
現実に北朝鮮関係でいま体を張って奮闘しているのは、海上保安官や税関の密輸取締官などの国家公務員である。たいして高くもない給料で頑張っている。しかし、このところの「役人天国」批判で給料やボーナスの水準はずっと下げられっぱなしである。

◆道路公団の民営化はどうか、もう目前の来月に株式会社移行が迫っているのに、珍しくも「赫々たる成果」を誇示しようとしない。ありていに云うと不評さくさくだからである。
思いつくかぎり、この4年5ヵ月間の「実績」を挙げてみる。
・年金制度、いちおう給付は下げて掛け金を値上げする手はずだけ整えたが、抜本的改革や社会保険庁の刷新は手付かず。議員年金はしっかり温存している。
・大量破壊兵器の存在があいまいなまま、アメリカの勧誘「ショー・ザ・フラッグ」につられて、イラクに自衛隊を派遣。戦闘地域じゃないからオッケー、ただし、日本人が殺されても自己責任だ。
・国債30兆円枠の公約は達成できず、これぐらいの公約を守れなくてもたいしたことではない。
・消費税は上げないが、健康保険、サラリーマンの自己負担割合を3割にアップ。介護保険料や年金保険料も値上げ。そして定率減税は廃止する。
・国連安保理常任理事国入りでお金をだいぶ使うも、アメリカさんに反対されたあげく頓挫。
・これまで靖国神社に4回公式参拝。今年も必ず行く、時期は適切に判断する。

◆明るい話がアキれるほどない。いかに現実が厳しくとも未来の夢を提示するのが政治家の務めだろうに、靖国以外はたいして語ろうとしない。いや語るべきものがないのかもしれない。
働くものの収入は年々低下。破産者は爆発的に増加、フリーターは増えた、生活保護家庭、ホームレスそして自殺者も増えた。いいことなんて何もない、オチこぼれはどんどんオチこぼれるいっぽう。アメリカ式の優勝劣敗社会にもっていきたいのだろうか。少数の金持ちが億単位の収入を得るいっぽうで、大半が年収百万円といった近未来をつい想像してしまう。そのうち何でもかんでも自己責任になりそうである。災害から逃げるのも、アスベストから身を守るのも、医薬品の副作用を避けるのも、生きていくことまるごと全部自己責任でやってくださいという社会である。水浸しニューオーリンズで起きた現実は来るべき社会かもしれない。
なにもかも行き詰っている、未来に展望がもてない。だからこそ改革ということばが魅力的にうつるのだろうか。コイズミ流構造改革にクビを絞められそうなひとほど、コイズミ演説にやんやの喝采をしているようで、まるでギャグとしかみえない。

◆もっとも悪いことばかりではないかもしれない、別の見方もあるだろう。なかでも若者の政治意識が格段に高まっている。小泉劇場と揶揄されているが、政治を思いっきりショーアップしてくれたおかげで、大勢の若いひとが政治に関心をもつようになった。かつてみられなかったことである。とにもかくにも、これがコイズミさんいちばんの功績かもしれない。
若い世代はこれからたくさんの投票機会がある。試行錯誤でもいい、是非投票に行って、一票の集積がどれだけ政治の世界そして社会の現実をダイナミックに変えていくものか実感してほしい。棄権して文句たれるのはもう通らない。なにより投票率が上がるのは将来への希望につながる。
だからこそ、若いひとの政治への関心が一過性で終わらないことを切に望んでいる。けっしてあきらめないことだ。
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by chaotzu | 2005-09-09 23:50 | 時事
2005年 09月 09日

【DVD】「緋牡丹博徒・お命戴きます」 その焼香お待ちなせえ

◆1972年東映映画、シリーズ7作目、もうくたびれてきてもおかしくない頃だが、ストーリー的にはよくまとまっている。お竜さんが対峙する悪玉はやくざだけにかぎらない。こんどは埼玉熊谷の軍需工場が垂れ流す公害問題だ。いちおう任侠映画の看板はあるが、このシリーズは明治期日本の社会問題もかなり採りあげている。
たしかに娘渡世だけだったら、ただのファンタジーと変わらないものになってしまいそうだ。

b0036803_21293220.jpg◆冒頭。伊香保温泉の賭場、お竜さんが濡れ衣のイカサマを仕掛けられそうになり、鶴田浩二の助力で窮地を脱する。勝っている客に胴元が仕掛ける逆イカサマであるが、この前に汐路章のコブ安が同じ目に遭って、お竜さんに救われるといった伏線がある。
毎度不思議に思うことだが、このシリーズでイカサマをやった人間は全然反省しない。それどころか逆恨みしてお竜さんをつけ狙う。バレないかぎりいかさまも博打のうちと思っているのだろうか。本当は命令し見捨てた親分を恨むべきなのに、なぜかバラした側を逆恨みする。本作でも同じパターンを継承しており、お竜さんに同調した鶴田浩二まで狙われるのだから、いやはや。

◆高崎観音の勧進賭博でやってきたお竜さんがワラジを脱ぐのは、前述の伊香保事件で知り合った武州熊谷の鶴田親分宅、ところが鉛工場の廃水等による稲枯れで大変なことになっている。百姓の側にたつ鶴田浩二が工場に掛け合いにいっても、陸軍からの駐在監督官(大木実)は
“この国家非常時に貴様は人間のクズか、帝国軍人に反抗する気か”
と軍刀で叩きのめし、鶴田浩二は半死半生のめにあう始末。ところがこの陸軍大尉も裏では工場長や工場出入りの地元やくざ(河津清三郎)から接待漬けなのである。

◆それでもめげずに公害反対運動を主導する鶴田親分に、辛抱たまらない悪玉の河津清三郎が鶴田組の代貸しを抱きこみ、伊香保のイカサマやくざを使って鶴田親分に闇討ちをかける。哀れ鶴田親分、小学生のひとり息子を残して亡くなってしまう。
そして、河津ワル親分が平然と焼香にやってきて、組の始末から鶴田妹の縁談まで指図するありさま。真面目な子分の待田京介なんかは大反発するが、お竜さんがいさめる。
“いますることは親分さんの遺志を受け継ぐことじゃなかこつか。それはそこにいなさるお百姓さんのこつでしょう、さあお通夜をしましょう”

◆お竜さん急遽上京、こうなれば陸軍大臣に直談判だ。ところが面会を頼んでも取り合ってくれない。まして無職渡世である。やむなく夜の料亭まで押しかける、そこでバッタリ会うのがなんと兄弟分の熊虎親分(若山富三郎)。
最近は陸軍関係の仕事で中国大陸に行き来しているらしい熊虎親分、大臣とじっ懇の仲らしい。しかし何の仕事をしているんだろう?
やとなの胸に手を突っ込んでいた親分、しどろもどろになって
“コラ、オマエなんちゅーことさらすねん、日本男子の手を引っ張り込んだらあかんやないかい”
と取り繕う。手を突っ込んでるのは親分だろうに。
そこへ湯上りの陸軍大臣がフンドシひとつ、ご機嫌で戻ってくる。おう、よかオナゴじゃとお竜さんに抱きつくが、たちまち投げ飛ばされて襖をぶち破る。
フンドシ大臣びっくりして
“こげなよかオナゴの暴漢、どこの暴漢たい”
“九州は熊本人吉ですばい”
“おお、おいどんは鹿児島じゃ、今夜は九州もんで飲み明かすとすっとばい、チェストー!”
まあ、この辺はご都合よすぎる展開でありますな(笑)。
大臣の石山健二郎、「二代目襲名」では寡黙な川筋もんを演じていたが、今度は冗舌なセクハラじいさんで笑わせてくれる。

◆形勢一変、陸軍省が工場調査団を派遣するという。工場長、軍監督官、悪玉やくざの三人組が鳩首協議。3人が着服した灌漑工事の費用を返還しようと工場長が提案する。大木大尉がビックリする。そんなんもらってないぞー。河津親分が反撃する。“アンタの東京の家の新築代やらなんやかやのお金、どこから出た思うてますんや” もう、このあたり大笑いである。

◆伊香保でお竜さんに助けられたコブ安が、河津ワル親分の悪事を探索し、お竜さんに伝えて絶命する。“あなたは綺麗なかただ、この世でみたなかでいちばんだ”
汐路章、このシリーズではバケ安とかコブ安など畸形人間の役が多いが、やっと報われた。
さて、鶴田親分の初七日、河津ワル親分がヌケヌケと焼香しょうとしたとき、喪服姿のお竜さん登場、アンタの悪巧みはみんなばれとりますばい。
あとはお約束の展開、悪い奴は工場の汚い廃水まみれになって、こんなはずじゃなかったのにと倒れます。

◆鶴田浩二の遺児のために、お竜さんが東京でクレヨン?を買ってくる。その男の子がお竜さんを描いたといって絵をみせにくる。「おかあさん」と書き足している。ベタだけど泣かされます。
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by chaotzu | 2005-09-09 21:33 | 日本映画