2005年 03月 30日
◆2003年日本映画、井筒監督の「パッチギ」つながりで、その前作をみる。 多士済々の出演者、まさに豪華メンバーである。西田敏行の関西弁もうまいものだ。 しかし、なんかいっぱい詰め込みすぎのせいか、ストーリーがもうひとつよく分からない。松花堂弁当の二段重ねといったところで、全部味わえそうもない。オープニングの銭湯における抗争シーンも殺伐しすぎである。 それでも、コメデイとしてはたいへん笑わせてくれる。単純にミュージカル風コメディとしてみればよいのであって、ナイナイ岡村の役割?がどうのこうのなどは余分かもしれない。父娘和解の場面も思いきりクサく撮っているが、監督の計算づくだろう。それで、ラストのミュージカル・シーンを大いに盛り上げている。 ◆ジェームズ・ブラウンの「セックス・マシーン」、聴いてみると、たしかに“get up”が「ゲロッパ」に聞こえる。日本の英語教育を根本的に見直さねばならないな(笑)。それにしても、この映画では「そっくり芸人ショー」にも着目しているが、音楽の使い方が実に上手い監督さんである。 それと、常盤貴子の彼氏がベランダから飛び下りて「脱出」するところ、こういうすっとぼけたギャグは大好きであるが、一方でその後の安否も気にかかってしかたがない(笑)。 ◆西田敏行は相変わらず器用なもので、ダンスもJB風にそれらしく踊っている。岸部一徳の怪演ぶりもなかなかのものだ。俳優としてはじめはシリアスなイメージがあったが、すっかりコメディアンが板についている。もともと奇妙な味があったが、うさんくささにさらに磨きがかかっている。元タイガースのサリーとはとても思えないほど(笑)。かつてのGS仲間の沢田“ジュリー”研二はいまやでっぷり肥えてしまい、桂春団治や夫婦善哉の柳吉である。まさに年年歳歳花相似、歳歳年年人不同。カラオケで「花の首飾り」や「廃墟の鳩」をよく唄っていたおじさんとしては昔日の感しきりである。
by chaotzu
| 2005-03-30 22:13
| 日本映画
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