2005年 07月 09日
◆1956年東宝映画、続編というよりは後編である。前編はまだ書くことがあったが、後編単独となると何を書いていいやら、まあ期待していたほどの面白さはありません。やはり正続いっしょにみるべきでしたか。 喜劇であるから、森繁が社長の座をなんとかキープすることや、小林桂樹秘書と司葉子が結婚するのは、はしめからお約束である。ただ、「乗取屋」と噂される上原謙に助けてもらっての結末になる。上原謙のモデルは横井英樹だろうが、なんだか東宝が横井英樹にゴマをすったみたいで、正直そこが好かん(苦笑)。 ◆横井英樹、「貧乏エビス」がピッタリのあだ名である。息子が星由里子と結婚するも僅か80日で離婚したことはあまりにも有名なはなしだ。後年ホテル・ニュージャパンの火災で決定的な馬脚をあらわすが、まあ虚業家の代表である。それがこの映画ではモデルとはいえ白馬の騎士みたいになっとるわ、おまけに八千草薫まで惚れこんでしまうのである。親子ほどの年齢さがあるのにな、もうムカツクことしきり。 ◆みどころは、八千草薫のお嬢さんゴルフぐらいですか。 あと、猿之助憧れのひとであった藤間紫が正編から小唄の師匠で登場しており、自分の欲深さはタナに上げて、森繁社長や曲者株主古川緑波(かつての喜劇スターだそうだがよく知らない)の出たら目さにキレる。もうムチャクチャだが、猿之助が惚れたのも分かるような妙な色っぽさがある。
by chaotzu
| 2005-07-09 23:20
| 日本映画
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